ノエルのブログ

シネマと海外文学、そしてお庭の話

ターシャ・チューダーの庭

2014-04-07 09:51:28 | ガーデニング

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ターシャ・チューダーは、尊敬し憧れる人です。彼女の本は10冊くらい持っているのですが、これはターシャのガーデンについて書かれたもの。

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ご覧のように、素晴らしい庭園の写真がいっぱいに写しだされた、「花園」そのもののような本! ターシャが住んでいたのは、北米のバーモント州で、冬は雪に閉ざされる寒冷な地方。でも、それだけに、春や夏は、短い命を惜しむように、花々が咲き誇り、鮮やかな美しさを刻んでいくのでは・・・と思わされます。 ターシャの庭に咲くキツネの手袋(ジギタリスのことですね)や、薔薇、水仙、タチアオイなど、魔法のような美しさを持っているのも、そのためでは?

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ターシャは数年前、世を去ってしまいましたが、彼女の庭はどうなってしまったのでしょう? 息子さんやご家族が、ターシャを手伝って、ガーデニングをしている映像を見たこともあるのですが、やっぱり、あの「この世のものとも思えないような」魔法が、庭から消えてしまったのではないか? と思ってしまうのです。 ターシャ・チューダーという人は、有名な絵本作家としてだけでなく、人形やドールハウスづくりの工芸家、19世紀のドレスづくりの達人(自分も、1830年代の服装をして、生活していたのです!)にして、料理やお菓子も素晴らしいという、天才でしたから。 庭にも、彼女の「魔法の杖」がふるわれていたはず。

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そして、ターシャの庭にも、沢山のハーブと温室が。凍てつく冬、愛する花々や植物たちを雛を抱きかかえるように、温室で育てていたのですね。 写真を見る限り、ターシャの温室は、古い木造の、上げ下げ窓のある、趣あるもの。 かなり広いようですが、樹木の奥にひっそりとたたずむ温室を見ると、今もターシャがそこにいるような気さえしてしまうのです。

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