周防大島町の広報によれば毎月、町内人口と世帯数が減っている。
これは、周防大島町に限らず国全体の構図でもあります。
最大の原因は「少子高齢化」ですが、現在有効な手立てがありません。
屋代島(周防大島)は歴史上は最大八万人が住んでいて、皆が飯を食えず、
出稼ぎや移住を、次男三男は余儀なくされました。
広島、大阪、東京、古くは朝鮮、台湾、ハワイ等へ出かけさせた結果が現在の
周防大島です。もっとも全国の田舎が同様です。東北、九州、四国地方が減少が著しい。衆議院の定数是正もこれらの地域の議員数減となります。
山口県も参議院と衆議院で一人づつしか国政に参加できなくなるかもしれません。明治維新以来の最長不倒の総理大臣排出県の記録は安倍総理で終わるかも。
町役場ではUターン、Jターンを模索しているようであるが、決め手がありません。他の全国の人口減少に悩むところと施策は大同小異です。
まず住む所が周防大島にはありません。
空家は腐るほどありますが、売り物件も貸し物件も殆どありません。
NET上、売り物件は10件未満、貸し物件も数件で、とても人を受け入れる
体制ではありません。しかも、物件価格は東京、大阪近郊より高い。相場観が
全くありません。町役場は物件情報を持っていません。地元の不動産屋を紹介していますが、地元の不動産屋はNETに弱い。NET上の対応は全くできない。
数件試してみたが、周防大島の物件を扱う不動産屋は返事すらこない。
他の市町村が必死で再生を試みているのに、「のんびり屋代島」そのものですね。
もっとも先祖伝来の土地屋敷を二束三文で手放すくらいなら、家が崩れ、竹やぶ
になるまで持ち続けるとする人も大島町には多いのです。
ただ、これは大島町に住んだことのある人の想いですが、住んだことのない法律上の相続人からすれば、毎年固定資産税の請求が来るたびに、煩わしいものとなります。そこで売却しようとすると古い家ほど不可能です。
なぜなら、曽祖父の代の名儀のままで、相続手続されていない物件が多く、現在では相続権利者が100人近くなり、全員の承諾書に印鑑をもらうのは不可能で
売却(所有権移転)ができないからです。こちらは田畠に多いのが実情です。
ともあれ、住居供給は難しいのが現状のようです。
このあたりは住民と行政と議会が知恵を絞るべきです。
JターンのVTRが大臣賞を貰ったと有頂天になっていてはいけません。
以前周防大島町の町議会議長をしていたA氏は「大島に帰るなり、来るなりしたければ、金と健康を持って来い」と言っていましたが、「むべなる哉」と。