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練習できるものならしたい。親知らずの抜歯はいつも本番

2020年05月26日 | Weblog



本日の親知らずの抜歯ですが、自分的には心残りな手術になりました。

思っていたよりも難しい抜歯で、手際良く抜歯できなくて、しかも縫合も難しく、もう少しやれなかったかな、と反省しています。

前に心臓外科医の先生が、いつも豚の心臓を用意していて練習を欠かさない、と書かれてるのを読んだことがあります。

本気で羨ましいと思いました。

我々のしている下顎の親知らずの抜歯は、練習できるものがないからです。

練習用模型とか石膏に埋めてとか、工夫されてやられる先生もおられます。

私も勿論したことがあります。

でも、全く状況が違うので練習にならないんです。

模型や石膏に埋めてでは簡単すぎて話にならない。

下顎の親知らずは、口の奥にあり、とても狭い、小さい環境で、その中に色々と器具が入り、とてもやりづらい、難しい環境なんです。

何しろ患者さんが、頑張ってお口開けても、大抵な場合全然開口不足で、それを見やすくしようとしたら、かなり口とか周りの軟組織引っ張ってしなければならなくて、それだと患者さんは後から辛いだろうから、そこまで過酷なことは私にはできないんです。

私は患者さんのできる範囲内でやるのを目指してるので、それはそれはとてつもなく難しいことになるんです。

ライト付き10倍の拡大鏡で覗いてやるので、めちゃ綺麗と言う手術してて、ストレスが半端じゃないです。

私は他の先生のように荒い手術はできないししたくないので、いつもジレンマになっています。

それでも、うまく行けば良いのですが、今回準備段階でのミスでリカバリーをしなければならなくなると、気力も保つのがキツイです。

本当練習できるならしたいです。

練習できる心臓外科医が羨ましい。


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