啄木鳥の詩

里山の自然と山野草・高山植物、低山歩きと野鳥観察

「風冷え」

2020-11-28 11:59:12 | 山野草
「コウゾリナ」  キク科
 青空にどんよりとした大きな雲の塊が浮かび、強い北風が木の枝をならし、背の高いシュロの葉も、バサバサ音をたてながらなびいている。日差しは部屋の中まで差し込み、暖房が必要のないほどの暖かさだが、一歩外に出ると、風が冷たい。衣服の首元をギュッとしめ、同時に肩まで力が入る。夕方には、もっと強い風が吹きそうな予感。”早く冬支度をしなさい”と、せかされているようだ。最近は、本当の秋が短く、秋の服を着る機会がない。
 カレンダーも残り1枚。お歳暮の準備をしていると、過去に送った宅急便の伝票に夫の文字。ふっと涙がこぼれる。
 茎に小さなトゲのような毛が生え、触ると痛くざらつく。「剃刀」と漢字で記すようで、「菜」は食べられる野草を意味しているという、コウゾリナ。多少の苦味があるとのことだが、道ばたに生えている野草は、食用になるものが多いものだと、図鑑から教えられる。
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