ベストアーティスト2008、
「やっぱりーッ!!」
娘らの予想どおり、一曲目だった、∞くんたち。
会場を一気に盛り上げるには、やっぱり、彼らだってことですか。
登場から、元気そうで、楽しそうなすばるくん。
エド・はるみに、むちゃぶりされて、
若干というより、思いっきり引いてしまって、
思わず素に戻ったすばるくん。
「可愛いッッ!!」
「あのヒゲづらの、どこが?」
三女が、疑問符たっぷりで、訊き返してきましたが、
母はめげません。
可愛いモンは、可愛い。
相手がすばる君なら、
どんな格好をしても、
どんな面構えになったとしても、
可愛いんです。
飛行機の中、帽子にマスクで、
半分、死んだ顔のすばるくんでも。
愛しいんです。
それでも、ね。
やっぱり、歌ってる彼が好き。
動き回って、はしゃぎまわって、
亮ちゃんと見詰め合って、寄り添って、
最後の最後、
今日は何て言うのかな、って見てたら、
あれだもの。
もっと、もっと、
彼に歌う場を、あげて。
声を聞かせて。
ガイド誌のどこかで、彼が言ってたみたいに、
早く、アルバムを出してちょうだい!!
待つだけの身は、辛いわね。
着替えを終えて、外に出た私。
手持ち無沙汰に、待ってた彼が、イヤフォンをはずす。
「ミニスカサンタもええけど、その格好も似合ってるやん」
白いふわふわセーターに、
赤いチェックの2段フリルのスカート。
黒いボレロに、ファー仕立てのブーツ。
べつに、どうってことのない、スタイルだけど。
「おしゃれなんて、人それぞれやで。
自分が好きやと思うもんは、大抵、似合うもんやし」
言いながら、彼が私の手を取って、
自分のポケットに一緒に、入れる。
「さあ、腹減ったな。何か、食いたいもんでもある?」
「ん~っとね、麻婆豆腐。うんっと辛いやつ」
「へ? なんて?」
「麻婆豆腐」
「いや、ちゃうやん。今日、何の日か、判ってるか?
イブやぞ? フレンチでもイタリアンでもなしに、中華?」
「あかん?」
「あかんことは、ないねんけど。
ほんでも、俺やって、おしゃれな店の一軒くらいは、押さえてあんで?」
「え~? だって、だって」
「うわ、またかい。泣かんでもええやん。今度は、なんや」
「ブラックさんに言われたんやもん。
『おしゃれなとこ、ねだったらあかんからな。あえての中華か、ファミレスにしとき』って」
「また、あいつも、いらん入れ知恵しやがって。いくら自分の好物やから言うて」
「くすん、くすん」
「んもう、泣かんでもええから。ほれ、涙拭いて」
彼が、指で涙を拭ってくれる。
「ほんまは、何、食べたかったん?」
「言っても、ええの?
・・・・・・ずっと前に、二人で、初めて行ったお店のディナー」
「な? 初めからそう言うたら、ええやん」
「でも、今からじゃ、席があるかどうか」
「ふふん! そのへんに、ぬかりはないねん。
さっき、言うたやろ。店の一軒くらいは、押さえてあるって」
「うん・・・」
「おまえやったら、そこがええって、言うんとちゃうかなと思って。
ちゃんと予約も入れてあるし」
彼が私の顔を覗き込むように、見つめてくる。
「素直が、一番やで」
「うん」
「よっしゃ、ええ返事や」
サンタさん、2つめの魔法も、
効かへんかったみたい・・・よ?
「やっぱりーッ!!」
娘らの予想どおり、一曲目だった、∞くんたち。
会場を一気に盛り上げるには、やっぱり、彼らだってことですか。
登場から、元気そうで、楽しそうなすばるくん。
エド・はるみに、むちゃぶりされて、
若干というより、思いっきり引いてしまって、
思わず素に戻ったすばるくん。
「可愛いッッ!!」
「あのヒゲづらの、どこが?」
三女が、疑問符たっぷりで、訊き返してきましたが、
母はめげません。
可愛いモンは、可愛い。
相手がすばる君なら、
どんな格好をしても、
どんな面構えになったとしても、
可愛いんです。
飛行機の中、帽子にマスクで、
半分、死んだ顔のすばるくんでも。
愛しいんです。
それでも、ね。
やっぱり、歌ってる彼が好き。
動き回って、はしゃぎまわって、
亮ちゃんと見詰め合って、寄り添って、
最後の最後、
今日は何て言うのかな、って見てたら、
あれだもの。
もっと、もっと、
彼に歌う場を、あげて。
声を聞かせて。
ガイド誌のどこかで、彼が言ってたみたいに、
早く、アルバムを出してちょうだい!!
待つだけの身は、辛いわね。
着替えを終えて、外に出た私。
手持ち無沙汰に、待ってた彼が、イヤフォンをはずす。
「ミニスカサンタもええけど、その格好も似合ってるやん」
白いふわふわセーターに、
赤いチェックの2段フリルのスカート。
黒いボレロに、ファー仕立てのブーツ。
べつに、どうってことのない、スタイルだけど。
「おしゃれなんて、人それぞれやで。
自分が好きやと思うもんは、大抵、似合うもんやし」
言いながら、彼が私の手を取って、
自分のポケットに一緒に、入れる。
「さあ、腹減ったな。何か、食いたいもんでもある?」
「ん~っとね、麻婆豆腐。うんっと辛いやつ」
「へ? なんて?」
「麻婆豆腐」
「いや、ちゃうやん。今日、何の日か、判ってるか?
イブやぞ? フレンチでもイタリアンでもなしに、中華?」
「あかん?」
「あかんことは、ないねんけど。
ほんでも、俺やって、おしゃれな店の一軒くらいは、押さえてあんで?」
「え~? だって、だって」
「うわ、またかい。泣かんでもええやん。今度は、なんや」
「ブラックさんに言われたんやもん。
『おしゃれなとこ、ねだったらあかんからな。あえての中華か、ファミレスにしとき』って」
「また、あいつも、いらん入れ知恵しやがって。いくら自分の好物やから言うて」
「くすん、くすん」
「んもう、泣かんでもええから。ほれ、涙拭いて」
彼が、指で涙を拭ってくれる。
「ほんまは、何、食べたかったん?」
「言っても、ええの?
・・・・・・ずっと前に、二人で、初めて行ったお店のディナー」
「な? 初めからそう言うたら、ええやん」
「でも、今からじゃ、席があるかどうか」
「ふふん! そのへんに、ぬかりはないねん。
さっき、言うたやろ。店の一軒くらいは、押さえてあるって」
「うん・・・」
「おまえやったら、そこがええって、言うんとちゃうかなと思って。
ちゃんと予約も入れてあるし」
彼が私の顔を覗き込むように、見つめてくる。
「素直が、一番やで」
「うん」
「よっしゃ、ええ返事や」
サンタさん、2つめの魔法も、
効かへんかったみたい・・・よ?