すばるに恋して∞に堕ちて

新たに。また1から始めてみようかと。

聖なる夜の8の魔法 4つめ

2008-12-18 21:02:54 | 妄想のカケラ・ショートストーリー 
木曜日恒例、レンジャー更新。

楽しみにしてたのに、すばちゃんの更新がされてなくて、がっかり。(21時現在)

彼の愛に、早く触れたいのに。










店に着いて、用意されてたのは、夜景の見える個室。

「うわあ、綺麗・・・」

窓際によって、外を見る。
きらきら、星をちりばめた冬の闇。

「ベタすぎるかなと、思うてんけど」

横に立った彼が、照れた顔で微笑った。

「さ、席にどうぞ、お姫様」

ふざけた彼が、椅子を引く。

「お飲み物は、何になさいますか?」

「ふふふっ」

「ああ、やめやめ。気取るんは、性に合わんわ」

「なんだ、もう少し続くかと思ったのに」

「気障なんは、あかん。身体、痒くなってくるわ。
 さあ、まずは、何からいく? シャンパンでも、開けてもらう?」


「え、ううん、そんな贅沢、いらんよ?」

「別に、贅沢ちゃうやん。
 あ、それ、また誰かに、入れ知恵されたんやな。
 今度は、誰や」


「違うわよ」

「ええから、言うてみ。グリーンか、イエローか?」

「違うもん、ピンク君だもん」

「へえ、あいつ、なんて言うたん」

「クリスマスやからって、浮かれてたら、あかんよって。
 あなたが、もともとイベントごとには興味ない人やから、
 無理させたら、あとが、しんどくなるよって」


「そんなこと、言うたんか。
 あいつも、いらん気ィ、回しすぎやな」


「私たちのこと、考えてくれたんだよ」

「この調子やと、あとのメンバーにも、なんか言われてるやろ」

「そんなこと、ないよ」

「せやって、ナスやろ、ブラックやろ、ブルーに、ピンクやん。
 俺抜いたら、あと3人、残ってるで」


「そんなこと、ないから」

「隠し事はアカンって、言うてあるよなあ。
 さ、ちゃっちゃと、白状してみ。怒らへんから」


ええっと、ダメだもん、魔法なんだもん・・・」

「は? なんて?」

「いいの、なんでもないの。ホント、に。ね?」

「わけわからんわあ。
 頼むから、不思議ちゃんになんのだけは、勘弁してくれよ」



サンタさん、4つめも、ダメだったのかな。
5つめも、6つめも、7つめも、
もう、効かない・・・のかな。










続きで、ひろちゃん、yuka★さま、コメ返です。


ひろちゃん へ
忙しいと、ついうっかり、するんだよね。
TVごとは特に。
我が家は、好みがばらばらで、録画もあれやこれや、子供らから、いろんなのを頼まれるから、
どれを録って、どれをリアルタイムで見るつもりだったか、
ごちゃごちゃになって、結局見忘れたなんていうことが、多々、あります。

yuka★さま
いきなりの足跡にコメ、ごめんなさいね。
かわいい猫ちゃんの写真、また見せてくださいね。
遊びにきてくれて、ありがとう。また、いらしてくださいね。

聖なる夜の8の魔法 3つめ

2008-12-18 07:30:57 | 妄想のカケラ・ショートストーリー 
先日、婆さんの年末年始のヘルパーが休みになるって話をいたしましたが。

えっと、もう、昨日になるのか、
ケアマネから、がきまして。

ヘルパーさんが、年末だけ、入ってくださる、と。

今週、ヘルパーさんが、婆さんが自分でお風呂に入れるよう、
着替えの仕度やら、風呂の手順やらを書いた紙を、
婆さんの部屋に貼ってくれました。

ところが。

なにしろ、変化に弱い婆さんは、それすらも、受け付けず、
すぐに機嫌が悪くなってしまった、と。
お風呂も、なるべく自分でやれるよう見守りをしていたら、
シャワーの温度が熱い冷たいだけで、パニックに近い状態になった、と。

これは、とても、嫁の見守りでは手に負えないのではないか、と。

ヘルパーさんの方から、年末だけですけど、と、申し出があったそうで。

30,31日の両日夕方。
いつもどおりに、ヘルパーさんが入って下さる事になりました。

良かったぁ

年始の2日だけなら、なんとか、我慢もできる。

どちらかの日に、義姉に顔をだしてもらえれば、
少しは、機嫌も良くなる。
夫からも、TELしてもらおう。

これもサンタの贈り物、かな。


イルミネーション輝く街中。
家族連れや、カップルで賑わう通り。

彼とふたり、歩けば。

ショーウィンドウに、きらきら、たくさんのアクセサリー。
ついつい、目が向いて、私の歩みも遅くなる。

いつもなら足早な彼も、今日は、ゆっくりと、私の手を握っていてくれる。

「あんなん、可愛いな」

彼が指差したのは、金色のピアス。
小さなクリスタルのついた、音符。

音楽好きの、彼らしい選択。

「気に入ったの、あんのか?」

「どれもこれも、可愛いわよね」

「中、入ろ」

「え? だって、予約の時間・・・」

「まだ大丈夫や。ほら、おいで」

さっさと中に入ろうとする彼。普段の人見知りが嘘のよう。

「待って待って。なんで中入るの?」

「クリスマスプレゼントや。気に入ったん、買ったるわ」

「え、ダメダメ」

「遠慮せんでも、ええねんで。俺、仕事ばっかしで、
 今日は、なんも用意出来てへんもん。
 好きなん、選んでええよ」


「ダメなんだもん。プレゼント、ねだったりしちゃ」

「おかしなこと、言うな。なんでなん? 俺がええって、言うてんねんぞ?」

「だってだって、『プレゼントはこれって、指定なんかされるん、一番、うざがられるんちゃうかな』って・・・」

「それは、誰が言うたん?」

「ちっちゃいブルーくん」

「なんでぇ? ブルーの言うこと聞くん」

「ごめんなさい・・・・

「ああ、泣かんでもええって」

彼が私の頭を、撫でる。

「俺が買ってやりたいんやから、そんで、ええねん。
 気に入ったん、あるんやろ? 目がとまってたもんな」


彼に手を引かれるようにして、中に入る。

「どいつ?」

「言ってもいいの?」

「おぅ、ええよ」

「あのね・・・」

私は、金色の音符のピアスを指差した。

「それ、さっき、俺が選んだやつやん」

「だから、欲しいの。ダメ?」

「好きにしろや」

彼は、ぶっきらぼうな言い方をして、背をむけた。



サンタさん、3つめの魔法も・・・やっぱり・・・。