昨日の報道ステーションの、∞君たちの映像。
細かくうなづいているすばる君に、キュンキュン
してました。
いやん、可愛い![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/yl/13.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/yl/22.gif)
そんなすばる君を相手の、妄想小説。
16話めの、後編になります。
続きから、どうぞ。
だから、
たまに会えたら、嬉しくて嬉しくて、
彼に抱きしめられるたびに、
幸せってもの、感じてた。
いくらケンカしても、
『ちィ兄』は私だけのもんで、
私は、『ちィ兄』だけのもんだと、思い込んでた。
彼が地元にいるときは、
一秒だって離れてるのはイヤだった。
親に嘘ついて外出して、
遊びまわって、
塾どころか、学校サボるんだって、なんとも思わなかった。
新しい仕事始めて、
慣れない場所で、精一杯頑張ってた彼にとって、
そんな私の存在が重荷になってるなんてこと、
頭の中に、
これっぽっちも、考えたこと、なかった。
私には、『ちィ兄』しか、見えてなかった。
彼の置かれた環境を思いやる余裕なんて、なかった。
彼の選んだ仕事は、けっこう弱肉強食の世界で、
他人に強制されることだって、多い。
『なんでや、どうしてや』
子供のときから、
自分の納得できないものに対して、
くってかかることの多かった『ちィ兄』にとって、
そんな状況が、辛くなかったはずはなかったのに。
今だったら、
そう、思えるのに。
あの頃の私は、
私のことだけを見てくれない彼にイライラして、
わざとケンカふっかけてみたり、
無理難題な我儘、言ったり、
メソメソ泣いてみせたり。
もっそい、うっとうしい女に、成り下がってた。
自分では、気付いてへんかったけど。
気付かせてくれたんは、
ほかの誰でもない、ママ、やった。
たまたま、家に遊びに来てたママと顔あわせたときに、言われた。
『あのコのこと、好いてくれるんは、親として嬉しいけど、
でも、私な、あのコのこと大切なんと同じくらい、
あんたのことも、大事やねん』
『せやから、生活荒れてるあんた見てたら哀しいし、
その原因が自分の子やったら、なお、ツライわあ』
『恋愛ってな、自分磨きの連続やで』
『昨日よりも今日、今日よりも明日の自分が、
どんだけカッコイイ女でいられるか、が勝負みたいなとこ、あるやん』
『オトコだけに頼ってたら、
この先、自分の道歩くんは、シンドイばっかしやで』
『鏡、見てみ。
笑顔の素敵なコのほうが、人生、得すると思うけど、な』
お説教は聞きたくなかった。
だけど。
ママは、笑ってた。
子供の時から変わらない、私の大好きな笑顔で。
だから、気付いた。
ママが微笑う、その笑顔の奥に隠されている気持ちに。
『ちィ兄』の前で、
笑顔すら見せてない、私自身に。
私を見るときの、
『ちィ兄』の、困ったような笑顔に。
私と『ちィ兄』の、これから、にも。
もう・・・アカン、のかな。
もう、嫌われてしまったんかな。
好きなんは、私だけ、なんかな。
ほんまに、好きやのに。
・・・でも、好きってだけじゃ、どうにもならんのかな。
迷って、迷って、
考えて、考えて、
出た結論が、ひとつ。
もとの、幼馴染に戻ること。
『ちィ兄』をキライになるんは、難しい。
好きって事実は、変えられない。
忘れることも、できそうにない。
けど、このまま、
恋人でいることは、できないんやったら?
好きでいても許される立場は、なに?
考えて、考えて、
考えるたびに涙が溢れて、どうしようもなかったけど、
でも、
いつか、その涙も、涸れた。
『ここらで、ちゃんと、終わらせよ。
もう、ふたりでは、会われへん』
彼の、最後の言葉を聞いたとき、
記憶の扉に、鍵が、かかった。
あの日、
私は、彼の前で、ちゃんと微笑えたかな。
今でも、私は彼のファン第1号だって、自分では思ってるけど、
もう、
彼は私のことなんて、
覚えていないんだろうな。
そろそろ、お時間でございます。
式場の世話係が、控え室に知らせてくれた。
さあ、
ここから。
私の、新しい日々の、始まり。
バイバイ、『ちィ兄』。
FIN.
細かくうなづいているすばる君に、キュンキュン
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/yl/10.gif)
いやん、可愛い
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/yl/13.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/yl/22.gif)
そんなすばる君を相手の、妄想小説。
16話めの、後編になります。
続きから、どうぞ。
だから、
たまに会えたら、嬉しくて嬉しくて、
彼に抱きしめられるたびに、
幸せってもの、感じてた。
いくらケンカしても、
『ちィ兄』は私だけのもんで、
私は、『ちィ兄』だけのもんだと、思い込んでた。
彼が地元にいるときは、
一秒だって離れてるのはイヤだった。
親に嘘ついて外出して、
遊びまわって、
塾どころか、学校サボるんだって、なんとも思わなかった。
新しい仕事始めて、
慣れない場所で、精一杯頑張ってた彼にとって、
そんな私の存在が重荷になってるなんてこと、
頭の中に、
これっぽっちも、考えたこと、なかった。
私には、『ちィ兄』しか、見えてなかった。
彼の置かれた環境を思いやる余裕なんて、なかった。
彼の選んだ仕事は、けっこう弱肉強食の世界で、
他人に強制されることだって、多い。
『なんでや、どうしてや』
子供のときから、
自分の納得できないものに対して、
くってかかることの多かった『ちィ兄』にとって、
そんな状況が、辛くなかったはずはなかったのに。
今だったら、
そう、思えるのに。
あの頃の私は、
私のことだけを見てくれない彼にイライラして、
わざとケンカふっかけてみたり、
無理難題な我儘、言ったり、
メソメソ泣いてみせたり。
もっそい、うっとうしい女に、成り下がってた。
自分では、気付いてへんかったけど。
気付かせてくれたんは、
ほかの誰でもない、ママ、やった。
たまたま、家に遊びに来てたママと顔あわせたときに、言われた。
『あのコのこと、好いてくれるんは、親として嬉しいけど、
でも、私な、あのコのこと大切なんと同じくらい、
あんたのことも、大事やねん』
『せやから、生活荒れてるあんた見てたら哀しいし、
その原因が自分の子やったら、なお、ツライわあ』
『恋愛ってな、自分磨きの連続やで』
『昨日よりも今日、今日よりも明日の自分が、
どんだけカッコイイ女でいられるか、が勝負みたいなとこ、あるやん』
『オトコだけに頼ってたら、
この先、自分の道歩くんは、シンドイばっかしやで』
『鏡、見てみ。
笑顔の素敵なコのほうが、人生、得すると思うけど、な』
お説教は聞きたくなかった。
だけど。
ママは、笑ってた。
子供の時から変わらない、私の大好きな笑顔で。
だから、気付いた。
ママが微笑う、その笑顔の奥に隠されている気持ちに。
『ちィ兄』の前で、
笑顔すら見せてない、私自身に。
私を見るときの、
『ちィ兄』の、困ったような笑顔に。
私と『ちィ兄』の、これから、にも。
もう・・・アカン、のかな。
もう、嫌われてしまったんかな。
好きなんは、私だけ、なんかな。
ほんまに、好きやのに。
・・・でも、好きってだけじゃ、どうにもならんのかな。
迷って、迷って、
考えて、考えて、
出た結論が、ひとつ。
もとの、幼馴染に戻ること。
『ちィ兄』をキライになるんは、難しい。
好きって事実は、変えられない。
忘れることも、できそうにない。
けど、このまま、
恋人でいることは、できないんやったら?
好きでいても許される立場は、なに?
考えて、考えて、
考えるたびに涙が溢れて、どうしようもなかったけど、
でも、
いつか、その涙も、涸れた。
『ここらで、ちゃんと、終わらせよ。
もう、ふたりでは、会われへん』
彼の、最後の言葉を聞いたとき、
記憶の扉に、鍵が、かかった。
あの日、
私は、彼の前で、ちゃんと微笑えたかな。
今でも、私は彼のファン第1号だって、自分では思ってるけど、
もう、
彼は私のことなんて、
覚えていないんだろうな。
式場の世話係が、控え室に知らせてくれた。
さあ、
ここから。
私の、新しい日々の、始まり。
バイバイ、『ちィ兄』。
FIN.