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予算編成方針2022③財源確保と市長の見解

2022年02月09日 | 市政・議会・活動など

12月議会の質問をもとに、草加市の財政状況や今後の見通しについて全3回のシリーズにまとめました。

第3回(最終回)は、財源確保と市長の見解についてです。

草加市が市役所の各部局に示した令和4年度予算編成方針は、3つの判断基準をもとにつくられました。その判断基準をもとに各事業の予算編成が行われています。具体的には、①スクラップ・アンド・ビルドの徹底、②予算事業の見直し、③歳入の確保の3項目です。今回は③についてです。

 

■歳入の確保

予算編成方針の判断基準の3つ目「歳入の確保」についてです。

まず、予算編成方針では歳入の確保として「国・県の動向を注視しつつ、新たな補助金の獲得や受益者負担に基づく利用料の検討などの財源確保に積極的に取り組む」と指示されています。

新たに利用料金の値上げなどを実施するということか確認しました。質問に対して市は「現時点では特に具体的な見直し予定はありませんが、受益者負担の考え方や財源確保策の一環として継続して検討していく必要があるものと考えています」と説明。現時点での見直しについては否定しました。

 

財源の確保策としては、①経済情勢や税制改正の動向などの情報収集②地方交付税などの適正な見積もり③国庫補助金等の積極的な財源確保の3項目が掲げられています。いずれも非常に重要な取り組みですが、3つとも、国・県が用意した補助メニューの活用や、依存財源の確保、予算積算の精度を上げていくことに力点が置かれています。言わば内向きの確保策です。

財源の確保は、自主財源をどう増やしていくかも重要です。また、国の方向性とマッチした必要な施策でありながら、国・県の支援策がない事業もあります。その際に、市長が補助金の創設などを国・県に要請して依存財源の可能性を広げる取り組みも、予算編成の中でこそ発見できます。予算編成方針こそ、歳入確保の外向きな方針を掲げるよう提案しました。また、質問を通じて自主財源と依存財源の全体のパイを広げていくよう提案しました。

 

なお、草加市の自主財源と依存財源の比率は以下の通りです

令和元年度:自主財源58.51%、依存財源41.49%

令和2年度:自主財源41.63%、依存財源58.38%

※2年度は、依存財源が自主財源を上回る逆転現象が起きましたが、新型コロナの定額給付金10万円に係る国庫支出金約252億円が影響しているためです。その影響を除くと自主財源53.66%、依存財源46.34%となります。

 

■各種計画への影響

草加市には、住民の声や願いを踏まえた様々な計画・プランがあります。今回の予算編成方針では、こうした計画やプランというものが財源不足を理由に見直されるのではないか懸念されます。財源不足を理由に中止するということがあり得るのか市に質問しました。

質問に対して市は、「(計画に基づく事業は)延期や中止をすることで市民生活に多大な影響を及ぼす場合や、逆に経費が増加してしまう場合があります」との認識を示しましたが、「年度に使える財源には限りがあることから、事業実施時期の重複などの調整を行う必要がある場合もあります」との可能性を否定しませんでした。ただし、そのうえで「事業計画などの見直しを行うことはあるといたしましても、計画事業の中止について現時点で想定はしていません」と答弁しました。この点は、引き続き議論が必要。

 


■市長の見解

最後に、浅井昌志草加市長の見解を確認しました。

 

【佐藤憲和の質問】

予算編成は、膨らまし予算とならないよう精度を高める努力が必要な一方、予算枠ありきで硬直化・財源削減路線に走ってしまっては、住民の福祉増進を本旨とする行政運営をゆがめることになりかねません。財政サイドも、事業課サイドも、各施策の影響を受ける市民の暮らしや経済・経営などの顔が見える議論の上に、市民の状況に気づくことができるかどうか、市民と対話できるかどうか、情報共有できるかどうか、そういった土台の上に厳しい財政状況を踏まえた精度の高い予算編成を行っていくべきだと思います。予算編成について市長の考え方を伺います。

 

【市長の答弁】

まず初めに、基本的には佐藤議員の方から提案いただいた考え方と同じ考えであります。財源が厳しい状況ですけれども、新たな政策的事業が担当から提案されているときは、内容を検討して、それを今行うことで市民サービスに結びつくと判断した場合には、その枠にとらわれる考えは毛頭ございません。予算に盛り込むことも行っておりますし、今後も行ってまいりたいというふうに考えます。

その上で、令和4年度の当初予算編成は、現状の極めて厳しい財政状況を勘案し財源確保に努めるとともに、限りある財源の有効活用という観点に立ち、歳入歳出の両面において予算の精度を高めるべく、庁内一丸となって取り組んでいるところです。引き続き、市民の生命、安全を守る、地域社会の豊かさを創出する、健全財政を堅持するということを念頭に予算編成をしてまいります。

 

 

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