殿は今夜もご乱心

不倫が趣味の夫と暮らす
みりこんでスリリングな毎日をどうぞ!

浮気処理係

2009年01月09日 14時36分04秒 | 不倫…戦いの記録
ほどなく、実家の父がころりと急死しました。

どこも悪いところが無く、死因もわからないままでした。

名付けて「うっかり死に」。


この時ばかりは、夫に感謝しました。

ゆ○子にも死なれ、ちょうどフリーだったので

家族として非常に良く尽くしてくれました。


通夜や葬儀の前後もずっと姿を消さないので

子供たちは不思議がりました。

「オヤジ、今フリー?」

「ずっといるなんて、おかしい」

などとヒソヒソ話し合っていました。


恋愛中だったらこうはいきません。

その昔、上の妹の結婚式にもデートのためにいなくなり

式をすっぽかしました。

出て来たのは披露宴、つまり飲み食いが始まってからです。


「私の身内だからとバカにしている!」

当時は私も青かったので、怒り狂ったものです。


結婚式でもそうですから、辛気くさい身内の葬儀など

いつもあえてデートの約束をして、抜け出します。

なぜだと思います?

スーツ姿を彼女に見せたいからです。


ナルシストの夫は、いつもの仕事着ではなく

スーツが一番似合うと思っています。

普段何でもない時でも、見せるためにこっそり着て行き

結局元通りにしまい込むのが面倒で、車の中や会社の倉庫に放置します。

何ヶ月も経ち、虫喰いや汚れで無残な布きれとなった物体を

誰かが見つけることになります。


そんなにスーツばかり着たけりゃ

会社を大きくして、営業やデスクワークだけの身分になればいいことです。

建物も小屋でなく、立派なビルにして

スーツにふさわしいたたずまいにすればよいのです。

彼には無理ですが。


歴代の彼女にはひと通り、喪服や礼服もあるというのも見せたいのです。

必要性にかられてせっかく着た時は

公然とご披露できるチャンスなので、必ず会いに行きます。

正当な理由があれば、堂々と私に服を片付けさせられるからです。


でもねぇ、黒い服って厄介なんです。

上着に付いたファンデーションや

ズボンに付着した男女双方の分泌する液体は

乾くとすっごく目立つんですよね~。

女性のほうにも少しは気を付けてもらいたいものです。


さすがにこれは恥ずかしいので、クリーニングに出す前に

せっせと染み抜きをする私です。

    落ちにくいったらありゃしない。

    あんたらのシモの始末してんのは、私なんだよっ!

    始末料くらい、およこし!ってんだ…



そんな罰当たりな夫が

休日には、元気の無い私を連れてドライブや食事に出かけたり

優しく励ましてくれたりして

頭でも打ったのかと私のほうがびっくりしました。

夫は私が苦手ですが、父のことは好きだったので

そちらに義理立てをしていたのかもしれません。


このように、夫には…いいところも…あるんですよ?(苦笑)


大好きな父が他界したのは悲しかったですが

私にはありがたい変化がありました。


ショックでそれっきり生理がアガッてしまったのです。

40代半ば…年齢的には早い閉経でした。

女でなくなり、心底ホッとしました。


急に昔の仕打ちを思い出して悔しくなったり

居ても立ってもいられない

吐き気すらおぼえるほどの悲しみや憎しみにさいなまれる周期は

確かに毎月のものと関係していました。

しかし、その苦しみから永遠に解放されたのです。

これは父がもたらしてくれた最後のプレゼントだと思うことにしました。


不特定多数の人間と交渉する夫とは、もう長い間ただの同居人です。

性病やガンなどのウィルス感染が怖いからです。

しかも他人の旦那を盗ってやろうかとたくらむ女と

出し入れを共有するのは絶対にごめんです。


私のそういう意固地なところが

夫の息を詰まらせ、遊びを増長させる結果になったかもしれません。

しかし、時に女、時に母…と器用に切り替えの出来ない私は

どちらかをスッパリ断ち切らなければ

人を恨み、おのれの不幸を呪い

ずっと地獄の釜の底で苦しみ続けていなければなりません。

身も心も女を卒業したこの爽快感!

歌まで出ちゃうね。

        ♪すっからか~んのすっぽんぽ~ん♪

         ♪らららのら~♪ 


(ここは1オクターブ低い声で…)

         ♪うっしっし~♪ 



今では心から思っています。

「粗末なモノでも、人様に喜んでいただければ幸いです」

恵まれないおかたのお役に立てれば、これほど嬉しいことはございません。

「平和とは、需要と供給の一致から」…字あまり。

           な~んてね。


あ、ゆ○子を殺害した犯人…。

いまだにわからないままです。
コメント (10)
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