【東京日記】(最終)の内容
*日本橋界隈をブラブラ
*東京都現代美術館でフレデリック・バック展
*神保町をふらふら
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3日目の晩ホテルへ宿泊するのに、神田明神の前を通りかかった。
夜。
そして翌朝。
ホテルでの宿泊は、私の期待していたほどのものではなかったけれど、この夜、東京へ来て初めて独りっきりになったのだという事実に驚愕しました。それまではほとんど絶え間なく人と会っていましたから。
独りになったので、疲れていたから早く寝たかったけれども、買ってあった漫画などを読んで、風呂にも2度入り、ぐだぐだゆっくりと過ごしたのです。
翌朝も早く起き出して、早速行動開始です。
まずは、東京駅へ出て、ロッカーに荷物を預けておきます。今度は迷わずに銀の鈴およびその近くのコインロッカーを見つけることができました。このあたりはとても綺麗に改装されていて、東京駅が首都の玄関口としてますます立派に生まれ変わろうとしている様が見て取れました。お土産物やお弁当売り場なんかが充実して、便利になりましたよね。
さて、東京駅を八重洲口から地上に出て、とことこ歩いて日本橋へ向かいます。日本橋あたりは私が東京に居た頃から再開発が徐々に始まっていましたが、聞く所によると最近はそれがずいぶん進んだんだそうです。それは見に行かないと!
*八重洲口からの東京駅。
*前の位置から脇にずれた大丸。
大丸デパートビルが脇にどいたおかげで、皇居までの風通しが一気に良くなったことは、一目瞭然でした。
*日本橋
懐かしい。
一時期、職場がこのあたりにありました。
*刃物の木屋 跡地。
な、なくなっている…!
と思いきや、向かいの新しい商業ビルに移転したそうです。
それが、この「コレド宝町」
「タロー書房」も一緒に入ってますね。
「コレド宝町」のビルの裏手も、新しい建物が建つらしく建設中でありました。このあたりは本当に建設ラッシュですね。
タロー書房で本を買うと貰える、あのカッコイイ栞は今でも貰えるんだろうか。たしかめたかったけれども、まだ開店前(早起きし過ぎ)。
さて、ここから「三越前」まで戻って、半蔵門線で「清澄白河」を目指します。10時半に駅で待ち合わせているのです。
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半蔵門線で「三越前」から「清澄白河」までは3駅ほどで、私は朝から散々ブラブラしたにもかかわらず、まだ待ち合せ時刻には間がありました。そこで、「清澄白河」で降りてから、さらに少しだけ街歩きをしてみました。
*ひがしふかがわばし
「ひがしふかがわばし」という小さな橋のたもとには、藤棚とベンチが設置してあったので、私はここでしばらくぼんやりと橋の上の鳩のナンパが成功するかどうかを眺めていました。
橋の向こうには、巨大な塔が見えたのですが、あれはもしや今話題の「スカイツリー」でしょうか!?
写真ではうまく分かりませんけれども、肉眼で見ると、遠近感が狂ったみたいに、ものすごく巨大に見えました。これは壮観だ。
鳩のナンパが成功しなかったのを確認して、そろそろ待ち合せ場所に行く。
駅に戻ると、まだ時間には早かったのに、ペーチャさんは既においででした。東京都現代美術館へはペーチャさんとご一緒します(^_^)
現代美術館へ行く目的は、現在開催中の「フレデリック・バック展」です。フレデリック・バックは『木を植えた男』という有名なアニメーション作品を作った人です。私はまだその作品を観たことはないのですが、前日行った三鷹の「星と森と絵本の家」で、絵本版の『木を植えた男』で予習はしてありました。ふふふ。
「フレデリック・バック展」では、彼の絵やイラスト、アニメーション作品がたくさん展示してありました。雑誌や冊子、テレビなど、色々な仕事をした彼は、その仕事ごとに作品のスタイルも随分と変わって、同じ人の手によるものだということは、言われないと分からない感じでした。
私が特に気に入ったのは、海の絵のシリーズです。少し暗い色調の海を描いた絵の具の作品がいくつかあり、その中でも、波打ち際の絵がいつまでも心に残りそうです。
波打ち際を、波が寄せて返しています。遠くには岩場があって、波はいくぶん高い。砂浜を打ちつけては引いていった波の、砂の上に引ききらずまだ薄く水を残している表面に空の青が映っている。その映った空の青いのが、忘れがたいです。美しい絵だなあ。
それから、先住民の暮らしを描いたシリーズも好きです。それから、ポスターも好きです。基本的には、塗り方や線の引き方の巧みさに私は注目していたのですが、あとでペーチャさんから聞いたら、私は人物が描かれている絵に関心があるように見えたそうです。そう言われるとそういう気がしてきましたが、自分ではそういうつもりはなかったのに、人からはそういう風に見えるっていうのは面白いですよね!
イラストやスケッチが面白かったのはもちろんですが、アニメーション作品のコーナーもとても興味深かったことは言うまでもありません。数多い作品のそれぞれで、さまざまなテクニックが駆使されているらしく、とても勉強になりました。
とにかく、作品を観てみないとな。
フレデリック・バックは、年を取るにつれて、自然動物保護や平和主義に激しく傾いて行ったように感じられましたが、それはやはり「世界を写し取る作業」をしつづけた結果によるものなのでしょうか。世界の美しいものとそうでないものを描きつづけていけば、美しいものだけを残したいという気持ちになるということですかね。少なくとも、残すべき美しいものは確かに存在する、というような意識は、作品から私の方まで伝わってきたような気がします。
*お土産に買ったポストカード。鳥が飛んでいる。
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「フレデリック・バック展」のボリュームが予想以上に大きかったので、全部観るのに時間がかかってしまいました。午前中に入館したのに、出たのは午後。
お昼ご飯を食べに、今度は神保町へ移動しました。実は私は前から神保町のロシア料理店に行ってみたかったのです。ペーチャさんなら付き合ってくれると思った! 提案してみたら、ペーチャさんは優しいので快諾してくださいました(^_^;)へへへ、ちょっとゴリ押し。
で、神保町のすずらん通りにある【ろしあ亭】というロシアレストランに入りました。この日は日曜日でしたが、ランチもやっていましたよ! そこでもちろんランチを注文してみたわけです。
ランチにも数種類ありまして、ボルシチはどのランチにも入っていたように思いますが、定番のビーフストロガノフやつぼ焼きなどのなかから、私は牛タンシチューのセットを選びました。
赤いポテトサラダに、ボルシチ、パン2種、牛タンのシチュー、デザートというコースです。ボルシチとシチューというと汁物ばかりというようにも思えますが、牛タンのシチューのボリュームがすごくて、私はかなりお腹いっぱいになりました。そして、すごく美味しかった!!
デザートは、桃のような味の黄色いゲル状のもので、とろとろ甘くて美味しかったです(ゲルとか言うとアレかもしれませんが;)。また行きたいなあ!
ご飯も食べたし、ここは神保町なので、とりあえず本屋へ行っておきました。集英社文庫でラテンアメリカ文学シリーズが復活するとか、岩波の新刊とか、そのあたりをチェックしたかったのです。こういうのは大阪でも出来ますけれども、お友達のおすすめを聞いたりしながらあれこれ見る方が楽しいですよね。というわけで、楽しかった。読みたい本がまた増えた。
それから、お茶をしながらペーチャさんとさまざまなことについて語り合い、気がつけば夕方。私は夜7時半くらいの新幹線で帰る予定でしたが、その時刻が迫っていました。ついでに、と言って送って下さったペーチャさんとは、東京駅でお別れして、私は東京にも別れを告げました。
ペーチャさん、暑い中、どうもありがとうございました~! またよろしくお願いします!!
帰りの新幹線のなかで、私はコーヒーの引換券を持っていたので、静岡に入ったあたりで車内販売のお姉さんにコーヒーをお願いしようかしら…と思いつつ、小田原を最後に記憶が途切れ、気付いたのは京都。ちょうど「車内販売終了のお知らせ」がアナウンスされているところで目が覚めたのでした。む、無念……しかし、よく寝たな。
新大阪へ着いたら、日が変わってしまいそうな時刻でしたが、ごろごろと荷物を引き摺って無事に帰宅できました。今回もいろいろとお土産をもらってしまいましたね~。いろんな人に会ってもらったし、楽しい時間を過ごさせてもらいました。東京の様子も久しぶりに楽しめたし、充実していたな。
ただいま、大阪!
東京へはまたそのうち行きますよ!!