半透明記録

もやもや日記

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パルックボール スパイラル

2008年06月30日 | もやもや日記
キモイ!




クリップランプ用の電球を買ったのですが、これが極め付きに気持ち悪いのです。ほら、この形。まあ、写真のように手でそのものを持ってみると、ソフトクリームに見えなくもないのですが、実際にランプ本体に装着するとなんだか嫌な感じに見えてしまうのでした。「腸」とか「脱腸」とかいうグロいことを考えてしまいます。

先端がランプのカサからややはみだしてしまうこの電球を見ているとぞわわわ、としてくるので、カサの上からさらに薄い紙の覆いをつけて誤魔化しています。我ながら、いささか馬鹿らしい……。


それにしても、形は気持ち悪いですが、「電球形蛍光灯」だなんて、うまいこと考えたものですね~。




『光の海』

2008年06月27日 | 読書日記ー漫画
小玉ユキ (小学館)



《内容》
海辺の町に、川辺の町に暮らす人々とそこに棲む人魚との交流を描いた作品集。

収録作品:「光の海」「波の上の月」「川面のファミリア」「さよならスパンコール」「水の国の住人」

《この一文》
“あんたはこれから
 たくさんのメスに会うだろ?

 その中に髪の長い人魚を見つけたら

 その人魚はみんな僕だと思ってよ

 僕があんたの子どもをたくさん産むから

  ―――「波の上の月」 より  ”


ぐはっっ!! なにこれ、美しすぎる!


『羽衣ミシン』に引き続き、小玉ユキさんのマンガ『光の海』を買ってきました。人の好みはそれぞれだと思いますが、私の好みを申しますならば、私はこの『光の海』のほうが好きですね。どうもこうもなく、美しい!

まだ2冊しか読んでいないので、なんとも言えませんが、もしかしたら小玉さんというのは短篇のほうが得意なのかもしれません。この詩情! この詩情! ああ! 美しいイメージが次から次へと繰り出されます。

収められたのは5つの物語。中でも私が特に気に入ったのは、「波の上の月」と「川面のファミリア」。

「波の上の月」は、東京から遠いある島で教師をしている友人を訪ねた主人公が、その島で大人になるまでオスだけで群れて暮らすという人魚の男の子と出会うお話。
これには参りました。もうだめ。美しすぎて。すがすがしいような切なさを見せてくれるたいへんに美しい物語でした。それにしてもよくできたお話です。

そうか、切ないというのは、別れを必然のものにするとき、別れを肯定して受け入れるときに表れてくる感情なのかしら。一瞬の触れ合いののちの別れ。二度と会うこともない。しかしその一瞬間に、ずっと一緒にい続けることと同じだけの価値をもたせようとするのか。物理的な近さの代わりに、忘れられない記憶を残すことで、いつまでもその人とともにあろうとするのだろうか。ある種の別れが美しいのは、そういった理由なのでしょうか。……まとまらないけど。

「川面のファミリア」は、お父さんと二人で暮らす女の子が、ある日川べりで出産間際の人魚を助け――というお話。
胸があたたかくなるような、珍しくハッピーエンドな感じのする物語です。結末の場面が相当に美しい。夢みたい。


この人のマンガは、とても繊細な世界を描いていますが、どこかコミカルで、また淡々として、さっぱりとした絵柄とともにすらすらと流れてゆくようです。こういうあっさりしたところがいいですね。それでいて、とても印象的。実に美しい。

うーむ。
ほかの作品も、読みたいところです。




グレン・グールド(「知るを楽しむ」私のこだわり人物伝)

2008年06月26日 | 学習
NHKオンライン:知るを楽しむ
私のこだわり人物伝
グレン・グールド 鍵盤のエクスタシー


グールド研究家の宮澤先生とともに、グレン・グールドの50年の生涯を名演奏を分析しながら追っていく全4回シリーズ。



放送されたのは先月のことですが、忙しくて見られなかったのをようやく見ることができました。非常に面白く、ためになりました。

グールドと言えば、私は去年の春に、ふとした偶然で、この人の演奏による『ゴールドベルク変奏曲』を聴いたのでした。
番組の初回で宮澤先生は、「グールド体験と呼ばれるべき、それは何と説明してよいのか、体験した人にのみ理解される感動がある」というようなことをおっしゃっていますが、私があの春に体験したのはなるほど「グールド体験」だったのかもしれません。なぜ、あれほどまでに私は感激させられたのか、その理由が番組を通して少し理解できたように思います。

初めて1981年盤の「ゴールドベルク」を聴いた時、私はこんな感想を書いています。

 “不滅のものというのは確かに存在する
  のではないかと、ますます思えてきた。”


私は無知で無学ではありますが、感性のあり方はどうもそう悪くないはずだと信じています。この曲を通して、私はグールドが言いたかったことや目指したものが何であったかを感じ取っています。そこに感じたものはそう的外れではなかったなと、番組での解説を聞いてわずかばかり自信をつけることができました。

もちろん、私がどうであるかよりも重要なことには、多くの人々を一瞬で惹き付ける強烈な力を、この演奏自体が備えているということです。それこそがグールドをして偉大な演奏家たらしめているのでしょう。

なぜ心が震えるのか、なぜ涙が溢れるのか。もうあれから何度も聴いているから大丈夫だと思ったのに、ふたたびとめどない雫を垂らしては、私はグールドという人の誠実さを情熱を仰ぎ見るのでした。


以下、番組に取り上げられていたグールドの言葉をいくつか引用しておきます。

 “録音技術が技術者や芸術家たちに支配され、重要なことは前の時代に言われてしまっているから、現代という時代に生きる演奏者に残されているのは、この手段しかないのでね。
 僕らに残されているのは、これまでと違いながらきちんと成立し得ることをするための新しい存在理由を見つけることだ。”

 “年をとってから僕の初期の演奏の多くはテンポが速すぎて心の慰めにはならないのだと分かってきた。”

 “本質的には、芸術の目的は、癒しなおすことです。音楽は心を安らかにする経験なのだと思いたいのです。”



そう。あのとき、私は確かに癒されていた。あのとき、弱り切っていた私の感受性に、この演奏はすみやかに、直接的に語りかけてきたものです。不滅のものというのは確かに存在するのではないかと、やっぱりますます思えてきたぞ。



グレン・グールド BACH: The Goldbelg Variations

 (↑↑ ここで聴くことができます)

邂逅

2008年06月25日 | もやもや日記


今日は、同人誌ユキドケに参加して下さった同人(←何の同人なのかは結局のところ不明ですが…)の方とお会いしました。オフ会ってやつですか。すごく楽しかったですー。

初めてお会いする方だったので緊張しましたが、思っていた通りのおだやか~な方で、「新しいお友達ができて良かった☆」ととりあえず私の方では思っているのでした。
まあ、相手の方からすれば、初対面にも関わらずいきなり書店に付き合わせたり、突然なんの脈絡もなく無言になったりする私という人間は、やはり付き合い辛かったかもしれませんが…;ハハ。
しかも、お疲れのところをあちこちと散々引っ張りまわしてしまいご迷惑をかけたのですが、「会えて嬉しい」とおっしゃってくれたので、私も嬉しかったです。うふ。


人と新しく知り合いになるのは楽しいですね。
ネットでお知り合いになっても、なかなか実際に会う機会を得るのは難しいので、今回はほんとうに良かったです。あらためて、私は素敵な人と知り合いにな運に関しては、ものすごくツイています。すごい確率でいい人に当たります。
でも、私の運がいいのもありますが、なんだかんだで世の中には良い人のほうが多いものです(by 真理先生)。つくづくそう思いますね。ほんと。

これをご覧の方々にも、いつかお会いできるといいなあ。



ミス・マープル

2008年06月24日 | もやもや日記


昨日、たまたまテレビをつけたら、BS2で『ミス・マープル』を放送していました。「スリーピング・マーダー」でした。
シャーロック・ホームズやポワロのシリーズ同様、私はこのミス・マープルについても「何回見れば気が済むのだ」というくらいに見倒しています。でも、今回のは、マープル役の女優さんがいままで見ていたのとは違う役者さんなので、やっぱり見てしまいました。でもって、ありがたいことに、私はお話の筋をすっかり忘れておりまして、新しい気持ちでドラマを楽しむことができたというわけです。犯人が誰だったかを、どうしても忘れてしまう私。いやー、忘れっぽいって、ほんとすばらしいですね~!


番組表を調べたら、どうも木曜の夜まで連続して放送されるらしい。これは大変。今夜も見なきゃ。



『羽衣ミシン』

2008年06月23日 | 読書日記ー漫画
小玉ユキ(小学館)

《あらすじ》
さえない大学生・陽一は、ある日、橋に引っかかった白鳥を助ける。その夜、見知らぬ女の子が唐突に陽一の部屋を訪れ、女の子と縁のない陽一は仰天。彼女は「自分は陽一に助けられた白鳥」などというのだが、そんなことって……!?


《この一文》
“吐く息も
 景色も
 あんなに白かったのに  ”



小玉ユキさんの『光の海』というマンガが、緑川ゆきさんの『蛍火の杜へ』に迫る面白さだと、お友達が言うので、私は即座に走りました。近所の書店へ。ダッシュです。

「こ、小玉…小玉ユキさん」と書店の棚を探します。が、ないっ! 近所の弱小書店では『光の海』も他のも見つかりません。くっ、もう一軒の方も見てくるか! ふたたびダッシュです。
で、「あ、あった…。でも、『光の海』じゃない……。あれ? このマンガって、この人のだったのかー」

というわけで、『羽衣ミシン』です。非常に優れたマンガであるという評判は、私もどこかで聞いたことがありました。なるほどー。小玉ユキさんって、この人だったのか。


大急ぎで帰宅して、さっそく読みふけった私ですが、その日の午後はそのままぼーーっとして過ごすことになりました。何と言うか、もう悲しくて。このやり場のない悲しみをいったいどうしたら良いのでしょう。なにがそんなに悲しいのだか、うまく説明はできないのですが、主人公の陽一が気の毒で、気の毒でたまりませんでした。美しい結末には、しかし同時に無垢ゆえの残酷さのようなものが感じられてしまって、私などはとりつくしまもなく喪失への恐怖に襲われてしまいます。

「現代版 つるの恩返し」とも言うべきこのお話は、鶴ではなく白鳥の恩返しのお話なのですが、これが実に切ない。ネタをばらしたくないので、詳細には書きませんが、ある冬の日に白鳥を助けた男子学生と、助けられた白鳥の化身である女の子の純愛を描いた物語です。

この純愛ぶりが、しかしまぶしいほどの純愛なのでした。主人公のふたりがあまりにも純真で。それだけに別離という結末が痛々しいのです(あ、ネタばれ;失礼しました)。

最初に読んだときは、私は率直にいってこの結末を受け入れがたかったです。陽一が、ただ美羽さん(白鳥の女の子)に振り回されただけのように思えたので。でも、違っていました。何もかもが突然だったけれど、美羽さんはちゃんと陽一に恩を返していたのでした。彼は彼女と出会うことで、大きなものを得たのでした。それによって、ふたりの別離という結末は、悲しみを乗り越えられるものになっていたのでした。はあ。まいったな、これは。

泣きたくなるので、あまり読み返すことはできなそうですが、すばらしく美しいお話でした。絵も綺麗。さあて、今度街へ出た時には『光の海』を買ってくるとしましょうか。


じめじめ

2008年06月21日 | もやもや日記

いよいよ本格的に梅雨という感じの天候です。
湿っぽくて気持ち悪い~~。
あとにはまだ夏を控えているというのに、私ははやくもバテ気味です。梅雨バテ。

「モロヘイヤでも食え」と言われました。
そうね、ネバネバ系がいいかもね。
はあ~、湿度……。




電子ブック化してみた

2008年06月19日 | 同人誌をつくろう!

同人のみなさん、こんにちは!
『YUKIDOKE』の Web版公開について、具体的な形をいろいろと考えてみましたが、とりあえず、こんなのはいかがでしょう? FLASH で作ってみました。



(画像をクリックで拡大/別窓表示)



ここに掲載したのは、ただの画像ですが(gooブログにはフラッシュを置けなくて;)、実際にページをめくれるようにアニメーション化したものを別館に仮設置してあります。よければ御覧下さい。

 →→ サンプルを見る



エキスパンドブックを意識して作ってみましたが、どうですかね?

これのメリットとしては、文章のコピーはされにくい上に、縦書き表示も可能なので、Web版として公開するにはなかなか良いかなということ。データの移植には若干の手間がかかりますけれども。

で、もしこの方法をとるなら、みなさんの作品ごとにそれぞれ独立したファイルを作ることになります。

それから、作品ごとに背景のイメージを変更することも可能です。色や模様を変えたりとか。それはわりと簡単なので、いろいろと楽しめそう。



デメリットとしては、作品の分量によっては(前編)(後編)というように分割してデータの容量をなるべく小さく抑える必要があること。無料版のホームページやブログを利用する場合、ファイルの容量制限がありますので。

また、実際の本と違って、「読み飛ばし」や「続きから読む」ことが困難なこと。(これは主に私の技術レベルの低さの問題ですが…;)

それから、いったん flashファイルを作ると、内容の修正や加筆などが簡単にできないです。私を通していただかなければならなくなります。まあ、「やれ」と言って下されば、それはもちろんいくらでもやらせていただきます。

ほかにも問題点はあるかもしれません。ちょっと今は咄嗟には思い付きませんが、何かお気付きの点、疑問点などがございましたらおっしゃってくださいませ!




THE BOOM 島唄

2008年06月18日 | 学習

今日の「徹子の部屋」は、ゲストが THE BOOM の宮沢さんだというので見てみた。ギターを弾きながら歌ってくれた「島唄」に、予想はしていたことですが、私はまたしても号泣させられました。何度私を泣かせれば気が済むんですかね、この名曲は。おかげで午後からずっと泣いて暮らす羽目になったわけです。あー、頭いたい。

もはやこの名曲「島唄」を知らない人はほとんどいないのではないかと思いますが、私がこの曲に込められたメッセージについて知ったのは、恥ずかしながらわりと最近のことです。どこか悲しい曲だとは思っていましたが、ほんとうに悲しい曲でした。そして悲しみを知って、ますます美しさを増す曲でした。

今日の番組でも宮沢さんがおっしゃってましたが、この曲は沖縄戦の悲しみを歌ったもの。聴けばすぐに分かる琉球音階の曲調ですが、宮沢さんがおっしゃるには一か所だけ琉球音階を使っていない箇所があるそうです。それがこの部分。


ウージの森で あなたと出会い
ウージの下で 千代にさよなら


「どうしてもここに沖縄の音階を使うことができなかった」そうです。なにかいろいろと考えさせられますね。


それから興味深かったのは、アルゼンチンのスターであるアルフレド・カセーロさんがこの「島唄」を日本語でカバーしたのが現地で大ヒットしたという話。カセーロさんはこの曲を聴いてすぐにカバーを決意したそうです。しかし宮沢さんには無断で。そして宮沢さんの知らないところで大ヒット。これにはちょっとウケました。だけどそれだけこの曲には人を惹き付けるものがあるということでしょう。

で、このカセーロさんの日本語でのカバーバージョンですが、実際すごくうまい。日本語もはっきりと日本語に聞こえます。感心してしまいました。そしてやはり泣いてしまいました。どれだけ私を泣かせれば気が済むのでしょうか、この名曲は。

調べてみると(YOU TUBEにて)、この曲は他のいろいろな国の人によってカバーされているようで、日本語のままでカバーしている人もあれば、英訳版もありました。いずれも実に感動的ですが、英訳版のほうは私には少し言葉の数が多すぎるように聞こえました。美しいには違いないのではありますが。
そう思うと、この曲の魅力には歌詞ののびやかさというものがあるように思えてきます。ひとつの音にひとつの音。シンプルな美しさ。

それともちろんメロディの美しさがあります。明るいようで悲しい美しい曲です。
「音楽にできることがある」というようなことを宮沢さんはおっしゃていましたが、その通りだと思います。

音楽や絵というのは、私を待ってくれません。心の準備ができていてもいなくても、そんなことはお構いなしに一気に押し寄せてくるものです。あっと思った時にはとっくに飲み込まれているものです。あれこれと考えるひまを与えてくれない。暴力的なまでに人を圧倒する力があるようです。そういう意味では、私は私にワンクッション置くことを許してくれる文章というものを信仰したいと思ってしまうわけです。できれば少し待ってほしい。

しかし、私を待ってくれない、それこそが音楽や絵画の魅力であり、私にそれを斥けるだけの力や理由がまったくないのも事実です。私は一気に飲み込まれ、ただ泣くしかできなくて、美しいもののすべてが悲しいわけではないけれど、悲しいものの多くがたしかに美しいということに思い至っては、そこになにか手がかりを掴めそうでいて掴めないことに呆然としてしまうのでした。


海よ 宇宙よ 神よ 命よ
このまま永遠(とわ)に夕凪を



悲しい。悲しい。悲しい。
私はずっと悲しかったのだということに気が付いてしまう。それというのも私が願うからだ。堪え難いほどに美しいことを願うからだ。そこまではあまりに遠くて、けっして手に入れることはできないだろうことを、悲しみが教えてくれる。だけれども、その悲しみはまた、私が願うことをやめていない、それを諦めることをしていないということをも分からせてくれる。

悲しみは、私たちが美しさにつながっていることの証明にはならないものでしょうかね。美しさ。私にはそれがとても重要なのです。




次回作のイメージ

2008年06月17日 | もやもや日記

はあ~、同人誌『YUKIDOKE』もだいたい片付いてきました。あとはウェブ公開だけ。さっさと進めなくては! という感じで、なんやかやでまだ完了していないのですが、私の心はすでに次の同人誌制作に向かってしまっています。移り気~~。

えと、私は次回も引き続きマンガで参加する予定です。次は上の絵のキツネのふたりを主人公にしたロマンチックな物語にしたいなあと考えています。ユキドケ用に描いた「サンショウウオ」という作品はPCを使用して描画しましたが、今度はちゃんと紙とペンで本式に描こうかなー。ベタも多用したい。もっと綺麗な絵を心掛けたい。ああしたい、こうしたい。

けっこうハマります。同人誌って。
あ、まずは『YUKIDOKE』をご覧になりたい方、いらっしゃいますよね?
ウェブ公開まで、皆様あとしばらくお待ち下さいませ♪
できれば今月中に公開できればいいなーと考えております!