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もうすぐ Wii

2006年11月30日 | もやもや日記
今週末にはいよいよ任天堂の《Wii》が発売になりますね。
いや、私はまだ買いませんけれども、ゼルダの新作映像を見ていたら、ちょっと欲しくなりました。面白そうです。

ゼルダの伝説 トワイライト・プリンセス


ゲームキューブ版もネット限定発売で販売されるらしいです。あ、これなら私はキューブは持っているので出来ますな。でもどうせならWiiで操作してみたいぜ。はたから見るとちょっと間抜けですが、あのリモコンを振り回してリンク(主人公)を操作するのは楽しそうかも。絵も綺麗だし。ああ、ちょっと欲しい!


しかし、私はまだ『ゼルダの伝説 風のタクト』もクリアしてないのでした…。途中で難しい場面があって、どうしても進まなくて…。もう終盤まではきてるはずなのですが、あのデカイ影の人をなんとかしてほしい(/o\)オオ。シリーズのうちでは簡単だと評されているこの作品さえクリアできないノロマな私。

ゼルダの伝説 風のタクト


「風の~」の方のリンクは、キャラクターとしてはかなり可愛いので気に入ってます。ジャンプするときには「リアップ!」と、別のキャラを呼ぶときには「カモォ~ン」と言っているように聞こえるのが超可愛い。
新作の「トワイライト~」のリンクはちょっとお兄さんな感じで可愛くないので、最初はがっくりしましたが、正統なゼルダファン的にはこちらのほうがしっくりくるのかも。私は「風の~」から入った”にわか”ですから。しかし、いずれにせよ面白そうなのであります。ゲームキューブのときと同様、ブームが下火になったら買おう。我慢、我慢。


だいたいその前に……「FF12」を終わらせなくては。もったいなくて(←何がだ)最後のイベントだけ残して放置してあります。さすがにそろそろ終わらせないと、話を忘れてきたし…。あわわ。
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冬の空のカード(第二版)

2006年11月28日 | 手作り日記
はー、これで良し。
まえのより良くなったと思うので、今回の年賀はこれで決まりです。多分。わー、でも、やっぱり年賀という感じはしない~。まあいいか。年賀がダメでも何かの時に役立つだろうし……。そして、結局は「いのしし」の年賀状に落ち着いたりするかも……。
こんなやつとか。↓



これは実家の人に頼まれて印刷したもの。郵便局のホームページのフリー素材をもらってきて軽く作りました。こんなんで良かったんだろうか。まあ、いい。

私はプリントゴッコ全盛時代から実家の人たちの年賀状制作係だった(孤独な徹夜作業…苛酷…)のですが、実家を出てはや10年。今年は久しぶりに両親からの依頼がきました。ようやく刷り終わって、昨日実家宛に発送しました。なんなんだ、いったい。そして年末に帰省したら、例年のごとく姉からも頼まれるんだろうなあ。そろそろ自分で出来るようになってほしい…まあ、いいけど。



さて、そんなこんなで自分用のも仕上げに入ったわけですが、
今回はゲオルゲの「雪のなかの巡礼」という詩の一節を引用してみました。

**********

 闇のなかにまなざしが光っているような気がする。
 おののきながらあなたはわたしを道づれに選んだのだった、
 わたしはそのつらい旅路をことほいだ、
 それほどにあなたの足どりとあなたの声音はわたしの心を動かしたのだ。

    (訳文『ゲオルゲ詩集』手塚富雄 岩波文庫より)

**********


おお、美しい詩。
『ゲオルゲ詩集』はしばらくうっちゃってあったけど、もっとちゃんと読もう。


星を見上げながら、夜明けを待つ猫と鳥。
今年は私にとってはこういう一年でした。星が輝く夢を何度も見るうちに、起きていても星が見えるようになりました。え? 大丈夫ですよ? 毎日ご飯もおいしいですよ。
来年もそうありたい。という願いを込めて。
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冬の空のカード(試作)

2006年11月27日 | 手作り日記
あけましておめでとうございます!

な、カードを作りたいのに、どちらかと言うとこれはメリークリスマス。エエッ、それでさえないですか?! ぼんやり。
とりあえず、完成までにはまだ少し直すつもりなのでいいのです。当初の予定では、背景は「夜明け」な色調になるはずでしたが、意外とこんなふうな「夜」もいいなあと思ったりもしています。でもそれだと、全然おめでたい感じがしません……おぉ。


もう年賀状の候補は、これとは全然別のデザインも含めて数種類にも及んでいますが、どれも決め手に欠けています。うーむ。毎年のことながら、難しいです。いっそ「いのしし」にすればいいのかもしれませんが、冬に贈るカードは「リンゴとネコ」と決めているので(←もう干支とか関係ない…)、なんとかしたい。

ちなみに去年のはコレ  結構好き。

   一去年のはコレ  割と好き。


うーむ、やっぱ今年のはまだまだ改良の余地があるなあ…。爽やかさが無いんだよな。


とりあえず、冬には星がよく見えますよね。
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『Tower of Music Lover』くるり

2006年11月25日 | 学習
くるりのベスト盤3枚組。
1枚目にはとてもヒットした「ばらの花」や私の大好きな「春風」も収録されていますが、今日はなぜか突然に「THANK YOU MY GIRL」で号泣です。

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サンキューマイガール
いつも出会った日のこと思うよ
いつだって素直になりたいんだ 本当は

**********


あれ~? 何度も聴いたつもりだったのに、なぜ急に?
うぅうぅ。


私がくるりを好きなのは、詩とメロディが美しいから。
「春風」という曲などは、雨が降ったり止んだりの春の日の静かな感じが本当に思えます。《シロツメ草》とか《花の名前を》とか《傘を探して》とか、やばいくらいにロマンチックです。はあ。
「東京」を初めて聴いたころ、私は大学生で、東京に暮らしていたので、かなりキました。周りでもキてる友達が沢山いたなあ。あれはキますよ。この曲を聴くと今でもあのころを思い出します。同じ曲を好きだったあの人、あのときはあんなに泣いていたな。
「ワンダーフォーゲル」も好きだなー。ピコピコしてて。

あと、あの岸田さんの声。あの声で歌われたらもうしょうがありません。もうだめです。なんつー声だろう。声だけでもたまらんというのに、あのルックス。め、めがね。もうだめです。氏が黒髪、短髪、めがねだった時代には、もう心臓が打ち過ぎて止まると思いました。どきどきし過ぎるので、普段はなるべく岸田氏の風貌のことは考えないようにしているのですが、今日はCDの付録のポスターなどもじっくり見てしまったので、だめです。もうだめです。


はあ、久しぶりに悶絶してしまいました。
ちなみにこのCDはK氏が前に買ってきたものを、私が借りてそのままになってたものです。強奪。いえ、そろそろ返しますよ……。いやはや。
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『アルケミスト』

2006年11月22日 | 読書日記ーラテンアメリカ
パウロ・コエーリョ 山川紘矢・山川亜希子訳(角川文庫)


《あらすじ》
羊飼いの少年サンチャゴは、アンダルシアの平原からエジプトのピラミッドに向けて旅に出た。そこに、彼を待つ宝物が隠されているという夢を信じて。
長い時間を共に過ごした羊たちを売り、アフリカの砂漠を越えて少年はピラミッドを目指す。
「何かを強く望めば宇宙の全てが協力して実現するように助けてくれる」
「前兆に従うこと」
少年は、錬金術師(アルケミスト)の導きと旅のさまざまな出会いと別れのなかで、人生の知恵を学んで行く。


《この一文》
” 老人は話し続けた。「結局、人は自分の運命より、他人が羊飼いやパン屋をどう思うかという方が、もっと大切になってしまうのだ」 ”


お友達のKさんが、「すっごいポジティブで感動的な名作だから読んで」と言って、この本を下さいました。パウロ・コエーリョは、私はかつて自分でも『星の巡礼』を買って途中までは読んだのですが、なんとなく最後まで達することができず、そのまま放ってありました。しかし、『アルケミスト』の方は、Kさんからあらすじを聞いてみて、面白そうだなーと思って読んでみたら、すんなり最後まで読めました。しかも、非常に面白かった……! たしかに「ポジティブ」だ! こりゃすごい。

あらかじめ大方のあらすじを聞いてしまっていた(結末も知ってた)にも関わらず、物語は非常に魅力的なものでした。なんだ、この読後の爽快感は。あ、高揚感もある。人生って素晴らしいな……。と、まあ、私は人並み以上に単純なせいもあるかもしれませんが、とても感銘を受けてしまいました。ほんとポジティブだなー。夢と希望が満ち溢れています。要所要所がいちいち激しくロマンチックだし。

物語の魅力としては、内容の前向きさに加え、文章の読みやすさというのもあるでしょうか。ほとんど童話のように読めます。割と短いですし。
「○○のための△つの方法」みたいな本を読むよりも、なんというかダイレクトに心に響くのではないでしょうか。そういうのを読んだことがない私が言っても説得力はないかもしれませんが、少なくとも私にはかなり響きましたね。


そうだ。思ったように物事が進まなくても、大丈夫なんだ。宿命の星が輝いているのが見えている限りは。それを忘れてしまわない限りは。


というわけで、私はますます「巡り合わせ」というものを信じるようになりました。今、このタイミングでこの物語を読むことになったのも、幸運な巡り合わせです。これだから面白い、私の人生は。
Kさん、素敵な本をどうもありがとうございました♪
『星の巡礼』もそろそろ読んでみようかな。
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11月18日(土) 清水寺と地主神社

2006年11月19日 | 旅の記録
 郷里の友人のMKちゃんが関西へ遊びに来たので、錦市場で黒豆の御膳をいただいたあと、清水寺と地主(じしゅ)神社まで歩きました。

 とにかくJR京都駅からずっと、どこへ行っても、ものすごい人出です。駅のロッカーは満杯で預けられませんでしたが、荷物預かりサービスというのをやっているのを見つけました。便利ですね。知らなかったです。

 こんなに人が多いのは、紅葉の季節だからでしょうか。清水の舞台から見る紅葉の感じは今のところ写真のような感じです。見頃にはやや早かったようですが、この日は雨模様でとても寒かったです。
 おー、ここからは京都タワーも見えます。京都の街は高い建物があまりないせいですね。

 私は知らなかったのですが、清水寺の奥の方に《地主神社》という神社があるそうです。縁結びのご利益があるらしく、神社に上がる階段のところには、遠くからでもはっきりとそれと分かるド派手な赤い「縁」の一文字の電飾が輝いています。恋愛にまつわる色々な種類のお守りや絵馬なども盛大に売られていて、ちょっと楽しい。
 狭い敷地にぎっしりと詰めかけた人々の間を縫うようにすり抜けると、奥のほうに閑散としたスペースがあり。なんだ、なんだ?と、ふと見ると、はッ! これは!



 うさ!
 周りにはひとけがないので、超さみしい。

 あ! ここにも!

 



 カッ!!
 こっちのウサギは強そうだぜ。
 ちなみに手前に写っている胴体(一部)は大国主命。


 あー、楽しい。こんな楽しいところがあるなんて知らなかったですよ。このあたりは兎グッズがやたらと売られていると思ったら、ちゃんと縁があったんですねえ。



 そんな感じで、寒いし雨は降ってくるし、登り坂は結構キツイし…でくじけそうになりましたが、清水寺は面白かったです。これまでにも何度か来たことがあるのに、以前のことはさっぱり記憶がないのが不思議です。
 帰りの下り坂は、登りよりも一層大変でした。がくがく。転げ落ちそう。


 
 観光シーズンのせいか、人だらけで、バスにも乗れませんでした。仕方がないので、清水寺から京都駅まで歩いて帰りました。すっかり暗くなった雨降りの道を、ふたりでてくてく歩きます。七条のあたりで京都タワーが遠くにそびえたっているのが見えます。これで駅までは絶対に迷うことはありません。



夜の京都タワー。
ちょっと感動的。


 恐らく、バス停でずっと待っていたよりは早く着くに違いないとMKちゃんと励まし合って、30分ほどでようやく駅まで辿り着きました。はあはあ。とにかく着いて良かったー。すげー歩いたな!


 京都からは私の住む大阪へ移動し、夜は梅田でお好み焼きを食べました。甘党の店らしく、ソースが甘い。旨い。焼そばの麺が、うどんのように太いので、前に初めて来たときはとても驚きましたが、これがとても美味しいのです。この晩も、やはりとても美味しかったです。MKちゃんも気に入ってくれたので、安心しました。お好み焼きの焼き具合は、前回来たときもおばちゃんにダメ出しをされましたが、今回もまた「まだもうちょっと焼くように」注意されました。難しいなあ。


 一日中、美味しくて楽しかった。おつかれさまでした。

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 次の日は兵庫県の明石の近くまで行きました。明石大橋と淡路島が見えるではないですか。しかし、海際は風が強い。
 2日間も歩き詰めでへとへとになったけど、楽しかったね。また遊びに来てね~。
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甘栗の人生観

2006年11月17日 | もやもや日記
難波の高島屋で甘栗を買いました。
ほんとうに甘くてうまい。
甘栗が詰まっている袋というのは、どこの甘栗屋さんでも似たりよったりだと思われますが、この《楽天軒本店》の袋の側面には、次のような「召し上がり方」の注意書きがありました。



うん、うん、こういうのもよく見かけますね。……おや?
こ、これは……!


というわけで、以下、『甘栗A君の人生観』。


【その1】 退屈な人生に辟易するA君は、幸運が天からでも降って
     わいてこないものかと、指をくわえて待つ日々を送る。




 【その2】 ついに「笑う門には福来る」という叡智に触れたA君は
      とりあえず、笑ってみた。ワッハッハ、バンザイ!




 【最終話】 数々の苦難を乗り越え、輝かしい人生を歩き始めたA君。
      すっかりひと皮むけて、今夜も栗な未来に乾杯。



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 超高速サクセス・ストーリー(甘栗編)でした。
素晴らしくポジティブな人生観、おお、まぶしいぜ!

ちなみに、この甘栗屋さんの名前は《楽天軒本店》です。
おあとがよろしいようで……
……で…でもない……
………い…『粋がる毬栗(いがぐり)の青春』に続く(脳内限定上映)。
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猫の魔法瓶

2006年11月15日 | もやもや日記

  どわーッ、欲しーーい。

と思いつづけて数カ月が経ちますが、今日はあとちょっとで買ってしまうところでした。ドイツの「ヘリオス社」というところの猫の形の魔法瓶です。容量は1リットル。ええ、分かってますとも、魔法瓶なんてうちには無くても不便はないんですよ。そうなんですけどね……。でも、ほら。ネ……ネコ……!

 売り場で懊悩する私にさらに追い打ちをかけるように、問題の猫魔法瓶の隣には「月兎印」のポットまでも並んでいて、もうどうしたらよいのやらわかりませんでした。ちなみに猫の魔法瓶は¥5、000-くらい。はあ。ああ。

 白いのと黒いのとどちらが良いだろうかと決めかねて、今日も買えませんでした。おお。ふたつとも欲しいけど、2台はさすがに要りませぬ。ああ、それはもちろん2匹揃ってたほうが可愛いんだけど……でも……だめだ、決められない。ああ!
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チャップリンの独裁者

2006年11月14日 | 映像
(1940年・アメリカ)(原題:THE GREAT DICTATOR)
製作・監督・脚本/チャールズ・チャップリン
撮影/カール・ストラス、ローランド・トザロー
音楽/メレディス・ウィルソン
出演/チャールズ・チャップリン、ポーレット・ゴダード、ジャック・オーキー ほか

《あらすじ》
チャップリンが同じようなちょび髭(ひげ)をもつヒトラーを痛烈に批判した傑作。戦傷で記憶を失ったユダヤ人の理髪師は、とある国の独裁者とうり二つ。ひょんなことからその独裁者と入れ替わってしまい、ユダヤ人の彼が独裁者になることに・・・。トーキーを嫌っていたチャップリンが初めて本格的にトーキーに挑み、クライマックスの6分間におよぶ大演説シーンは、見るものに強烈な感動を与える。

《この一言》
”強欲と憎悪と暴力から 人類は立ち直れる
 勇気をお持ち
 人間の魂には翼がある
 今こそ飛び立とう かなたの虹に向かって  ”



 昨日の晩にNHKでチャップリンの特集をやっていて、以前からの興味がさらに募ったので、さっそく『独裁者』を観てみました。このあいだ『黄金狂時代』を途中から観たとき、台詞は一切なしのパントマイムのみで笑わせるチャップリンという人は天才だなと感心したものです。その天才が、何年間もかけて身の危険も顧みずに脚本を練り上げるとこんな凄いものが出来るのかと、今回はさらに打ちのめされました。凄い。

 とにかく、今さら私が言うまでもありませんが、クライマックスの演説には震えました。あまりに強く美しいメッセージであるので。涙がこぼれおちるではないですか。
 昨夜の特集では、当時アメリカでこの映画が上映された時には、評判はいまひとつだったそうです。このメッセージは、世界中がフィクションではない現実の戦争に向かっていた頃の人々には、それほど受け入れられなかったそうです。とても信じ難いことではありますが。しかし、戦争をしようなんていうのは正気の沙汰ではないので、正論が通じないのもやむを得ないのかもしれません。悲しいことです。
 「楽天的過ぎる」などとも言われたそうですが、「楽天的」のなにが悪いんだ。夢のような理想のなにか悪いんだ。欲望の泥のなかで互いに殺し合う世界に浸かり切っているのが正しいとでも言うのか、それで人類はほんとうの発展を得られると、満たされた理想の社会が訪れるとでも言うのか。

 私は彼の言う通りだと思う。「人間の魂には翼がある」と思う。たとえば時々持ち出される「戦争によって科学や技術は進歩した」という説は、部分的にしか正しくない。日本の我々はしばらく大きな戦争のない日々を過ごすことができたが、その間、科学や技術が発展しなかっただろうか。今、科学や技術は進歩していないだろうか。我々は憎悪や強欲とは違うものをエネルギーとして進むことだってできる。

 そして、独裁者は、必ずしも目に見えて分かりやすく存在しているとは限らない。我々は知らぬうちに彼の奴隷になっていないだろうか。自分の利益のために、信念を押し通すために、他者を虐げてしかも平気な顔で暮らすようになってはいないだろうか。そもそも自分の利益とはなんだ。それは本当に自分の利益だろうか。虐げられているのが自分であり、あるいは誰か他の人であることに気が付きさえしなければ、それで幸福な理想的な社会と言えるのか。疑いさえ持たぬ無垢は平和だが、一歩間違えば簡単に利用される。

 暴力の前に、思いやりや助け合いはなんの力にもならないのか。ただ、足りていないというだけではないのか。勇気が。

 そんなぬるいことを言っていると滅ぼされるだろうか。もしかしたら、個人としては滅びるかもしれないな。でも、思想は、理想は、それが必要なあいだは生き続ける。私個人の意見としては、人間はよくもわるくもしぶといので、道筋がどれほど困難であろうとも簡単には滅びないと思う。もっと遠くまで行ってみたいなどという夢を見つづけて、いつかはそれを実現することだって出来ると思う。素晴らしく楽天的だ。いつか手に入るかもしれぬものの大きさを思えば、殺戮と強奪によって得ようとするものの詰まらなさと言ったらない。


 映画を観ての感想としては的外れかもしれませんが、こんなことを思いました。激しやすい私は、ずいぶん激してしまいました。血がのぼっているので頭が熱いです。ところが寒さのために、足は氷のように冷たいです。こんなことでは風邪で滅んでしまいます。ともかく落ち着かなくては。はあ、はあ、深呼吸だ。
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『トラストDE ヨーロッパ撲滅史』

2006年11月10日 | 読書日記―エレンブルグ
イリヤ・エレンブルグ著 小笠原豊樹・三木卓訳(海苑社)


内容については先日の記事『トラストDE ヨーロッパ滅亡史』(河出書房新社)を参照のこと。世紀の傑作を見逃すな! と言いたい。ひっくり返るほどに面白いのですよ。



注文していたものが、ようやく届きました。海苑社という、見たことも聞いたこともない出版社から出ている新しい本です。この海苑社というところからは、文学関係の本はほとんど出ていないようで、『トラストDE』のほかにはアポリネールの『虐殺された詩人』と、内容は忘れましたがなにかもう1冊の計3冊のみのようです。うーむ、一体どういうセレクションなのだろう……いや、しかし、河出書房新社で長らく絶版となっていた20世紀の名著『トラストDE』を復活させようというその志の高さは称賛されるべきであります。すばらしい。
現在も絶賛販売中なので、未読の方には是非ともおすすめしたい1冊です。


この海苑社版は四六版のハードカバーで、表紙には見るからに

  地獄

という感じの、かなり印象的な絵が使われています。ありとあらゆる残酷な地獄の責め苦を、実にユーモラスに描いてあるのでした。本の内容とも合ってるぜ。やるな。


というわけで、ようやくこの本が無事に手に入って、とても安心しています。やったー、これでよし。これで、いつでも好きな時に読めるというものです。うふふ。
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