2月13日、息子を連れて遠足に出かけました。当日は思い切り曇り空で寒いことこの上なく、あちこち出歩いたものの息子は終始退屈そうで、結論としては私の自己満足に終わったという感が否めません。まあ、しかし私は満足しましたよ。一度乗ってみたかったニュートラムに乗ってみたりしました。
この日、私は本町と弁天町に用事があったので、地下鉄・バス・ニュートラムに一日乗り放題の「エンジョイ・エコカード」を購入(平日は800円、土日祝は600円)。いちいち切符を買わずに済むので便利なカードです。これを買ってしまったからには乗車料金で元を取らなければなりません。
とりあえず、本町でちょっと買い物をし、弁天町の喫茶店でお昼を食べました。息子にも昼ご飯をと思いましたが、午前中の昼寝をしなかった彼は相当に眠かったらしくグズりまくるので、店を出て寒風吹きすさぶ公園を散歩。動いていないと寝ないのです。
公園をブラブラしていると30分ほど寝ました。目を覚ましてからピクニック気分でここで昼飯を食わすかと思い立ち(←我ながら非常識かつ酷い仕打ち)、ベビーカーの雨風除けカバーをめくって息子に食事を与えてみました。パクパクとよく食べましたが、やっぱり寒かったですね。幸い息子は風邪を引きませんでしたが。
弁天町の用事が済んだので、地下鉄中央線でコスモスクエアまで乗ります。「コスモスクエア」ってなんですかね? とりあえず降りてみました。
駅を出ると人影もまばら…というか誰もいない。平日だから仕方ないか。そうなのか? せっかくなので通路を突き当たりまで歩いてみると、
あ、あれは…
↑これは以前 kajiさんと天保山に行った時、大阪港のあたりからうっすらと見えていた謎のドーム型の建物。そのときは水の色と一体化して非常に美しく見えていたので、いつか近くまで見に行こうと思っていたものです。コスモスクエアで降りたら、たまたまありました。一体なんの建物でしょう? あ、なんか掲示があるぞ。
「なにわの海の時空館 閉館のお知らせ…」? …嫌な予感しかしなかったので、歩いて近くまで見に行くのは断念しました。ただでさえ寒々しいのに、なにしろ人気がない。
とりあえず、港から出てきたらしい船などを眺めて、結局「コスモスクエア」が何なのかも分からぬまま、ここを後にします。
コスモスクエアからはニュートラムに乗り換えます。
船はいい、船は! そして私は海が見たいのだ!
ということで、特に目的もなくニュートラムに乗ってしまいましたが、「フェリーターミナル駅」というのが目に入ったので、そこまで行ってみます。曇っているせいか、ニュートラムからの車窓の眺めはどことなく寂しげ。別にこのあたりが寂れているわけではないと思いたい。きっと夏頃に来ればもっと違った印象のはず。なぜ私はこんな寒い季節に来てしまったんだ。などと考えていると、フェリーターミナル駅に到着。
あ、フェリーが見える!
長い連絡通路を渡る。
なんとなく『ガタカ』を連想させる通路。息子を置いてみた。
孤独! を感じる通路がずっと続きます。
心細い! 誰かいないか!
長い通路をベビーカーを押す音だけが響きます。寂しさにやや震えながら待合所まで辿り着くと、そこにはいくらかお客さんがいました。
どうやらフェリーの出航時間までは間があって、まだ誰も来ていないだけのようでした。私と息子はもちろんこの日はフェリーには乗りませんが、せっかくなので、もうちょっと近くで船を見てみることに。
またしても長い通路。
お船とツーショット。わりとどうでもいいといった表情の息子。
「わー! 船だよ、船! 大きいね~!」と誰もいない通路で私ひとりがテンション高め。今にして思えば、窓の位置が高すぎて、ベビーカーの息子からは船がよく見えなかったのかもしれない。しかし抱き上げるだけの余裕がなかった。すまぬ。
さきほどの待合所で息子に3時のおやつを食べさせて、フェリーターミナル駅からまたニュートラムに乗りました。そろそろ帰る時刻なので、終点の住之江公園駅まで乗ります(なんというさみしい遠足…)。
住之江公園駅からは、地下鉄四つ橋線に乗り換え。西梅田まで行き、そこから御堂筋線に乗り換えて帰宅。ただ電車に乗って、気まぐれに降りて、ちょっと歩いて、本当にこれだけの遠足。午前11時に家を出て夕方5時に帰宅と、時間だけはかかりましたが、あまり遠足らしいことはできませんでしたね。そりゃ息子も退屈するわけだ。しかしそれなりに疲れたようで、この日の夜はよく寝てくれました。良かった。私も寒くて疲れましたが、息子という熱源を抱えてぐっすり眠りました。
何の目的もなく、特に収穫もないブラブラ歩きでも、ただ歩いているというだけで気が晴れます。それに私はニュートラムに乗ることができてよかった。ちらりとだけでも海の空気を感じられてよかった。ベビーカーの上の息子にもなにかしら得るものがあったのならいいなあ。
そのうちまたどこかへ遠出しよう。今度はもう少し暖かい日に。