カテゴリー;「⒮スペインタイルとは」のはじめに~スペインタイルという言葉を聞いたことがあるかと思います。本カテゴリーは、東京のS工房で学んでいたときの作品を中心に、その作り方や種類、特徴を紹介していきたいと思います。
「クエルダ・セカ技法」という技法は、15C頃イスラム圏からスペインに伝わった伝統的な絵付け技法の一つです。デザインを描いた後模様の縁を鉛筆でなぞり、その中にスポイトを使って釉薬を流して模様を描く方法です。焼成後は鉛筆で描いた線が消え、釉薬の部分が少し立体的になり、タイルのピースを組み合わせたモザイクタイルのように見えます。
①コースター(クエルダ・セカ技法) 7.5×7.5cm
②絵皿(クエルダ・セカ技法) 径14cm
クエルダ・セカ技法は、陶芸で言うと「もっこつ描き」と同じような方法です。もっこつ描きの場合は、ゴスをダミ筆で描いていきますが、クエルダ・セカ技法の場合は小さなスポイトで色をのせていく方法です。特に、色絵具の出し方に要注意!です。よく攪拌した絵具をスポイトに吸い、均等に同じようなふくらみになるように描いていきます。