電気なく、介護母と障害の娘死亡 石川・志賀町
石川県志賀町の民家で、無職の女性(80)と障害のある長女(54)が死亡していたことが30日、石川県警羽咋署への取材で分かった。外傷や部屋が荒らされた様子はなく、同署は在宅で介護をしていた母親が周囲に気付かれないまま病死し、残された娘もその後死亡したとみている。
同署によると、20日に死亡しているのが見つかり、司法解剖の結果、女性は18日ごろに心臓の病気で、長女は19日ごろに低体温症で死亡したとみられる。
女性と長女は長男(45)と3人暮らしだったが、長男は入院していた。料金の滞納により電気が止められており、発見時にはセーターなどを着込んでいたという。
2012/11/30 11:46 【共同通信】
北電が人殺しをした!
石川県志賀町の民家で、無職の女性(80)と障害のある長女(54)が死亡していたことが30日、石川県警羽咋署への取材で分かった。外傷や部屋が荒らされた様子はなく、同署は在宅で介護をしていた母親が周囲に気付かれないまま病死し、残された娘もその後死亡したとみている。
同署によると、20日に死亡しているのが見つかり、司法解剖の結果、女性は18日ごろに心臓の病気で、長女は19日ごろに低体温症で死亡したとみられる。
女性と長女は長男(45)と3人暮らしだったが、長男は入院していた。料金の滞納により電気が止められており、発見時にはセーターなどを着込んでいたという。
2012/11/30 11:46 【共同通信】
北電が人殺しをした!
福島で和歌山の米でもちつきをNHK
東日本大震災と原発事故で大きな被害をうけた福島県郡山市のこどもたちにもちつきをして元気をだしてもらおうと和歌山市の小学生たちが自分たちで育てたもち米をプレゼントすることになり、もち米を発送しました。
和歌山市の鳴滝小学校では全校児童134人でことし5月から地元の農家の水田を借りてもち米を育ててきました。鳴滝小学校では収穫したおよそ60キロのもち米を夏休みに和歌山県を訪れた福島県郡山市の桑野小学校の子どもたちにプレゼントすることになり1日、発送のセレモニーが開かれました。6年生の代表の2人が「私たちが丹精こめて作った餅米を食べて笑顔になってもらいたい。遠く離れていますがお互いに頑張りましょう」と福島へのメッセージを読み上げました。そして、子どもたちは800キロ以上はなれた福島県郡山市にもち米を運ぶ車の出発を見送りました。この後、餅つきも行われ、子どもたちはつきたての餅を味わっていました。
6年生の中村真夕さんは「福島の子どもたちにおいしいお米を届けたいと思って育ててきました。お餅が少しでも心の支えになれればうれしい」と話していました。
12月01日 12時56分
東日本大震災と原発事故で大きな被害をうけた福島県郡山市のこどもたちにもちつきをして元気をだしてもらおうと和歌山市の小学生たちが自分たちで育てたもち米をプレゼントすることになり、もち米を発送しました。
和歌山市の鳴滝小学校では全校児童134人でことし5月から地元の農家の水田を借りてもち米を育ててきました。鳴滝小学校では収穫したおよそ60キロのもち米を夏休みに和歌山県を訪れた福島県郡山市の桑野小学校の子どもたちにプレゼントすることになり1日、発送のセレモニーが開かれました。6年生の代表の2人が「私たちが丹精こめて作った餅米を食べて笑顔になってもらいたい。遠く離れていますがお互いに頑張りましょう」と福島へのメッセージを読み上げました。そして、子どもたちは800キロ以上はなれた福島県郡山市にもち米を運ぶ車の出発を見送りました。この後、餅つきも行われ、子どもたちはつきたての餅を味わっていました。
6年生の中村真夕さんは「福島の子どもたちにおいしいお米を届けたいと思って育ててきました。お餅が少しでも心の支えになれればうれしい」と話していました。
12月01日 12時56分
知事「原発安全基準も議論に」NHK
来月4日に公示される衆議院選挙に関連して京都府の山田知事は、30日の定例会見で、原子力発電所が争点の1つとなっていることについて「安全性の問題をどう確保するのかきちっと問題にしてほしい」と述べ各政党の議論の中に原発の安全基準を含めるべきだという考えを示しました。
30日に行われた定例の記者会見で京都府の山田知事は、来月・12月の衆議院選挙で原発が争点の1つであることに触れ「いろんな政党からいろんな意見が出てきている。各政党にはあいまいな表現ではなく目標なのか、それとも実行するのか明確にした上で政策を主張して欲しい」と述べました。その上で山田知事は「原発を止めても使用済み核燃料の問題があり安全とは言い切れず、常に最新の知見でもって毎年安全基準を高める必要がある。今は安全基準の議論が飛んでいる気がしていて、各政党には安全をどう確保するかきっちり議論してほしい」と述べ、各政党の議論の中に原発の安全基準を含めるべきだという考えを示しました。
一方、市長や知事など地方自治体のトップが国政政党の代表などを兼務することについて山田知事は「地方行政に取り組む中で地方だけでは解決できないことが多く、意見を国政で反映させたいという思いは理解できる」として一定の理解を示しました。
12月02日 10時37分
来月4日に公示される衆議院選挙に関連して京都府の山田知事は、30日の定例会見で、原子力発電所が争点の1つとなっていることについて「安全性の問題をどう確保するのかきちっと問題にしてほしい」と述べ各政党の議論の中に原発の安全基準を含めるべきだという考えを示しました。
30日に行われた定例の記者会見で京都府の山田知事は、来月・12月の衆議院選挙で原発が争点の1つであることに触れ「いろんな政党からいろんな意見が出てきている。各政党にはあいまいな表現ではなく目標なのか、それとも実行するのか明確にした上で政策を主張して欲しい」と述べました。その上で山田知事は「原発を止めても使用済み核燃料の問題があり安全とは言い切れず、常に最新の知見でもって毎年安全基準を高める必要がある。今は安全基準の議論が飛んでいる気がしていて、各政党には安全をどう確保するかきっちり議論してほしい」と述べ、各政党の議論の中に原発の安全基準を含めるべきだという考えを示しました。
一方、市長や知事など地方自治体のトップが国政政党の代表などを兼務することについて山田知事は「地方行政に取り組む中で地方だけでは解決できないことが多く、意見を国政で反映させたいという思いは理解できる」として一定の理解を示しました。
12月02日 10時37分
相馬港にLNG基地 石油資源開発計画より転載
資源開発大手の石油資源開発が相馬港(相馬市、福島県新地町)に液化天然ガス(LNG)の輸入基地の建設を計画していることが26日、関係者の話で分かった。LNG輸入基地新設は県内初。
同社が新潟-仙台間(約260キロ)と白石-郡山間(約96キロ)に持つ幹線パイプラインとつなぎ、宮城、福島両県のガス事業者や工場にLNGを供給する。総投資額は数千億円規模になるとみられる。
福島県浜通り地方は火力発電所の立地が多い。福島第1原発事故でエネルギー転換の重要性が指摘される中、LNGを使った高効率の火力発電所の新設にも道を開くことになりそうだ。
同社は宮城、福島両県にパイプラインを構築する「仙台広域圏」構想を掲げていて、基地新設で供給増強と災害時のリスク分散も図る。
同社は「現在のところ、社内での決定事項はない」としている。
2012年11月27日火曜日 河北新報社
資源開発大手の石油資源開発が相馬港(相馬市、福島県新地町)に液化天然ガス(LNG)の輸入基地の建設を計画していることが26日、関係者の話で分かった。LNG輸入基地新設は県内初。
同社が新潟-仙台間(約260キロ)と白石-郡山間(約96キロ)に持つ幹線パイプラインとつなぎ、宮城、福島両県のガス事業者や工場にLNGを供給する。総投資額は数千億円規模になるとみられる。
福島県浜通り地方は火力発電所の立地が多い。福島第1原発事故でエネルギー転換の重要性が指摘される中、LNGを使った高効率の火力発電所の新設にも道を開くことになりそうだ。
同社は宮城、福島両県にパイプラインを構築する「仙台広域圏」構想を掲げていて、基地新設で供給増強と災害時のリスク分散も図る。
同社は「現在のところ、社内での決定事項はない」としている。
2012年11月27日火曜日 河北新報社
大飯原発運転指し止め求め提訴NHK
全国で唯一運転している大飯原発の3号機と4号機について福井市の住民などは「若狭湾の沿岸では多くの活断層が存在し、大地震によって重大事故を引き起こす可能性が極めて高い」などとして、関西電力に対し運転の差し止めを求める訴えを福井地方裁判所に起こしました。訴えを起こしたのは、福井市を中心に全国から集まった市民グループのメンバー合わせて154人です。訴えの中で、住民らは「若狭湾の沿岸では多くの活断層が存在し、大地震によって重大事故を引き起こす可能性が極めて高い」としています。
そして「福島第一原発の事故によって、これまでの安全対策に重大な欠陥があることが明らかになった」などとして、関西電力に対し、大飯原発の3号機と4号機の運転を差し止めるよう求めています。弁護団長の佐藤辰弥弁護士は「福島の原発事故の原因が解明されていないのに運転を再開するのはおかしい。原因を徹底的に解明したうえ安全性を確かめるべきだ」と話しています。関西電力は「訴状が届いていないので、コメントを差し控えたい」としています。
12月02日 10時44分
全国で唯一運転している大飯原発の3号機と4号機について福井市の住民などは「若狭湾の沿岸では多くの活断層が存在し、大地震によって重大事故を引き起こす可能性が極めて高い」などとして、関西電力に対し運転の差し止めを求める訴えを福井地方裁判所に起こしました。訴えを起こしたのは、福井市を中心に全国から集まった市民グループのメンバー合わせて154人です。訴えの中で、住民らは「若狭湾の沿岸では多くの活断層が存在し、大地震によって重大事故を引き起こす可能性が極めて高い」としています。
そして「福島第一原発の事故によって、これまでの安全対策に重大な欠陥があることが明らかになった」などとして、関西電力に対し、大飯原発の3号機と4号機の運転を差し止めるよう求めています。弁護団長の佐藤辰弥弁護士は「福島の原発事故の原因が解明されていないのに運転を再開するのはおかしい。原因を徹底的に解明したうえ安全性を確かめるべきだ」と話しています。関西電力は「訴状が届いていないので、コメントを差し控えたい」としています。
12月02日 10時44分
敦賀原発断層調査2日目へNHK
国内で唯一、敷地に活断層がある敦賀原子力発電所で、国の原子力規制委員会が1日、専門家とともに現地調査を行いました。
2日の調査では、焦点となっている、原子炉の真下を走る断層が活断層と一緒に動くかどうかについて、詳しく調べることにしています。
敦賀原発を訪れた原子力規制委員会の島崎邦彦委員と、専門家の合わせて5人は、1日の調査で、1号機や2号機から250メートルほどの地下を走る、「浦底断層」と呼ばれる活断層などを、地面を掘って断面を見る「トレンチ調査」の現場で確認しました。
国の指針では、活断層の上に原発の重要な施設を設置することを認めておらず、2号機の真下を通っている「D-1」と呼ばれる断層などが底断層と一緒に引きずられて動くと判断されると敦賀原発は運転が再開できなくなり廃炉になる可能性があります。
調査のあと島崎委員は、「D-1」について、「断層の幅がかなり広く、かつて活発に動いていたことは明らかだ」と述べたほか、専門家の間でも「D-1」が重要であるという意見で一致しました。
断層の現地調査は大飯原発に次いで2例目で、2日の調査では、焦点となっている、「D-1」が浦底断層と一緒に動くかどうかについて、詳しく調べることにしています。
12月02日 10時44分
国内で唯一、敷地に活断層がある敦賀原子力発電所で、国の原子力規制委員会が1日、専門家とともに現地調査を行いました。
2日の調査では、焦点となっている、原子炉の真下を走る断層が活断層と一緒に動くかどうかについて、詳しく調べることにしています。
敦賀原発を訪れた原子力規制委員会の島崎邦彦委員と、専門家の合わせて5人は、1日の調査で、1号機や2号機から250メートルほどの地下を走る、「浦底断層」と呼ばれる活断層などを、地面を掘って断面を見る「トレンチ調査」の現場で確認しました。
国の指針では、活断層の上に原発の重要な施設を設置することを認めておらず、2号機の真下を通っている「D-1」と呼ばれる断層などが底断層と一緒に引きずられて動くと判断されると敦賀原発は運転が再開できなくなり廃炉になる可能性があります。
調査のあと島崎委員は、「D-1」について、「断層の幅がかなり広く、かつて活発に動いていたことは明らかだ」と述べたほか、専門家の間でも「D-1」が重要であるという意見で一致しました。
断層の現地調査は大飯原発に次いで2例目で、2日の調査では、焦点となっている、「D-1」が浦底断層と一緒に動くかどうかについて、詳しく調べることにしています。
12月02日 10時44分
双葉署、郡内帰還へ 2013年春にも楢葉に本署
来春にも本署機能が戻る双葉署臨時庁舎=楢葉町・道の駅ならは内
東京電力福島第1原発事故の影響で、富岡町から川俣町に拠点を移し業務を行っている双葉署について、県警は来春にも、楢葉町の臨時庁舎に署長を常駐させ、本署機能を管内の双葉郡に戻すことを検討していることが30日、県警への取材で分かった。福島署川俣分庁舎内にある本署機能は分庁舎とする案が濃厚。加速する警戒区域の再編や、東電復興本社がJヴィレッジ(楢葉町)に置かれることなどを踏まえ、地域の安全・安心確保を強化したい考え。
県警によると、大熊町など管内の避難区域再編が進み、立ち入りができる地域が増えていくと想定。さらに管内に本署機能を戻してほしいという声が地域から多いという。
川俣分庁舎内の機能は、双葉郡北部の事案に迅速に対応するため、分庁舎として一部機能を残す方向で検討している。県警は将来的には富岡町にある従来の本署と、浪江町の分庁舎に戻すことを明示している。
(2012年12月1日 福島民友ニュース)
来春にも本署機能が戻る双葉署臨時庁舎=楢葉町・道の駅ならは内
東京電力福島第1原発事故の影響で、富岡町から川俣町に拠点を移し業務を行っている双葉署について、県警は来春にも、楢葉町の臨時庁舎に署長を常駐させ、本署機能を管内の双葉郡に戻すことを検討していることが30日、県警への取材で分かった。福島署川俣分庁舎内にある本署機能は分庁舎とする案が濃厚。加速する警戒区域の再編や、東電復興本社がJヴィレッジ(楢葉町)に置かれることなどを踏まえ、地域の安全・安心確保を強化したい考え。
県警によると、大熊町など管内の避難区域再編が進み、立ち入りができる地域が増えていくと想定。さらに管内に本署機能を戻してほしいという声が地域から多いという。
川俣分庁舎内の機能は、双葉郡北部の事案に迅速に対応するため、分庁舎として一部機能を残す方向で検討している。県警は将来的には富岡町にある従来の本署と、浪江町の分庁舎に戻すことを明示している。
(2012年12月1日 福島民友ニュース)
「高速無料化」13年3月まで 原発事故避難者支援で延長
東日本高速道路(ネクスコ東日本)は30日、東京電力福島第1原発事故に伴う避難区域の住民を対象に来年1月15日までとしていた高速道料金の無料化措置を、来年3月31日まで延長すると発表した。また、避難の有無を問わず全車両を対象に無料化していた常磐道相馬インターチェンジ(IC)-南相馬IC間も同様に年度内まで無料化を継続する。
無料化措置の対象者は、これまで同様、警戒区域や計画的避難区域、特定避難勧奨地点などに住んでいた住民。東北、磐越、常磐道の県内外IC計30カ所。県内では、警戒区域内の常磐富岡ICを除く27IC。県外は山元IC(宮城県)、双葉町民に限り加須(埼玉県)、桜土浦(茨城県)両ICも無料とする。利用の際は、運転免許証や被災証明書など住所や本人を確認できる書類が必要。ETCレーンは対象外。
(2012年12月1日 福島民友ニュース)
東日本高速道路(ネクスコ東日本)は30日、東京電力福島第1原発事故に伴う避難区域の住民を対象に来年1月15日までとしていた高速道料金の無料化措置を、来年3月31日まで延長すると発表した。また、避難の有無を問わず全車両を対象に無料化していた常磐道相馬インターチェンジ(IC)-南相馬IC間も同様に年度内まで無料化を継続する。
無料化措置の対象者は、これまで同様、警戒区域や計画的避難区域、特定避難勧奨地点などに住んでいた住民。東北、磐越、常磐道の県内外IC計30カ所。県内では、警戒区域内の常磐富岡ICを除く27IC。県外は山元IC(宮城県)、双葉町民に限り加須(埼玉県)、桜土浦(茨城県)両ICも無料とする。利用の際は、運転免許証や被災証明書など住所や本人を確認できる書類が必要。ETCレーンは対象外。
(2012年12月1日 福島民友ニュース)
福井新聞の論説は中身が無い!是非福島県に取材にきて欲しい!
「脱原発」嘉田新党 スローガン選挙はご免だ福井新聞
(2012年11月28日午前7時03分)
「脱原発」を掲げ、また新党が誕生する。隣県の嘉田由紀子滋賀県知事による「日本未来の党」である。東京電力福島第1原発事故発生以来、段階的に原発依存から脱却する「卒原発」を持論としてきた。これを機に同路線の新党などが合流、連携し新たな対立軸としての第三極を形成したい考えだ。
政策を明確にアピールするのは結構だが、脱原発は既成政党を合わせ、大半の政党が公約に打ち出している。肝心なのはその中身であろう。明確な工程表を伴わない限り単なるムード、スローガン選挙にすぎない。
日本維新の会に対抗する勢力として躍進を期すには「嘉田新党」はローカルすぎる。国民の生活が第一の小沢一郎代表が合流へ向け解党を決定。「減税日本・反TPP・脱原発を実現する党」の亀井静香幹事長、「みどりの風」も合流に意欲を見せており、著名な民間人も参加した全国的な反原発勢力に拡大発展するのか注目が集まる。
だが果たして国民の支持を得るだろうか。権力闘争に明け暮れた小沢氏、政党の居場所をなくした亀井氏が「脱原発」を標榜(ひょうぼう)するに、政治家としての一貫性と覚悟が感じられない。選挙目当てのポピュリズムによる相乗り野合であってはならない。
原発事故は、「安全」としてきた国の原子力政策が根底から崩壊したことを意味する。独立した強い権限を有する原子力規制委員会はこうした事故の教訓の上に構築されたはずだ。
しかし、政権党である民主党は原子力政策の実効性ある強化より、「2030年代に原発ゼロ」を打ち出し、昨日発表した衆院選マニフェスト(政権公約)の前面に掲げた。なぜ脱原発なのか、今もって丁寧な説明はなく、代替確保策など道筋を明らかにできないままだ。
野田佳彦首相は「われわれはかじを切った。脱原発を目指すのか、それとも『続原発』を選ぶのか」と対自民を鮮明にするが、具体性のなさが国民に見透かされているのではないか。
支持率至上主義に陥る政治勢力にとって「脱原発」は衆院選に「必携アイテム」であるかのようだ。民主、公明、共産、みんな、社民の各既成政党に加え、民主党などから分裂、離党した議員らによる新党も政策の一丁目一番地に掲げ、国民の支持拡大を図っている。
こうした第三極の主軸に位置する橋下徹大阪市長率いる日本維新の会が「30年代までの原発ゼロ」の旗印を降ろしてしまった。原発推進派である石原慎太郎氏の「太陽の党」との合流で政策転換した。原発を「小異」と言い放つ石原氏、関西電力大飯原発の再稼働を容認した際「建前論ばかり言ってもしょうがない」と述べた橋下氏。脱原発のメッキがあらためてはげようとしている。
嘉田氏の決起は頼りとする橋下氏に裏切られた思いがあるからだろう。しかし、大飯原発再稼働時に、政府や関電に「安全を第一に準備に取り組んでいただき、感謝する」とコメントする一方で、停電回避へ「夏だけ運転を」と述べたようにご都合主義が露呈している。
知事と政党活動が両立できるほど地方自治は簡単ではない。命を賭した覚悟はあるか。脱原発がすっかり目的化しているが、エネルギー確保手段の一選択肢であることを自覚し、安全対策や地域防災連携がどこまで可能か、中身のある議論に広げていくことこそ原発隣接県知事の役割であり、責任であろう。
「脱原発」嘉田新党 スローガン選挙はご免だ福井新聞
(2012年11月28日午前7時03分)
「脱原発」を掲げ、また新党が誕生する。隣県の嘉田由紀子滋賀県知事による「日本未来の党」である。東京電力福島第1原発事故発生以来、段階的に原発依存から脱却する「卒原発」を持論としてきた。これを機に同路線の新党などが合流、連携し新たな対立軸としての第三極を形成したい考えだ。
政策を明確にアピールするのは結構だが、脱原発は既成政党を合わせ、大半の政党が公約に打ち出している。肝心なのはその中身であろう。明確な工程表を伴わない限り単なるムード、スローガン選挙にすぎない。
日本維新の会に対抗する勢力として躍進を期すには「嘉田新党」はローカルすぎる。国民の生活が第一の小沢一郎代表が合流へ向け解党を決定。「減税日本・反TPP・脱原発を実現する党」の亀井静香幹事長、「みどりの風」も合流に意欲を見せており、著名な民間人も参加した全国的な反原発勢力に拡大発展するのか注目が集まる。
だが果たして国民の支持を得るだろうか。権力闘争に明け暮れた小沢氏、政党の居場所をなくした亀井氏が「脱原発」を標榜(ひょうぼう)するに、政治家としての一貫性と覚悟が感じられない。選挙目当てのポピュリズムによる相乗り野合であってはならない。
原発事故は、「安全」としてきた国の原子力政策が根底から崩壊したことを意味する。独立した強い権限を有する原子力規制委員会はこうした事故の教訓の上に構築されたはずだ。
しかし、政権党である民主党は原子力政策の実効性ある強化より、「2030年代に原発ゼロ」を打ち出し、昨日発表した衆院選マニフェスト(政権公約)の前面に掲げた。なぜ脱原発なのか、今もって丁寧な説明はなく、代替確保策など道筋を明らかにできないままだ。
野田佳彦首相は「われわれはかじを切った。脱原発を目指すのか、それとも『続原発』を選ぶのか」と対自民を鮮明にするが、具体性のなさが国民に見透かされているのではないか。
支持率至上主義に陥る政治勢力にとって「脱原発」は衆院選に「必携アイテム」であるかのようだ。民主、公明、共産、みんな、社民の各既成政党に加え、民主党などから分裂、離党した議員らによる新党も政策の一丁目一番地に掲げ、国民の支持拡大を図っている。
こうした第三極の主軸に位置する橋下徹大阪市長率いる日本維新の会が「30年代までの原発ゼロ」の旗印を降ろしてしまった。原発推進派である石原慎太郎氏の「太陽の党」との合流で政策転換した。原発を「小異」と言い放つ石原氏、関西電力大飯原発の再稼働を容認した際「建前論ばかり言ってもしょうがない」と述べた橋下氏。脱原発のメッキがあらためてはげようとしている。
嘉田氏の決起は頼りとする橋下氏に裏切られた思いがあるからだろう。しかし、大飯原発再稼働時に、政府や関電に「安全を第一に準備に取り組んでいただき、感謝する」とコメントする一方で、停電回避へ「夏だけ運転を」と述べたようにご都合主義が露呈している。
知事と政党活動が両立できるほど地方自治は簡単ではない。命を賭した覚悟はあるか。脱原発がすっかり目的化しているが、エネルギー確保手段の一選択肢であることを自覚し、安全対策や地域防災連携がどこまで可能か、中身のある議論に広げていくことこそ原発隣接県知事の役割であり、責任であろう。
松戸のゆず基準超出荷自粛を要請 県の放射性物質検査千葉日報
2012年12月01日 10:32
県は30日、県産農産物の放射性物質検査をした結果、松戸市の露地栽培のゆずから1キログラム当たり110ベクレルの放射性セシウムが検出され、国の基準値(同100ベクレル)を超えたと発表した。県は松戸市に対し、出荷自粛を要請した。
県安全農業推進課によると、県は、16品目35検体の農産物を分析。27日に採取した松戸市のゆず3検体を検査したところ、1検体から110ベクレルを検出した。
2012年12月01日 10:32
県は30日、県産農産物の放射性物質検査をした結果、松戸市の露地栽培のゆずから1キログラム当たり110ベクレルの放射性セシウムが検出され、国の基準値(同100ベクレル)を超えたと発表した。県は松戸市に対し、出荷自粛を要請した。
県安全農業推進課によると、県は、16品目35検体の農産物を分析。27日に採取した松戸市のゆず3検体を検査したところ、1検体から110ベクレルを検出した。
目標値達成65%止まり 除染はしたけれど… 松戸の民有地千葉日報
2012年11月29日 15:15
松戸市は28日、放射能対策として市が実施している民有地の除染について、除染作業を実施した72カ所のうち市が目標として定めた「毎時0・23マイクロシーベルト未満」を達成したのは65・3%にとどまったと発表した。市は「放射能は予想以上に手強い。だが、あくまでも目標値を目指していく」として、国に対し現状に見合った除染方法の見直しを求めていく方針。
民有地の除染を実施したのは市内の35件(今月22日現在)で、1件につき複数箇所を作業するケースもある。主な除染内容は(1)土面の天地返し(2)芝生の刈り取りや除草(3)コンクリートなどの洗浄(4)升や雨どい下の除染。
市内の民有地の除染申し込み件数は1万2833件(同日現在)で、このうち測定した3274件の約44%が毎時0・23マイクロシーベルト超の箇所がある住宅だった。
2012年11月29日 15:15
松戸市は28日、放射能対策として市が実施している民有地の除染について、除染作業を実施した72カ所のうち市が目標として定めた「毎時0・23マイクロシーベルト未満」を達成したのは65・3%にとどまったと発表した。市は「放射能は予想以上に手強い。だが、あくまでも目標値を目指していく」として、国に対し現状に見合った除染方法の見直しを求めていく方針。
民有地の除染を実施したのは市内の35件(今月22日現在)で、1件につき複数箇所を作業するケースもある。主な除染内容は(1)土面の天地返し(2)芝生の刈り取りや除草(3)コンクリートなどの洗浄(4)升や雨どい下の除染。
市内の民有地の除染申し込み件数は1万2833件(同日現在)で、このうち測定した3274件の約44%が毎時0・23マイクロシーベルト超の箇所がある住宅だった。
手続き不備で再募集 蘇我地区メガソーラーで千葉市千葉日報
2012年12月01日 15:13
千葉市は30日、29日から受け付ける予定だった蘇我地区廃棄物最終処分場(中央区)へのメガソーラー設置運営事業者募集を一時中止し、土地の貸し付けを有償から無償にした上で、今月13日から2日間、再度公募すると発表した。国交省への申請手続きで必要な書類がそろわなかったためとしている。
市環境保全課によると、同処分場は国の補助金を受けて、昭和50年代から県が産業廃棄物の処分、市が一般廃棄物の処分に使ってきた。2009年に県から市に譲渡された。
メガソーラー設置は土地の有効活用のため計画され、市は10月23日、ホームページや報道機関などに事業者の募集を発表した。
当初は土地を有償で事業者に貸し付ける予定だったが、市の担当者が11月中旬、国交省に申請のための相談を行ったところ、「有償貸し付けなら国からの補助金を返還しなければならない」と指摘された。廃棄物処理の支出入に関する市の行政文書が保管期間を過ぎていたことから申請に必要な書類が整わず、募集を一時中止した。
2012年12月01日 15:13
千葉市は30日、29日から受け付ける予定だった蘇我地区廃棄物最終処分場(中央区)へのメガソーラー設置運営事業者募集を一時中止し、土地の貸し付けを有償から無償にした上で、今月13日から2日間、再度公募すると発表した。国交省への申請手続きで必要な書類がそろわなかったためとしている。
市環境保全課によると、同処分場は国の補助金を受けて、昭和50年代から県が産業廃棄物の処分、市が一般廃棄物の処分に使ってきた。2009年に県から市に譲渡された。
メガソーラー設置は土地の有効活用のため計画され、市は10月23日、ホームページや報道機関などに事業者の募集を発表した。
当初は土地を有償で事業者に貸し付ける予定だったが、市の担当者が11月中旬、国交省に申請のための相談を行ったところ、「有償貸し付けなら国からの補助金を返還しなければならない」と指摘された。廃棄物処理の支出入に関する市の行政文書が保管期間を過ぎていたことから申請に必要な書類が整わず、募集を一時中止した。
福島第一原発作業員が実名告発!「私は高線量部隊にされるところだった」より転載
週プレNEWS2012年11月26日17時00分

林氏は現在40歳。「年をとっている分、若い世代より原発の恩恵を長く受けて育った。だから、収束作業は僕らの世代が行かないと」
東電は指導をしているというが、今も多重派遣、ピンハネが絶えない福島第一原発(1F[イチエフ])での作業。そんななか、自分の待遇を実名で訴える人物が現れた。林哲哉氏、長野県出身の40歳。彼が訴え出た内容とは? 福島第一原発で働きながら「週刊プレイボーイ」に連載を寄せるジャーナリスト・桐島瞬が直撃した。
***
桐島 林さんは、どうして1Fで働こうと思ったのですか。
林 事故から時間がたつにつれて原発関係のニュースも少なくなっていくし、明らかにおかしいと思うような報道がたくさんあって。例えば、収束宣言がありましたが、そんなわけはないだろう、と。それで、自分の目で確かめてみようと思ったのがきっかけです。
桐島 働き始めたのは今年6月ですね。
林 ネットに作業員の求人を出していたフルマークという会社(6次下請け)を通して4月から働く予定だったんですが、先方の都合で延び延びになっていて。6月に入り、ほかを探そうかと考えていた矢先に電話が来ました。確か、火曜か水曜に電話があって「今週中に来られるか」と言われました。
桐島 急ですね!
林 仕事の内容は、汚染された道具の貸し借りの受け付けや汚染検査と言われました。すぐに住んでいた長野からいわき市へ行ったんです。6月8日でした。フルマーク(6次)の上の、RH工業(5次)の人が駅まで迎えに来てくれました。
桐島 (契約書のコピーを見て)給料に関しては書いてませんね。
林 6月10日にRH工業(5次)と雇用契約を交わしたのですが、口頭で一日1万3000円と言われました。ただ、宿代が一日1660円かかると。それに食費もかかるから、一日働いたって1万円も残りません。あと、電離検診を受けてもらうのに約1万1000円くらいかかるんですけど、それも最初の給料から引かせてもらいますと説明がありました(*)。エッと思ったけど、もう長野から来てしまっていましたからね。
*9月18日、労働安全衛生法に違反すると、林氏は労働局へ告発。まもなく電離検診代は返金された
桐島 同じ時期に集まったのは何人でしたか。
林 6人です。全国から来ていましたよ。宿代が引かれることに話が違うと怒って帰った人もいました。それに、フルマーク(6次)の担当者もおかしな人でした。
桐島 どんなところが変だったのですか。
林 宿に集まった作業員は異なる3社に採用されたのですが、話しているうちに、そのすべての担当者が同一人物だったとわかりました。おまけに私は最初、中田という人が担当だったんですが、1Fへ行く直前に「中田は帰り、担当が岩下に代わりました」と言われたんです。ところが現地へ行ってみると、岩下氏から「あの中田ですが、実は自分です」と言われて、はぁ?っていう感じでした。しかも、以前メールで、「私は募集の担当もしながら昼間は原発で作業員として働いているから、日中は電話に出られません」と言っていたにもかかわらず、どうも今回が初めての原発のようでした。
桐島 複数の会社と偽名を使って募集をかけていたんですね。それで、次に林さんが行かされたのは、RH工業(5次)の上の鈴志工業(3次)の事務所だったとか。
林 はい。6月12日に鈴志(3次)の専務から社員経歴書が配られ、これからエイブル(1次)に行って経歴書を書くから、このとおりに書いてくれと言われました。でも、この社員経歴書に書かれている福島県の三ツ谷工業は知らない会社です。3月までここで働いていたことになっていますが、私は今年の5月以前に福島に来たことがない。同僚にも聞いてみると、それぞれ1個ぐらい知らない会社がある。
桐島 経験者に仕立て上げられたわけですね。エイブル(1次)ではどんな説明がありましたか。
林 まず、「皆さんには今回、ご存じのとおり少し線量の高いところでの作業を行なってもらいます」と話がありました。「4号機建屋のそばにフランスのアレバ社の除染装置があって、その攪拌(かくはん)機を交換しなければならない。しかし地面は汚染水で汚れているので、遮蔽のために皆さんにはゴムマットを地面に敷いてもらいます」と。
桐島 作業内容は事前に聞いていましたか。
林 いや、初耳でした。そのとき「不安があるようでしたら手を挙げてください」と言われたんですけど、直接の雇用主じゃなかったので言い出せず、誰も手を挙げる人はいませんでした。その後、エイブル(1次)の担当者から「たぶん1Fでは初めてのことですが、今回、皆さんのために酸素ボンベを用意してあります」と言われたんです。でも酸素ボンベって、明らかにおかしいでしょ。
桐島 酸素ボンベを使う現場なんて聞いたことがないです。つまり線量が極めて高いから、ボンベなしだと放射性物質を吸い込んじゃって危険だと。
林 酸素ボンベを2本背中に背負った写真が示されたのですが、直に酸素を送り込むようになっている。いったいどんなところだよって思いました。しかも、後から来る人のためにゴムマットを遮蔽用に敷くってことは、どう考えても線量が高い。そんな場所での作業なら最初から言ってほしかった。私は交通費1万円くらいで長野から福島まで来られたけど、飛行機で3万円も4万円もかけて来ている人たちもいました。彼らにとっては酷です。
■「放射能は8日たてば消えます」
林 それから2日後の6月14日、元請けの東京エネシスで線量についての説明がありました。現場でのAPD(携帯型線量計)設定値は最大で9ミリシーベルトを考えていて、APDが3回鳴ったら交代してもらう。おそらく、5~10分程度で交代してもらうことになるだろう、と。
桐島 APDは設定値の5分の1刻みでアラームが鳴りますから、9ミリで設定していたら3回鳴った時点で5.4ミリ。5分で交代したら1分当たり1ミリですね。1時間いたら、法律で決まっている年間被曝上限の50ミリシーベルトを超える。とんでもない現場ですね。
林 私もその場で計算したんですが、ほかの人たちは意味がわかってなかったんじゃないかな。1ミリだったら大丈夫じゃないかという反応でした。
桐島 元請けの東京エネシスの年間被曝上限は16ミリです。一日約5ミリなら、3日ほどで年間の被曝上限に達して原発で仕事ができなくなります。
林 そうです。説明会が終わった後、RH工業(5次)に「自分は1年契約で原発で働くと契約を交わしているのに、3日程度でいっぱいになってしまう。その後どうするんですか」と聞いてみたんです。
桐島 なんと言われました?
林 被曝した線量は8日たてばなくなるから大丈夫と言われました。累計で足していくもんじゃなくて、減っていくから増えないんだよって。
桐島 どういうことですか。
林 毎日1ミリずつ浴びるとしますよね。初日に1ミリ、2日目で2ミリ。そうして8日目になると、初日の1ミリがゼロになっているから、次に1ミリ浴びても大丈夫だと。でも、それが本当なら7ミリ以上にならないじゃないですか。明らかにおかしいですよね。
桐島 確かに放射性ヨウ素131の半減期は約8日ですが、それ以外のセシウム137などの核種は残りますからね。林さんたちを騙そうとしたんでしょうか。
林 いや、その人は本当に信じているように見えました。で、ある程度の線量を浴びたらもっと低いところへ行くから大丈夫、1年は仕事があるからと説明を受けました。だけど、年間被曝上限量を超えてしまったら、どう考えても働けない。その後の保証は何もないんです。大丈夫、大丈夫と言っているだけ。実際に、そのときの同僚で引き続き1Fで働いている人はひとりもいませんしね。
■「お得意さんに意見はするべきじゃない」
この直後にアレバ社製除染装置のある建屋内で水漏れ事故が起こって林氏らの作業は中止となり、幸運にも線量の低い現場に回されることになった。だが、林氏は1次下請けのエイブルの現場責任者と議論したことが原因で、作業を開始したその日にクビになる。
***
桐島 エイブル(1次)の責任者に苦情を申し立てたそうですね。
林 6月19日の初日の作業が終わって免震棟に上がるとエイブル(1次)の責任者がいたので、疑問に思ったことをその場で聞いたんです。例えば、同僚に原発で働くのが初めての20歳そこそこの地元のコらがいて、最初に内部被曝を測定したら2000カウントという高い数値だった(注・原発で働いてない人は通常1000カウント以下)。つまり、地元民というだけでそれだけ被曝している。その上、被曝の危険性なんてよく知らない彼らに線量の高い現場の作業をさせようとしている。
それでエイブル(1次)の責任者にどう思いますかと振ってみたんですね。すると彼は、「本人は了解の上で来ている。あなたがいやだったら来なくていい」と。もちろんそうなんですが、「もしあなたの子だったら1Fで作業をさせますか」と返したら、「絶対にさせない」と言われて。それでちょっとしたやりとりがあったんです。
そしたら、その日の帰りに電話があって、同僚全員、鈴志工業(3次)に来てくれと言われました。
桐島 エイブル(1次)から電話がいったのですね。
林 事務所に行くと鈴志工業(3次)の社長やTSC(4次)の人がそろっていて、「お得意さん(エイブル)に意見するべきじゃない」と言われて。最終的に、「エイブルさんから『林さんは来させるな』っていうことらしいんで、今回はこれで帰ってね」と言われました。
桐島 その場でクビですか。
林 クビとは言われませんでしたが、もうこれ以上の作業はいいですよって。口調はそんなに激しくなくて、諭すようなトーンでした。それで、22日にホールボディカウンターの検査を受けて帰りました。
■事実確認に行ったら2時間もの恫喝!
林氏は解雇された後、いったん長野へ帰る。だが、彼の頭の中には、どうして高線量の現場で自分が働かされることになったのかを知りたいという思いが渦巻いていた。何重にも連なる下請け企業。そのどこまでが作業内容を把握していたのかを調べるため、彼は再び福島へ向かう。そこでまた理不尽な出来事に遭遇する。
***
林 何次請けまでが高線量作業を知っていたのか。フルマーク(6次)もRH工業(5次)も知らないようだった。TSC(4次)は所在も何も知らされてない。それで、鈴志工業(3次)の社長に聞けばわかるんじゃないかと思い、鈴志の事務所に行きました。
桐島 社長には会えましたか。
林 事務所に社長がいなったので、連絡をつけてもらうと、「社長は会う必要はないと言っています」と言われた。するとすぐにRH工業(5次)の社長から自分の携帯に電話があって、「そういうことはするな」と言われました。でも、そのまま帰るつもりもなかったので、さらに上の会社に行くことにしました。鈴志(3次)の上はテイクワン(2次)ですが、ここも所在地がわからないので、さらに上のエイブル(1次)に行きました。
桐島 順々に上がっていったわけですね。
林 エイブル(1次)の事務所へ行き、テイクワン(2次)の連絡先を教えてほしいと頼んだのですが、教えてくれない。何か証拠になるものはないかと思い、「それでは自分の労働者名簿のコピーをください」と言ったら、1時間ぐらい待たされて。そしたらRH工業(5次)の社長が車で来て、鈴志(3次)の社長が会うから一緒に来いと。
桐島 手を焼いたエイブル(1次)からRH工業(5次)に連絡がいったんだ。それで慌てて迎えに来た。
林 鈴志(3次)の事務所に着くと、鈴志の社長、専務、TSC(4次)の人など6、7人に囲まれ、怒鳴られました。「あんた、なんなんだ」「いったい何がしたいんだ」「おまえは左翼か」「営業妨害がしたいのか」。約2時間、ほぼ怒鳴られっ放し。会話にはならないですね。「ですから、自分は何次請けまでが高線量だと知っていたか聞きたいんですよ」と言おうとしても話を遮られて、「『ですから』ってなんだ」って言われる(笑)。本当に会話ができなくて、あー、もうこれはダメだ、と思いました。挙句の果てに、「おまえじゃ話が通じない」と、私の実家へ電話し始めたんです。
桐島 えっ、親にですか!?
林 電話に出た母親に「おたくの息子さんが福島に来て問題を起こしているんで、説得してくれないか」と。電話が終わると鈴志の社長が「もう二度と、関わった会社へ私は訪問しませんという内容の書類を作るから、それにサインして帰れ」って言うんです。拒否したら、また親に電話ですよ。「おたくの息子さんはサインしないから、お母さん、福島まで来てサインしてください」と。
桐島 長野から来いと。
林 母は、「一応うちの息子もいい大人なんで任せてます」と答えたようです。その後、鈴志の社長らは、私のことを訴えるっていう相談を始めてました。「これ訴えられるよな」「ああ」というやりとりがありました。
***
缶詰め状態からようやく解放され、らちが明かないと思った林氏は、知り合いに相談し、個人で加入できる労働組合の派遣ユニオンを紹介される。派遣ユニオンは東電と下請けを合わせた8社を相手に団体交渉要求を開始する。RH工業のみ団交に応じ、交渉は現在も継続中だ。同時に、林氏はそれまでのやりとりを撮影した動画をネット上に公開【https://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=B121taGznWM】し、反響を呼んだ。
***
桐島 作業員の労働環境について思うところはありますか。
林 作業員を東電が直接雇えばいいんです。もしくは国策なんだから作業員を公務員化する。それが無理なら、せめて元請けがちゃんと雇用して面倒を見てあげる。横並びになれば、多少は報われると思います。
桐島 そうすれば給料のピンハネもされないし、労働条件は守られますね。原発自体はどう考えていますか。
林 半減期まで何万年もかかるような核のゴミを処理できないのなら、原発を使うべきではない。それから、田舎で人のいない所に造って、そこにお金で縛りつけて、原発がなければ町が立ち行かなくなる状況に追い込むシステムが一番気に入らない。事故が起きたら作業員の犠牲は必ず必要になるということもはっきり実感しました。そんなシステムはやっぱり間違っていると思います。
***
林氏から聞き取りを行なった後、取材班は事実確認をすべく東京エネシス以下7社にコンタクトを取ろうと動いた。ところが、ある会社は電話で林氏の名前が出ただけで取材拒否、別の会社は弁護士事務所を通してやはり取材拒否のFAXを送ってきた。何度も電話し留守番電話を残しているのに、いまだ話さえできていない会社もある。もし読者の中に1Fで働くことを検討している人がいたら、どうか慎重に下調べを行なってほしい。これがすべてとは言わないが、林氏が受けたようなとんでもない待遇は今後も起こり得るのだ。
(取材・文/桐島瞬)
週プレNEWS2012年11月26日17時00分

林氏は現在40歳。「年をとっている分、若い世代より原発の恩恵を長く受けて育った。だから、収束作業は僕らの世代が行かないと」
東電は指導をしているというが、今も多重派遣、ピンハネが絶えない福島第一原発(1F[イチエフ])での作業。そんななか、自分の待遇を実名で訴える人物が現れた。林哲哉氏、長野県出身の40歳。彼が訴え出た内容とは? 福島第一原発で働きながら「週刊プレイボーイ」に連載を寄せるジャーナリスト・桐島瞬が直撃した。
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桐島 林さんは、どうして1Fで働こうと思ったのですか。
林 事故から時間がたつにつれて原発関係のニュースも少なくなっていくし、明らかにおかしいと思うような報道がたくさんあって。例えば、収束宣言がありましたが、そんなわけはないだろう、と。それで、自分の目で確かめてみようと思ったのがきっかけです。
桐島 働き始めたのは今年6月ですね。
林 ネットに作業員の求人を出していたフルマークという会社(6次下請け)を通して4月から働く予定だったんですが、先方の都合で延び延びになっていて。6月に入り、ほかを探そうかと考えていた矢先に電話が来ました。確か、火曜か水曜に電話があって「今週中に来られるか」と言われました。
桐島 急ですね!
林 仕事の内容は、汚染された道具の貸し借りの受け付けや汚染検査と言われました。すぐに住んでいた長野からいわき市へ行ったんです。6月8日でした。フルマーク(6次)の上の、RH工業(5次)の人が駅まで迎えに来てくれました。
桐島 (契約書のコピーを見て)給料に関しては書いてませんね。
林 6月10日にRH工業(5次)と雇用契約を交わしたのですが、口頭で一日1万3000円と言われました。ただ、宿代が一日1660円かかると。それに食費もかかるから、一日働いたって1万円も残りません。あと、電離検診を受けてもらうのに約1万1000円くらいかかるんですけど、それも最初の給料から引かせてもらいますと説明がありました(*)。エッと思ったけど、もう長野から来てしまっていましたからね。
*9月18日、労働安全衛生法に違反すると、林氏は労働局へ告発。まもなく電離検診代は返金された
桐島 同じ時期に集まったのは何人でしたか。
林 6人です。全国から来ていましたよ。宿代が引かれることに話が違うと怒って帰った人もいました。それに、フルマーク(6次)の担当者もおかしな人でした。
桐島 どんなところが変だったのですか。
林 宿に集まった作業員は異なる3社に採用されたのですが、話しているうちに、そのすべての担当者が同一人物だったとわかりました。おまけに私は最初、中田という人が担当だったんですが、1Fへ行く直前に「中田は帰り、担当が岩下に代わりました」と言われたんです。ところが現地へ行ってみると、岩下氏から「あの中田ですが、実は自分です」と言われて、はぁ?っていう感じでした。しかも、以前メールで、「私は募集の担当もしながら昼間は原発で作業員として働いているから、日中は電話に出られません」と言っていたにもかかわらず、どうも今回が初めての原発のようでした。
桐島 複数の会社と偽名を使って募集をかけていたんですね。それで、次に林さんが行かされたのは、RH工業(5次)の上の鈴志工業(3次)の事務所だったとか。
林 はい。6月12日に鈴志(3次)の専務から社員経歴書が配られ、これからエイブル(1次)に行って経歴書を書くから、このとおりに書いてくれと言われました。でも、この社員経歴書に書かれている福島県の三ツ谷工業は知らない会社です。3月までここで働いていたことになっていますが、私は今年の5月以前に福島に来たことがない。同僚にも聞いてみると、それぞれ1個ぐらい知らない会社がある。
桐島 経験者に仕立て上げられたわけですね。エイブル(1次)ではどんな説明がありましたか。
林 まず、「皆さんには今回、ご存じのとおり少し線量の高いところでの作業を行なってもらいます」と話がありました。「4号機建屋のそばにフランスのアレバ社の除染装置があって、その攪拌(かくはん)機を交換しなければならない。しかし地面は汚染水で汚れているので、遮蔽のために皆さんにはゴムマットを地面に敷いてもらいます」と。
桐島 作業内容は事前に聞いていましたか。
林 いや、初耳でした。そのとき「不安があるようでしたら手を挙げてください」と言われたんですけど、直接の雇用主じゃなかったので言い出せず、誰も手を挙げる人はいませんでした。その後、エイブル(1次)の担当者から「たぶん1Fでは初めてのことですが、今回、皆さんのために酸素ボンベを用意してあります」と言われたんです。でも酸素ボンベって、明らかにおかしいでしょ。
桐島 酸素ボンベを使う現場なんて聞いたことがないです。つまり線量が極めて高いから、ボンベなしだと放射性物質を吸い込んじゃって危険だと。
林 酸素ボンベを2本背中に背負った写真が示されたのですが、直に酸素を送り込むようになっている。いったいどんなところだよって思いました。しかも、後から来る人のためにゴムマットを遮蔽用に敷くってことは、どう考えても線量が高い。そんな場所での作業なら最初から言ってほしかった。私は交通費1万円くらいで長野から福島まで来られたけど、飛行機で3万円も4万円もかけて来ている人たちもいました。彼らにとっては酷です。
■「放射能は8日たてば消えます」
林 それから2日後の6月14日、元請けの東京エネシスで線量についての説明がありました。現場でのAPD(携帯型線量計)設定値は最大で9ミリシーベルトを考えていて、APDが3回鳴ったら交代してもらう。おそらく、5~10分程度で交代してもらうことになるだろう、と。
桐島 APDは設定値の5分の1刻みでアラームが鳴りますから、9ミリで設定していたら3回鳴った時点で5.4ミリ。5分で交代したら1分当たり1ミリですね。1時間いたら、法律で決まっている年間被曝上限の50ミリシーベルトを超える。とんでもない現場ですね。
林 私もその場で計算したんですが、ほかの人たちは意味がわかってなかったんじゃないかな。1ミリだったら大丈夫じゃないかという反応でした。
桐島 元請けの東京エネシスの年間被曝上限は16ミリです。一日約5ミリなら、3日ほどで年間の被曝上限に達して原発で仕事ができなくなります。
林 そうです。説明会が終わった後、RH工業(5次)に「自分は1年契約で原発で働くと契約を交わしているのに、3日程度でいっぱいになってしまう。その後どうするんですか」と聞いてみたんです。
桐島 なんと言われました?
林 被曝した線量は8日たてばなくなるから大丈夫と言われました。累計で足していくもんじゃなくて、減っていくから増えないんだよって。
桐島 どういうことですか。
林 毎日1ミリずつ浴びるとしますよね。初日に1ミリ、2日目で2ミリ。そうして8日目になると、初日の1ミリがゼロになっているから、次に1ミリ浴びても大丈夫だと。でも、それが本当なら7ミリ以上にならないじゃないですか。明らかにおかしいですよね。
桐島 確かに放射性ヨウ素131の半減期は約8日ですが、それ以外のセシウム137などの核種は残りますからね。林さんたちを騙そうとしたんでしょうか。
林 いや、その人は本当に信じているように見えました。で、ある程度の線量を浴びたらもっと低いところへ行くから大丈夫、1年は仕事があるからと説明を受けました。だけど、年間被曝上限量を超えてしまったら、どう考えても働けない。その後の保証は何もないんです。大丈夫、大丈夫と言っているだけ。実際に、そのときの同僚で引き続き1Fで働いている人はひとりもいませんしね。
■「お得意さんに意見はするべきじゃない」
この直後にアレバ社製除染装置のある建屋内で水漏れ事故が起こって林氏らの作業は中止となり、幸運にも線量の低い現場に回されることになった。だが、林氏は1次下請けのエイブルの現場責任者と議論したことが原因で、作業を開始したその日にクビになる。
***
桐島 エイブル(1次)の責任者に苦情を申し立てたそうですね。
林 6月19日の初日の作業が終わって免震棟に上がるとエイブル(1次)の責任者がいたので、疑問に思ったことをその場で聞いたんです。例えば、同僚に原発で働くのが初めての20歳そこそこの地元のコらがいて、最初に内部被曝を測定したら2000カウントという高い数値だった(注・原発で働いてない人は通常1000カウント以下)。つまり、地元民というだけでそれだけ被曝している。その上、被曝の危険性なんてよく知らない彼らに線量の高い現場の作業をさせようとしている。
それでエイブル(1次)の責任者にどう思いますかと振ってみたんですね。すると彼は、「本人は了解の上で来ている。あなたがいやだったら来なくていい」と。もちろんそうなんですが、「もしあなたの子だったら1Fで作業をさせますか」と返したら、「絶対にさせない」と言われて。それでちょっとしたやりとりがあったんです。
そしたら、その日の帰りに電話があって、同僚全員、鈴志工業(3次)に来てくれと言われました。
桐島 エイブル(1次)から電話がいったのですね。
林 事務所に行くと鈴志工業(3次)の社長やTSC(4次)の人がそろっていて、「お得意さん(エイブル)に意見するべきじゃない」と言われて。最終的に、「エイブルさんから『林さんは来させるな』っていうことらしいんで、今回はこれで帰ってね」と言われました。
桐島 その場でクビですか。
林 クビとは言われませんでしたが、もうこれ以上の作業はいいですよって。口調はそんなに激しくなくて、諭すようなトーンでした。それで、22日にホールボディカウンターの検査を受けて帰りました。
■事実確認に行ったら2時間もの恫喝!
林氏は解雇された後、いったん長野へ帰る。だが、彼の頭の中には、どうして高線量の現場で自分が働かされることになったのかを知りたいという思いが渦巻いていた。何重にも連なる下請け企業。そのどこまでが作業内容を把握していたのかを調べるため、彼は再び福島へ向かう。そこでまた理不尽な出来事に遭遇する。
***
林 何次請けまでが高線量作業を知っていたのか。フルマーク(6次)もRH工業(5次)も知らないようだった。TSC(4次)は所在も何も知らされてない。それで、鈴志工業(3次)の社長に聞けばわかるんじゃないかと思い、鈴志の事務所に行きました。
桐島 社長には会えましたか。
林 事務所に社長がいなったので、連絡をつけてもらうと、「社長は会う必要はないと言っています」と言われた。するとすぐにRH工業(5次)の社長から自分の携帯に電話があって、「そういうことはするな」と言われました。でも、そのまま帰るつもりもなかったので、さらに上の会社に行くことにしました。鈴志(3次)の上はテイクワン(2次)ですが、ここも所在地がわからないので、さらに上のエイブル(1次)に行きました。
桐島 順々に上がっていったわけですね。
林 エイブル(1次)の事務所へ行き、テイクワン(2次)の連絡先を教えてほしいと頼んだのですが、教えてくれない。何か証拠になるものはないかと思い、「それでは自分の労働者名簿のコピーをください」と言ったら、1時間ぐらい待たされて。そしたらRH工業(5次)の社長が車で来て、鈴志(3次)の社長が会うから一緒に来いと。
桐島 手を焼いたエイブル(1次)からRH工業(5次)に連絡がいったんだ。それで慌てて迎えに来た。
林 鈴志(3次)の事務所に着くと、鈴志の社長、専務、TSC(4次)の人など6、7人に囲まれ、怒鳴られました。「あんた、なんなんだ」「いったい何がしたいんだ」「おまえは左翼か」「営業妨害がしたいのか」。約2時間、ほぼ怒鳴られっ放し。会話にはならないですね。「ですから、自分は何次請けまでが高線量だと知っていたか聞きたいんですよ」と言おうとしても話を遮られて、「『ですから』ってなんだ」って言われる(笑)。本当に会話ができなくて、あー、もうこれはダメだ、と思いました。挙句の果てに、「おまえじゃ話が通じない」と、私の実家へ電話し始めたんです。
桐島 えっ、親にですか!?
林 電話に出た母親に「おたくの息子さんが福島に来て問題を起こしているんで、説得してくれないか」と。電話が終わると鈴志の社長が「もう二度と、関わった会社へ私は訪問しませんという内容の書類を作るから、それにサインして帰れ」って言うんです。拒否したら、また親に電話ですよ。「おたくの息子さんはサインしないから、お母さん、福島まで来てサインしてください」と。
桐島 長野から来いと。
林 母は、「一応うちの息子もいい大人なんで任せてます」と答えたようです。その後、鈴志の社長らは、私のことを訴えるっていう相談を始めてました。「これ訴えられるよな」「ああ」というやりとりがありました。
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缶詰め状態からようやく解放され、らちが明かないと思った林氏は、知り合いに相談し、個人で加入できる労働組合の派遣ユニオンを紹介される。派遣ユニオンは東電と下請けを合わせた8社を相手に団体交渉要求を開始する。RH工業のみ団交に応じ、交渉は現在も継続中だ。同時に、林氏はそれまでのやりとりを撮影した動画をネット上に公開【https://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=B121taGznWM】し、反響を呼んだ。
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桐島 作業員の労働環境について思うところはありますか。
林 作業員を東電が直接雇えばいいんです。もしくは国策なんだから作業員を公務員化する。それが無理なら、せめて元請けがちゃんと雇用して面倒を見てあげる。横並びになれば、多少は報われると思います。
桐島 そうすれば給料のピンハネもされないし、労働条件は守られますね。原発自体はどう考えていますか。
林 半減期まで何万年もかかるような核のゴミを処理できないのなら、原発を使うべきではない。それから、田舎で人のいない所に造って、そこにお金で縛りつけて、原発がなければ町が立ち行かなくなる状況に追い込むシステムが一番気に入らない。事故が起きたら作業員の犠牲は必ず必要になるということもはっきり実感しました。そんなシステムはやっぱり間違っていると思います。
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林氏から聞き取りを行なった後、取材班は事実確認をすべく東京エネシス以下7社にコンタクトを取ろうと動いた。ところが、ある会社は電話で林氏の名前が出ただけで取材拒否、別の会社は弁護士事務所を通してやはり取材拒否のFAXを送ってきた。何度も電話し留守番電話を残しているのに、いまだ話さえできていない会社もある。もし読者の中に1Fで働くことを検討している人がいたら、どうか慎重に下調べを行なってほしい。これがすべてとは言わないが、林氏が受けたようなとんでもない待遇は今後も起こり得るのだ。
(取材・文/桐島瞬)
滋賀知事、きょう新党表明 生活・脱原発合流へより転載
2012年11月27日(火)08:02 産経新聞

(産経新聞)
12月16日投開票の衆院選に向けて、新たな「第三極」が形成される可能性が高まった。滋賀県の嘉田(かだ)由紀子知事は「原発ゼロ」を旗印にした新党を結成する意向を固め、27日午後の記者会見で正式表明する。衆院選には出馬せず、知事のまま代表に就任する方向だ。脱原発の理念で一致する国民の生活が第一と「減税日本・反TPP・脱原発を実現する党(脱原発)」も嘉田氏の新党に合流する方針で、28日にも発表する。みどりの風も合流を含め連携を目指す。
「嘉田新党」も含めた4党の合流が実現すれば、日本維新の会やみんなの党とは一線を画す新たな勢力が誕生し、政党乱立の様相を呈していた第三極は、大きく2つのグループに収斂(しゅうれん)することになる。
嘉田氏は26日、滋賀県庁で記者団に対し「(公示まで)日がないので、早急に関係者と調整している」と述べ、3党との合流に向けた協議を行っていることを示唆した。
嘉田氏の新党には、音楽家の坂本龍一氏ら「原発ゼロ」を支持する複数の文化人が賛同者に名を連ねる。
国民の生活が第一の小沢一郎代表は26日の記者会見で「嘉田氏が新党をつくり、もし呼び掛けがあれば政策や主張を検討して対応を決める」と発言。脱原発の亀井静香幹事長も「政策、理念で一致する政党と一緒にやっていけばいい」と語り、合流に前向きな考えを示した。
一方、みどりの風には、新党に合流はせず、「原発ゼロ」で賛同する政党が衆院選比例代表で「統一名簿」を作成する連携のあり方を目指す意見がある。亀井亜紀子共同代表は26日、「参加する各党はそのまま残る形で、衆院選のために連合体をつくれないか話し合っている」と述べた。
嘉田氏は平成18年7月、滋賀県知事に初当選し、現在2期目。原発依存を徐々になくす「卒原発」が持論で、今月20日の会見では、維新代表代行の橋下徹大阪市長について「同じ方向を向いていた仲間を失った感じがする」と失望感を示していた。
2012年11月27日(火)08:02 産経新聞

(産経新聞)
12月16日投開票の衆院選に向けて、新たな「第三極」が形成される可能性が高まった。滋賀県の嘉田(かだ)由紀子知事は「原発ゼロ」を旗印にした新党を結成する意向を固め、27日午後の記者会見で正式表明する。衆院選には出馬せず、知事のまま代表に就任する方向だ。脱原発の理念で一致する国民の生活が第一と「減税日本・反TPP・脱原発を実現する党(脱原発)」も嘉田氏の新党に合流する方針で、28日にも発表する。みどりの風も合流を含め連携を目指す。
「嘉田新党」も含めた4党の合流が実現すれば、日本維新の会やみんなの党とは一線を画す新たな勢力が誕生し、政党乱立の様相を呈していた第三極は、大きく2つのグループに収斂(しゅうれん)することになる。
嘉田氏は26日、滋賀県庁で記者団に対し「(公示まで)日がないので、早急に関係者と調整している」と述べ、3党との合流に向けた協議を行っていることを示唆した。
嘉田氏の新党には、音楽家の坂本龍一氏ら「原発ゼロ」を支持する複数の文化人が賛同者に名を連ねる。
国民の生活が第一の小沢一郎代表は26日の記者会見で「嘉田氏が新党をつくり、もし呼び掛けがあれば政策や主張を検討して対応を決める」と発言。脱原発の亀井静香幹事長も「政策、理念で一致する政党と一緒にやっていけばいい」と語り、合流に前向きな考えを示した。
一方、みどりの風には、新党に合流はせず、「原発ゼロ」で賛同する政党が衆院選比例代表で「統一名簿」を作成する連携のあり方を目指す意見がある。亀井亜紀子共同代表は26日、「参加する各党はそのまま残る形で、衆院選のために連合体をつくれないか話し合っている」と述べた。
嘉田氏は平成18年7月、滋賀県知事に初当選し、現在2期目。原発依存を徐々になくす「卒原発」が持論で、今月20日の会見では、維新代表代行の橋下徹大阪市長について「同じ方向を向いていた仲間を失った感じがする」と失望感を示していた。