福島の汚染状態より転載
2012-12-17 07:54:03 posted by lanju187
テーマ:ブログ
今、福島で起きている不気味な現象
福島第一原発から莫大に漏れた放射性物質は、まず福島の小動物や、昆虫や、植物に悪影響を与えていることが確認されている。
ツバメが汚染された泥や枯れ草で巣を作っているのであれば、ツバメ自身も放射能まみれになっていることは容易に予測できる。そして、どうなっているのか。
個体数が減っている。
すなわち、鳥類が非常に汚染されてしまって個体数が目に見えて激減していることが確認されているのである。2011年に比べても減っている可能性があるという。
チェルノブイリ原発事故では放射線量が高い地域ほどツバメの個体が減っているということは知られている。
この分野で第一人者として知られているのが、パリ第11大学の教授であるアンダース・メラー氏だ。
メラー氏は10年間、チェルノブイリ原発事故で鳥類の個体群調査を続けてきたという人だが、この人も今、福島第一原発での汚染調査に入ってきている。
チェルノブイリ原発事故でもツバメのみならず鳥類全体の個数が減った。福島第一原発の爆発でも鳥類全体の個数が減っている。
もちろん、「絶対に放射能だ」と因果関係を断言することはできないし、アンダース・メラー氏も慎重に言葉を選んでいる。
しかし、放射能が爆発的に拡散して動植物の遺伝子そのものが破壊されているのだから、放射性物質が影響しているのは、ほぼ間違いない事実だ。
次の動画を見て欲しい。これは、原発が爆発して以降、福島で何が起きているのかを如実に示している重要なものだ。
http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=4RXcIzC-_vE
見たことがないような特異な奇形が多発
この動画の中で、アンダース・メラー氏は鳥類のみならず、昆虫の数もまた少ないということを確認している。
同行しているサウスカロライナ大学のティモシー・ムソー教授と、国立科学博物館の西海功博士も、また同様の感想を述べている。
「(鳥類)の数が少ない。種類も、もちろん少ないです。昆虫とか食べていますので、内部被曝も合わせると結構な線量を浴びていると思いますね(西海博士)」
植物もまた奇形を発症しており、これはさらに小さな昆虫にも及んでいることが上の動画でも示されている。北海道大学農学研究院の秋元信一教授が報告しているアブラムシの異常だ。
アブラムシというのは植物の茎や葉に棲息する小さな虫なのだが、福島の川俣町から採集したアブラムシの1割ほどに形態異常が見つかったという。
それも、まったく見たことがないような特異な奇形が多発していたという。
食べ物を取ることができずに生き残ることができないような奇形もあれば、足を失った奇形、逆に足から足ができかけたような奇形がある。
さらには腹部が2つに分かれてしまっているような奇形もあって、誰が見てもおかしいと分かる異常のオンパレードとなっている。
川俣町の周辺の線量は約6マイクロ・シーベルトとして知られているが、ここで取られたアブラムシの10%がこのように悲惨な状況になってしまっているのである。
この川俣町は人が住んでいない地域ではない。原発から30キロ圏内の人たちが逃げて「避難している場所」だ。この地域から取れた小さな虫が10%の奇形を発症している。
私たちは、これに危機感を感じなくてもいいのだろうか?
汚染された福島は孤高の大地ではない
「原発は爆発しない、原発は安全だ、原発は4重にも5重にも守られているから万一何かあったとしても格納容器は決して壊れないのだ」
2011年3月までは、政府も、東京電力も、東大の教授も言ってきた。
しかし、2011年3月に格納容器は破壊されて爆発して、周囲に莫大な放射性物質が飛び散り、原発が安全だというのは「幻想」だったことが分かった。
安全どころか、一度事故が起きて爆発すると、もう事故の収束はまったくできず、原発周囲は、もはや誰も住めない大地となってしまったのである。
放射性物質はじわじわと、しかし確実に大地を汚染し、植物に奇形をもたらし、昆虫に奇形をもたらし、動植物の個体数を激減させている。
この汚染された福島は孤立した大地ではない。日本は福島とつながっているのである。だから、福島の汚染は日本国中に広まっていく。
つい最近も、秩父ミューズパークの駐車場で黒い粉から1キログラムあたり2万ベクレルを超すセシウムが検出されたばかりだ。
「路傍の土」「黒い藍藻」と言われるものが、あちこちに落ちているのは以前にも書いた。日本は福島とつながっているのだ。(首都圏でも高濃度放射能汚染物質が普通に落ちている時代へ)
北海道や四国や九州に住んでいても他人事ではない。東日本の汚染された食品や瓦礫は日本全国に「流通」していくのだから、すべての日本人が多かれ少なかれ汚染にまみれていく。
そんな状態になっても「ただちに問題がない」と枝野幸男は言い、「福島は収束した」と野田佳彦は平然とした顔で言い、「日本全国で瓦礫を処理する必要がある」と細野豪志は言い、「反原発デモなど大したことはない」と仙谷由人は言う。
原発については、「それを止めると電気代が上がり、経済的に日本が苦境に落ちるので原発即時撤廃は間違っている」という人がいる。
しかし、原発が一度でも爆発すると、東京電力でさえ吹き飛んでいく。東京電力みたいな俗悪な企業が吹き飛ぶだけならまだいい。
いったん事故が起きると、原状回復することもできず、更地にもできず、除染もできない。その結果、日本経済を深刻な苦境に落とすことを見落としている。
そして、放射能汚染で数百万、数千万の人たちに甚大な悪影響を与える。原子力発電を経済問題だけで語る人は思慮が足りない。負の部分を甘く見過ぎている。
破壊された遺伝子が子供の世代にも遺伝していく
日本人は自然を愛し、自然を慈しみ、自然と生き、自然を大切にする民族だ。昔からそうで、今もそうだ。だから、日本の大地は美しかったのだ。
しかし、自然を根本的に破壊するような原子力発電というものが日本中にできていた。
原発推進者は執拗に「それは安全だ」と日本人を洗脳してきたので、それが爆発したら、どれほど自然に悪影響を与えるか普通の人は気がつかなかった。
しかし、2011年3月にそれは爆発し、やがて日本人全員がそれは日本の自然を破壊し、日本人の身体をも遺伝子レベルで傷つけるものだと知った。
アンダース・メラー氏は、チェルノブイリで遺伝子破壊が起きた昆虫が、その遺伝子破壊された情報をさらに子の世代に継承することを観察し、報告している。
すなわち、放射性物質で遺伝子が破壊されたら、その破壊された遺伝子が子供の世代にも遺伝していき、放射能汚染が止まらなくなるのである。
原発が大切な自然を破壊し、最終的には日本人の身体に跳ね返っていくのかが分かったら、日本人は誰でも人間を守るために、自然を守るためにそれを即時停止したいと思って当然だ。
地震列島、災害列島である日本では、原発を即時停止して、全日本人の全知力を代替エネルギーに向けなければ未来がない。
日本の技術力、日本の知力、日本の国家的方針を、代替エネルギーに向かわせるべきなのだ。
それによって、新しい目標、新しい技術革新、新しい雇用、新しい国が生まれる。
現実的には、代替エネルギーができるまでは化石燃料(石油やガス)でやりくりするしかない。
しかし、そうやって国を挙げて脱原発をして代替エネルギーに怒濤のごとく邁進したら、職人気質の日本人のことだから、世界が驚くものを開発してしまう潜在能力がある。
少なくとも、これ以上、原発にこだわって日本を壊滅的な危機に陥らせるべきではない。福島第一だけで、すでに日本は壊滅的になっているのだから、現実を知るべきなのである。
http://www.bllackz.com/2012/12/blog-post_6.html