日本語の「は」と「が」について。

象は鼻が長い=∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}。
とりあえず「三上文法」を「批判」します。

(705)「弱選言」と「含意の定義」と「(偽物の)強選言」と「(本物の)強選言」。

2020-09-06 13:16:06 | 論理

(01)
「日本人、男性。」のやうな「AB」を、「選言(Weak disjunction)」といふ。
然るに、
(02)
① 日本人の男性。
② 日本人の女性。
③ 外国人の男性。
であれば、「その人は、日本人、男性である。」
従って、
(02)により、
(03)
N=日本人
D=男性
とするならば、
①  N& D
②  N&~D
③ ~N& D
④ ~N&~D
に於いて、
④ 以外は、「日本人、男性。」である。
従って、
(02)(03)により、
(04)
「日本人、男性。」≡『「外国人の女性」以外。』
といふ「等式」が成立する。
然るに、
(05)
 ―「ド・モルガンの法則」の「証明」―
(ⅰ)
1   (1)   N∨ D  A
 2  (2)  ~N&~D  A
  3 (3)   N     A
 2  (4)  ~N     2&E
 23 (5)   N&~N  34&I
  3 (6)~(~N&~D) 25RAA
   7(7)      D  A
 2  (8)     ~D  2&E
 2 7(9)   D&~D  78&I
   7(ア)~(~N&~D) 29RAA
1   (イ)~(~N&~D) 1367ア∨E
(ⅱ)
1   (1) ~(~N&~D) A
 2  (2) ~( N∨ D) A
  3 (3)    N     A
  3 (4)    N∨ D  3∨I
 23 (5) ~( N∨ D)&
         ( N∨ D) 24&I
 2  (6)   ~N     35RAA
   7(7)       D  A
   7(8)    N∨ D  7∨I
 2 7(9) ~( N∨ D)&
         ( N∨ D) 28&I
 2  (ア)      ~D  7RAA
 2  (イ)   ~N&~D  6イ&I
12  (ウ) ~(~N&~D)&
         (~N&~D) 1ウ&I
1   (エ)~~( N∨ D) 2エRAA
1   (オ)    N∨ D  オDN
従って、
(05)により、
(06)
①       N∨  D ≡ 「日本人、男性。」
② ~(~N&~D)≡「(外国人の、女性)以外。」
に於いて、
①=② である(ド・モルガンの法則)。
従って、
(01)~(06)により、
(07)
選言」に対する、「ド・モルガンの法則」は、「日本語」としても、「命題計算」としても、「正しい」。
然るに、
(08)
「日本人、外人。」のやうな「AB」を、「選言(Strong disjunction)」といふ。
然るに、
(09)
 ―「対偶」の「証明」―
(ⅲ)
1  (1) N→~G A
 2 (2)    G A
  3(3) N    A
1 3(4)   ~G 13MPP
123(5) G&~Q 24&I
12 (6)~N    35RAA
1  (7) G→~N 26CP
(ⅳ)
1  (1) G→~N A
 2 (2)    N A
  3(3) G    A
1 3(4)   ~N 13MPP
123(5) N&~N 24&I
12 (6)~G    35RAA
1  (7) N→~G 26CP
従って、
(09)により、
(10)
③ N→~G≡日本人であるならば、外国人ではない
④ G→~N≡外国人であるならば、日本人ではない。
に於いて、
③=④ である(対偶)。
従って、
(10)により、
(11)
③ N→~G≡日本人であるならば、外国人ではなく(、外国人であるならば、日本人ではない)。
であるため、(08)により、
③ N→~G≡「選言(Strong disjunction)」
であるやうに、思へないでもない
然るに、
(12)
 ―「含意の定義」の「証明」―
(ⅲ)
1    (1)    N→~G  A
 2   (2)    N& G  A
 2   (3)    N     2&E
12   (4)      ~G  13MPP
 2   (5)       G  2&E
12   (6)   ~G& G  45&I
1    (7)  ~(N& G) 26RAA
  8  (8) ~(~N∨~G) A
   9 (9)   ~N     A
   9 (ア)   ~N∨~G  9∨I
  89 (イ) ~(~N∨~G)&
          (~N∨~G) 8ア&I
  8  (ウ)    N     9イRAA
  8  (エ)    N     ウDN
    オ(オ)      ~G  A
    オ(カ)   ~N∨~G  オ&I
  8 オ(キ) ~(~N∨~G)&
          (~N∨~G) 8カ&I
  8  (ク)       G  オキRAA
  8  (ケ)    N& G  エク&I
1 8  (コ)  ~(N& G)&
           (N& G) 7ケ&I
1    (サ)  (~N∨~G) 8コRAA
1    (シ)   ~N∨~G  サDN
(ⅳ)
1     (1)   ~N∨~G  A
 2    (2)    N& G  A
  3   (3)   ~N     A
 2    (4)    N     2&E
 23   (5)   ~N&N   34&I
  3   (6)  ~(N& G) 25RAA
   7  (7)      ~G  A
 2    (8)       G  2&E
 2 7  (9)   ~G& G  78&I
   7  (ア)  ~(N& G) 29RAA
1     (イ)  ~(N& G) 1367ア∨E
    ウ (ウ)    N     A
     エ(エ)       G  A
    ウエ(オ)    N& G  ウエ&I
1   ウエ(カ)  ~(N& G)&
            (N& G) イオ&I
1   ウ (キ)      ~G  エカRAA
1   ウ (ク)      ~G  キDN
1     (ケ)    N→~G  ウクCN
従って、
(12)により、
(13)
③   N→~G≡「日本人であるならば、外国人でない。」
④ ~N∨~G≡「日本人でないか、  外国人でない。」
に於いて、
③=④ である(含意の定義)。
然るに、
(14)
④ ~N∨~G
に於いて、
N=~N
G=~D
といふ「代入(Substitution)」を行ふと、
④ ~~N∨~~D
であるため、「二重否定(DN)」により、
④ N∨D
である。
然るに、
(06)(07)(08)により、
(15)
④ N∨D
は、「選言」であって、「選言」ではない
従って、
(11)(15)により、
(16)
③ N→~G≡日本人であるならば、外国人ではなく(、外国人であるならば、日本人ではない)。
であるため、(08)により、
③ N→~G≡「強選言(Strong disjunction)」
であるやうに、思へないでも、ないものの、その一方で
③  N→~G
④ ~N∨~G
に於いて、
③=④ であるため、
③ N→~G≡「選言(Strong disjunction)」
ではない
然るに、
(17)
 ―「(本物の)選言」の「証明」―
(ⅲ)
1  (1) ~(N⇔G)         A
1  (2)~{(N→G)& (G→N)} 1Df.⇔
1  (3) ~(N→G)∨~(G→N)  2ド・モルガンの法則
 4 (4) ~(N→G)         A
 4 (5)~(~N∨G)         4含意の定義
 4 (6)  N&~G          5ド・モルガンの法則
 4 (7) (N&~G)∨(G&~N)  6∨I
  8(8)        ~(G→N)  A
  8(9)       ~(~G∨N)  8含意の定義
  8(ア)         G∨~N   8ド・モルガンの法則
  8(イ) (N&~G)∨(G&~N)  ア∨I
1  (ウ) (N&~G)∨(G&~N)  1478イ∨E
(ⅳ)
1  (1) (N&~G)∨(G&~N)  A
 2 (2) (N&~G)         A
 2 (3)~(~N∨G)         2ド・モルガンの法則
 2 (4) ~(N→G)         3含意の定義
 2 (5) ~(N→G)∨~(G→N)  4∨I
  6(6)        (G&~N)  A
  6(7)       ~(~G∨N)  7ド・モルガンの法則
  6(8)        ~(G→N)  7含意の定義
   6(9) ~(N→G)∨~(G→N)  8∨I
1  (ア) ~(N→G)∨~(G→N)  12569∨E
1  (イ)~{(N→G)& (G→N)} ア、ド・モルガンの法則
1  (ウ) ~(N⇔G)         イDf.⇔
従って、
(17)により、
(18)
③ ~(N⇔G)
④ (N&~G)∨(G&~N)
に於いて、
③=④ である。
然るに、
(19)
④(N&~G)≡「日本人であって、外国人ではない。」
⑤(G&~N)≡「外国人であって、日本人ではない。」
であるならば、
④&⑤ は、「矛盾(Contradiction)」であるため、
④と⑤ は、「同時には真になれない。」
従って、 (19)により、
(20)
④(N&~G)≡「日本人であって、外国人ではない。」
⑤(G&~N)≡「外国人であって、日本人ではない。」
に於いて、
④ ならば、⑤ ではなく
⑤ ならば、④ ではない
従って、
(08)(18)(19)(20)により、
(21)
③ ~(N⇔G)
④ (N&~G)∨(G&~N)
に於いて、
③=④ であって、尚且つ
③ ~(N⇔G)≡日本人であるならば、外国人ではなく(、外国人であるならば、日本人ではない)。
である。
従って、
(16)(21)により、
(22)
③ (N→~G)≡日本人であるならば、外国人ではなく(、外国人であるならば、日本人ではない)。
③ ~(N⇔G)≡日本人であるならば、外国人ではなく(、外国人であるならば、日本人ではない)。
に於いて、
「前者」は、「(偽物の)強選言」であって、
後者」が、「(本物の)選言」である。