日本語の「は」と「が」について。

象は鼻が長い=∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}。
とりあえず「三上文法」を「批判」します。

(762)「自明の理」の「証明」。

2020-11-09 13:14:27 | 論理

(01)
① アメリカ人なので、18才以上ならば、そのときに限って、アメリカ人であって18才以上である。
② アメリカ人ならば、18才以上ならば、そのときに限って、アメリカ人であって18才以上である。
③ アメリカ人であって18才以上なので、アメリカ人であって18才以上である。
④ アメリカ人であって18才以上ならば、アメリカ人であって18才以上である。
といふ「命題」が、4つとも「」である。
といふことは、「自明の理」である。
然るに、
(02)
自明の理」は、「公理」のやうなものであるため、「その意味」では、「証明の仕様」が無い
然るに、
(03)
1   (1)   P      A
 2  (2)   Q      A
12  (3)   P&Q    12&I
1   (4)   Q→P&Q  23CP
  5 (5)   P&Q    A
  5 (6)     Q    5&E
    (7)   P&Q→Q  56CP
1   (8)   Q→P&Q&
          P&Q→Q  47&I
1   (9)   Q⇔P&Q  8Df.⇔
    (ア)P→(Q⇔P&Q) 19CP
   イ(イ)P& Q      A
   イ(ウ)P         イ&E
   イ(エ)   Q⇔P&Q  アウMPP
   イ(オ)  (Q→P&Q)&
         (P&Q→Q) エDf.⇔
   イ(カ)   Q→P&Q  オ&E
   イ(キ)   Q      イ&E
   イ(ク)     P&Q  カキMPP
    (ケ) P&Q→P&Q  イクCP
従って、
(03)により、
(04)
① P├ Q⇔P&Q
②  ├ P→(Q⇔P&Q)
③ P&Q├ P&Q
④    ├ P&Q→ P&Q
といふ「連式(Sequents)」、4つとも「妥当(Valid)」である。
従って、
(04)により、
(05)
P=アメリカ人である。
Q=18才以上である。
とするならば、
① アメリカ人なので、18才以上ならば、そのときに限って、アメリカ人であって18才以上である。
② アメリカ人ならば、18才以上ならば、そのときに限って、アメリカ人であって18才以上である。
③ アメリカ人であって18才以上なので、アメリカ人であって18才以上である。
④ アメリカ人であって18才以上ならば、アメリカ人であって18才以上である。
といふ「命題」は、「自明の理」であると「同時」に、「論理的に真」である。
然るに、
(06)
大統領選挙の選挙権はアメリカ国籍者に限り、加えて18歳以上であること、通常選挙人登録を行っていることが要件となる。
(ウィキペディア)
従って、
(05)(06)により、
(07)
① アメリカ人なので、その上、18才以上ならば、そのときに限って、大統領選挙の選挙権がある。
② アメリカ人ならば、その上、18才以上ならば、そのときに限って、大統領選挙の選挙権がある。
といふ「命題」は、2つとも、「」である。
然るに、
(08)
① アメリカ人なので、その上、18才以上ならば、そのときに限って、大統領選挙の選挙権がある。
② アメリカ人ならば、その上、18才以上ならば、そのときに限って、大統領選挙の選挙権がある。
に於いて、
① が「正しい」のに、
② が「間違ひ」である。
といふことは、有り得ない
従って、
(08)により、
(09)
① アメリカ人なので、その上、18才以上ならば、そのときに限って、大統領選挙の選挙権がある。
② アメリカ人ならば、その上、18才以上ならば、そのときに限って、大統領選挙の選挙権がある。
に於いて、
① が「正しい」のであれば、
② といふ「決まり(ルール)」が有る。
といふことになる。
従って、
(09)により、
(10)
① アメリカ人なので、その上、18才以上ならば、そのときに限って、大統領選挙の選挙権がある。
② アメリカ人ならば、その上、18才以上ならば、そのときに限って、大統領選挙の選挙権がある。
に於いて、
① であるならば、② である。
然るに、
(11)
① アメリカ人なので、その上、18才以上ならば、そのときに限って、大統領選挙の選挙権がある。
② アメリカ人ならば、その上、18才以上ならば、そのときに限って、大統領選挙の選挙権がある。
に於いて、
① の場合は、「アメリカ人」であることは「確定」であるが、
② の場合は、「アメリカ人」であることは「未定」である。
従って、
(10)(11)により、
(12)
① アメリカ人なので、その上、18才以上ならば、そのときに限って、大統領選挙の選挙権がある。
② アメリカ人ならば、その上、18才以上ならば、そのときに限って、大統領選挙の選挙権がある。
に於いて、
①=② ではない
従って、
(12)により、
(13)
① アメリカ人なので、その上、18才以上ならば、そのときに限って、大統領選挙の選挙権がある。
② アメリカ人ならば、その上、18才以上ならば、そのときに限って、大統領選挙の選挙権がある。
に於いて、
② であるならば、① である。
といふことには、ならない
従って、
(11)(13)により、
(14)
① アメリカ人なので、その上、18才以上ならば、そのときに限って、大統領選挙の選挙権がある。
② アメリカ人ならば、その上、18才以上ならば、そのときに限って、大統領選挙の選挙権がある。
に於いて、
① であるならば、② であるが、
② であるならば、① であるとは、限らない
(06)(14)により、
従って、
(15)
「当然」ではあるものの、
② 大統領選挙の選挙権はアメリカ国籍者に限り、加えて18歳以上であること、通常選挙人登録を行っていることが要件となる。
といふ「決まり(ルール)」が有ったとしても、
アメリカの国籍を持たない18才以上の人間が、アメリカの大統領選挙の選挙権を行使する。
といふことは、「論理的」にも、「可能」である。