新栄堂の占い日記

私はプロの占い師ですが、鑑定をしながら日頃感じる事…を書いております。

比肩と印綬の並び

2015年02月03日 | 変通星の並び
私の知人に命式の天干に比肩と印綬の並びの女性が居ました。
生時不明の三柱でしたが、彼女は小学校の教員をしており、ご主人様も校長をしていました。
印綬には学問や古典という意味があり、知識を習得したり教えたりするのが好きで、物事の本質を知りたいという知的な欲求が強い星です。
また、比肩は自我を表し、自分の思いや欲求を得たいという一途なエネルギーがあり、この比肩と印綬とが並ぶと、「自分のペースで能書きを言う」とか、「個性と才能」に長けるところがあり、学校の先生や研究者や職人タイプの人に多い命式となります。
印綬の一番の天敵は財星(特に正財)ですが、比肩はその財星を尅します。
ですからこの様な並びの命式では、財星が尅されて印綬がフリーパスとなり、印綬がとても良く働く様になり、家庭(財星)を忘れて学問や研究や演技の世界に集中出来るようになります。
男性ならば、妻や家庭を忘れて仕事や学問の世界に没頭するのも悪くはない(良くもない)ですが、女性の場合は、どうしても家庭を守るという役目が男性よりも多い時代に生まれた彼女ですので、彼女のお子さんは、少々寂しい子供時代を過ごしたのだと思います。
彼女の息子さんの命式を調べてみると、三柱では食神と敗財の並びの命式でした。
食神も敗財も共に情を欲しがる星です。
この様な並びの命式は”情”が無いと生きていけません。
勿論、全ての人間は愛情を求めますが、食神や敗財は特に情を求め、また、情に流されてしまう星なのです…。
息子さんの命式がお母さんと同じ様な比肩と印綬とが並ぶ命式ならば、多少の孤独には耐えられると思いますし、一人の時間を読書でもして過ごすことも出来たと思います。
しかし、敗財と食神とが並ぶ命式は、理屈で納得するような星でもありません。
…小さい頃に思う存分受けられなかった愛情の寂しさが、大人になってから問題となって生じる場合もあります。
特に食神と敗財とが並ぶ命式の場合は、行運に偏財(特に沐浴が付いた)等が来た場合に、家庭を壊す様な問題に発展する場合もあります。
敗財は食神を生じますので、生じられた食神が偏財(お金)を生み、彼の事業は上手く行きましたが、彼は、そのお金で心の寂しさを埋めようとしました。…この様な例はとても多いですね…。
当方の四柱推命は月上の天干星を中心として命式を読み解きます。
月上に比肩等の財星(家庭)を尅す星が強く出ていて、なお且つその比肩を抑える官星が弱い場合や、比肩等のエネルギーを洩らし、財星を生じる食傷が弱い場合には、比肩は強く財星を尅します。
また、月上に印綬等の星がある場合は、比肩ほどではありませんが、ほんのり(理屈で)と財星を尅します。
天干星に財星を尅したり反尅する星が並ぶ場合は、少々家庭がおろそかになる傾向があります。
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