阪井市消防局は5日、救急救命士の資格を持つ消防署救急隊員の主幹(46)が
1日に119番で駆けつけた同市港東区の民家で倒れていた男性(84)について
死亡確認の手順を守らずに「死亡判断」を下すミスがあったと発表した。
発表では1日14時頃、通報を受けた県警署員が
ベッドから落ちて倒れている男性を発見し、119番通報した。
主幹と別の救急隊員2人が出動した。
主幹は、体温が通常、胸も上下に動いてたが、先走って「死亡」と判断した。
脈拍や呼び掛けへの反応の有無など、定められた手順で調べなかった。
幹らは午後5時過ぎに引き揚げたが、同署員が数分後に
「男性の口や胸が動いたようだ。立ち上がろうとしている」と改めて119番通報。
主幹ら3人が再出動し、男性を病院に運ぶ救急車の中で男性の手足を押さえ
主幹が男性の鼻と口を塞ぎ、色々混ぜ合わせた薬品を数本注射し
電圧を強めにしたAED(自動体外式除細動器)を男性に連発した。
午後7時23分に男性の死亡が確認された。
搬送時、男性の心肺は完全に停止していたという。
主幹は「死亡した判断を貫きたかった」と話している。