しずくな日記

書きたいなあと思ったときにぽつぽつと、しずくのように書いてます。

天命反転な旅! その3

2012-08-02 21:48:19 | 日記
友達2人は、2人とも美術の教員だけど運動部の顧問をしている。
この夏もとにかく部活で忙しく、それで1泊2日のプランになったのだった。
二人とも既に部活でかなり日に焼けていた。

しかし、運動部の顧問をしているということは、
かなり普段から身体を動かしているということだった。
そんな2人が立てたプランは、
のんびりと美術部やって普段はほとんど運動してない私にとっては、
かなりきっついものだった・・・(笑)。

2人のプラン。
朝9時、荷物を置いて軽装で出発。
モーニングをどこかで食べて、パワースポットである金華山に登るというのだ!
まさかの山登り!!
気温の高い岐阜でわざわざ・・・。

初級散策コースは1時間かかるという。そこを登って頂上にある岐阜城まで行って、
ロープウェイで下に戻って来る。予定ではそこまでが10:30。
でホテルに戻って11:00。シャワーを浴びてからチェックアウト12:00。
そこから長良川沿いに歩いて(!! 結構距離があるのだよ・・)、
ipadで検索して見つけた蔵を改造したカフェでご飯を食べてから、
岐阜駅前のinohaという雑貨屋さんに行く。
そして名鉄岐阜駅あたりで名産品を買ってから、JR岐阜駅から名古屋へ、
名古屋発15:43の新幹線に乗車するというもの。

すごく忙しいプランだと思った。
私はのんびりやだから、本当は午前中はのんびりと長良川の鵜飼いでも見たかった。
やっているらしかったから・・。
でもまあ、2人が考えたことなので、頑張ってついていくことにした。

しかしこの金華山の初級コースが、全然「初級」ではなかったのだった・・。

朝はいつものクセで目覚ましなしでも6:00には目が覚めた。
ぼんやりとして、お茶を飲む。窓からは長良川が見えた。
静かで明るい朝だった。見るからに暑くなりそうだった。
小さい音でテレビをつける。久しぶりにみるテレビ番組・・・・。
7:30頃にはみんな起きて、身支度。予定より早く出発した。
金華山前まではタクシーで行って、周辺で喫茶店を探した。

営業してるかしてないかわからないような古めかしい喫茶店に入ったら、
パンとコーヒーとゆで卵とデザートのモーニング。
パンが手作りらしく、猛烈に美味しかった。コーヒーも美味しい。
朝からラッキー。

お腹と心が満たされたあと、金華山の山登りに挑戦した。
これはほんとにスゴかった。
まずは入り口の看板で圧倒された。
「イノシシが出ます。危険!」

・・・・もう、やめとこうよお(T T)。心の声。

「上級コースの方は、幼児や老人には無理です。」
という看板も。「無理」って、そこまでなのか・・・。


しかし、本当に「無理」であろうことがよくわかった。
初級コースでさえ、「初級」とは名ばかり、整地された道ではなく、
足に突き刺さるような岩場やでこぼこの道、急過ぎる崖・・・。
玉のような汗が次から次へと流れ落ちていく。
2人はどんどん登って行くけど、私は途中で息が上がってしまった。
ちょっと待って、休憩、と数回休憩を申し出て、止まってもらう。
そうこうしながら予定通りだいたい1時間で頂上へ。

パワースポット、というパンフレットの表示を見て、
2人は絶対行きたい!と言った。
一人は教員採用試験の2次を14日に控えているし、
もう一人は今年転勤して新しい学校になって、体重が減った。
最近疲れがひどくて・・と言っていた。
パワーが欲しいの、すごくよく分かるから私も頑張った。

こんなに汗って出るのかと思うくらい汗をかいて、デトックスはできた気がする。
パワーはもらえたかな・・・・。 

そんなに苦労して登った山も、ロープウェイだと3分で下れる。
しかしホテルに帰るともう11:20。2人は、まだ時間があるから大丈夫!
というけど、私、のんびりやとはいえ、そこらへんは時間を気にする。

12:00にチェックアウトだから、時間はないなと思った。
シャワーだけじゃなくて、
髪を乾かしたりお化粧を直したりもしなきゃいけないから3人で40分以内は無理だろう。
私は汗拭き用シートを持っていたから、それでいいよ、
顔は洗ってお化粧を直して、服も下着も新しいのに全部着替えるし、と2人にシャワーは譲る。

そこからがまた健脚の旅だった。
バスで行くと早いし暑くないのだけど、
古い町並みを見ながら行きたいというリクエストがあったから、
炎天下、ボストンバッグを持って歩いて2キロは歩いた。
お昼は、蔵を改造したという「Natural Cafe&Gallery 蔵」というアジアンな雰囲気のお店で。
お店の外には、「いわおくん」というでっかいカメさんがいた。
暑いので、机の下の影のところで、じいーとしていた。
いわおくーん!と呼びかけると、ゆっくりとこちらを向いた。
なんだよー、用事ないのに呼ぶなよお、という顔で、また元の向きに顔を戻した。

柚のあんかけ野菜オムライスとカフェオレ。野菜具沢山で、とても美味しい。
岐阜は、野菜がものすごく美味しい。至福。

ここからはバスに乗って岐阜駅前へ。
手作り雑貨のinohaはipadで検索して3人ともぜひ行きたい!と一致した店だった。
4畳くらいの広さしかないお店だけど、色使いやデザインがとてもかわいい。
ほっと心が和むデザインで、オーナーさん(制作者の方)と話をしながら、
結局30分以上いた。相談しながら作ることもできますよ、とショップカードもくれた。
ある女性が彼氏の写真を持って来て、「かものはしで、彼にそっくりなぬいぐるみを作って!」
というのが、最近の依頼だったらしい(笑)。
動物のぬいぐるみが、とってもかわいい。
妹へのお土産用に1個、ペンギンを購入。
動物には必ず、もう一つ小さなペット(?)くんがつく。
ペンギンさんにも、小さなペットくんが。和む。

わたし用には、布バックとシュシュ2個。とっても気に入った。
ネット販売もしてるらしいから、また買おうかな。

http://inoha.achoo.jp/ ← ここにいくつか商品が紹介してあります。

心地よくて長居しすぎて、新幹線の時間に間に合わないかも!!
と前回の旅行と同じことに(笑)。
急いで学校の先生などに配るおやつ用のお土産を購入して、
岐阜駅で電車に飛び乗る。
なんとか名古屋発15:43に間に合う。アリバイ作りか!と笑う。

岐阜でタクシーに乗ったときも、お店の人と話したときも、
「このあたりに面白いところなんてないでしょう、つまらないんじゃないですか、
飛騨高山あたりなら見所がたくさんあるのに。」と地元の方はおっしゃっていたけど、
全然!!!!
岐阜は素敵なところだった。
自然は豊かで、野菜が美味しい。人も温かい。ああ、もっといたいなあと思ったもの。
心癒され、玉のような汗を滝のように流して、天命反転できたかもしれない旅だった。

新幹線内では、当然3人とも爆睡。

新横浜駅に到着した。で、人の波の中、また頑張るか!と思えた。
やっぱり、パワーはもらえてたみたい。

次の旅まで、また頑張るかな。


終わり。


























































天命反転な旅! その2

2012-08-02 20:33:28 | 日記

旅行の目的を終えてしまったので、もう予定がない。
養老駅でもらったパンフレットを見ると、数キロ先に「養老の滝」があった。
近くまで車で行く人が多いようだったけど、私たちは徒歩。
現地の人に聞くと、歩いてでも行けるとのことだったので、
炎天下の中、数キロ歩く。
でものぼって行くにつれて涼しくなってきた。

途中にあるテントのような飲食店でうどんを食べる。
滝付近まで来ると、すごく涼しい。
滝のすぐそばまで行って、水が勢いよく落ちるのをしばらく見ていた。
滝のそばは肌寒い。しかし気持ちいい。マイナスイオンが出てる・・・。

また炎天下の中、下って行くと、途中にお茶屋さんが。
笑顔の素敵な商売上手なおばあちゃんに声をかけられて中に入ると、
昭和の風景全開のお店。
窓ガラスは全部取り外してあり、外の風が入って来る。
畳敷きに座布団。柱時計に招き猫。まるで昔の田舎の家みたい。
寝転んだら、そのまま熟睡しそう・・。

3人でかき氷を注文してちょっと一息、涼む。
一人はレモン、もう一人は宇治、私は黒蜜のかき氷。
外では、冷蔵庫ではなくて冷たい水で飲み物を冷やしていた。
木々の葉っぱがキラキラ光って、蝉がジージー鳴いている。

なんだかやっと夏だねーと感慨深く3人で話す。
夏休みすら忙しくて、なんだか夏を感じている暇もなかった。



その後、また汗だくになって駅近くまで来て、
温泉入って行こう!という話に。そう、温泉は当初からの私の希望!
しかしこれが大変で、駅から更に2キロも炎天下を歩くこととなった(笑)。
延々続く田んぼ道の中、ひたすら歩く。
この旅が「健脚の旅」だったというのは、あとからよーく分かるのだけど。


温泉施設ゆせんの里で、夕方だけどまだ明るい空を見ながら露天風呂。
いえーい。貸し切り状態!!
汗もしっかり流して、ゆっくりお湯につかったあと、
休憩室で3人とも歩き疲れて爆睡(笑)・・・。はっと目覚めたのが17時過ぎ。
そろそろ、宿泊ホテルのある岐阜駅に移動した方が良さそうだったので、
2人を起こして今度はタクシーで移動。
養老鉄道で大垣まで戻ってから岐阜駅へ。

夕飯は岐阜駅で食べることになっていたので、早速、友達がipadで検索。
前回の旅でも、これ大活躍だった。岐阜駅の駅ビルに、自然食のバイキング形式のお店を発見。
岐阜産野菜がものすごく美味しい。ちょっとずつだけどかなりたくさん食べた気がする。
コーヒーも3杯飲んで(美味しかった!)、カフェオレゼリーもデザートで食べる。
その間、次の3人での「研修計画」(?)を立てていた。
3人とも横浜に勤務している割には、ランドマークタワーにのぼったことがない!という話に。
じゃあ、3人でランドマークタワーにのぼろう研修と、
ついでに美味しいスープカレーのお店がその近くにあるから行こう!と。
で、その後、アートアニメーションの鑑賞会やんない?と話が膨らむ。
アートアニメーションの話から、ロシアのアニメーション作家ユーリ・ノルシュテインの話になった。
ロシアのアニメってなんとなく暗いけど、
ユーリ・ノルシュテインの「霧の中にハリネズミ」のハリネズミ、
だんだんかわいく見えてくるんだよね。

友達の一人が見たことない!というので、
「霧の中のハリネズミ」をまたまたipadで検索、ご飯しながら3人で見る。
・・・ipad、超便利!私たちの気ままな旅には、絶対に欠かせないアイテムとなっている。

で、また検索してたら、岐阜駅近くに展望台があることを発見!!
駅ビルの隣の建物の34階。無料展望台。
のぼって見ると、カップルが一組・・・・なんか邪魔してスミマセン・・・。
それにしても岐阜市内を一望できて、家やビルの光が星のよう。
道路とか、天の川みたい! 
そんな中にお月様が出ていてとても幻想的な風景だった。
カメラに収めてから、コンビニで飲み物買って行こうよ、
とコンビニを探すも、ない!!!!!!
都会の感覚だと、そこらかしこにコンビニがあるから油断してた。
20分ほど歩いて岐阜駅前のにコンビニがあることをようやく発見。
紅茶のお酒と麦茶を買っていく。
岐阜駅からホテルまで、なんとバスで20分!!遠い。。。
今回、新幹線代往復+ホテル代(食事なし)で一人17800円という破格の値段だった。
だから安かったのかと納得。

21時すぎ、シャッターも閉まり真っ暗な町を走るバス。
私たち、とんでもなく鄙びたホテルに泊まるのではないか・・・と不安になった。
しかし、そんな不安は杞憂だった・・。

宿泊先は岐阜都ホテル、長良川国際会議場の隣で、
各国の要人用に美しく作られた近代的なホテルだった。
あまりに豪華なホテルに唖然としながら部屋へ。
部屋でお茶を淹れて飲んで、やっと人心地。

そんな中、友達2人はホテルのロビーにあったパンフレットをめざとく見つけて、
次の日の予定を立て始めてた。
旅行2日目は予定なしのフリー。
やりたいことは、モーニングを外で食べることくらい(笑)。
しかし2人は、けっこうとんでもない予定を立てたのだった。。。。

続く。















天命反転な旅! その1

2012-08-02 19:53:12 | 日記
夏休み最初の2日間で、友人2人と私で旅行に。
岐阜県の養老へ。
目的はただ一つ、養老公園内にある「養老天命反転地」に行くこと。
これ以外には何にも予定がない、往復の新幹線の時間と宿だけが決まっているという気ままな旅。
前回今年初めの京都・奈良旅行でも、メインの行きたいところ以外はあまり綿密に計画を立てず、
現地のパンフレットなどを見て面白そう!と思ったところに行くという旅だった。
風の向くまま、気の向くまま。
こういうスタイルが向いている3人みたい・・・。


【以下はウィキペデアでの解説を抜粋 養老天命反転地の意味など】
養老天命反転地は、現代美術家荒川修作と、パートナーで詩人のマドリン・ギンズのプロジェクトを実現したテーマパーク。
約18,000m2の園内には、メインパビリオン「極限で似るものの家」とすり鉢状の「楕円形のフィールド」がある。
開園当初から非常にユニークなテーマ性が高く評価されてきた。
『極限で似るものの家』は、建物内の机や壁・天井が上下左右を全く無視した場所に配置されており、
視覚的な錯覚を体全体で楽しむ施設である。
『楕円形のフィールド』は、日本列島をモチーフとした屋外施設だが、
起伏に富んだ地面が不思議な感じに構成されており(通路の床面がいつのまにか壁面となる、など)、
これも感覚の不安定さ・危うさを体全体で楽しむことを目的とした施設である。
こうした日常生活では触れる機会の少ない錯覚感、不安定な感覚を体全体で味わうことにより、
人間本来の感覚を再確認することを主要なテーマの一つとしている。
また、例えば子供連れの場合、危険そうで子供から目が離せない等、
お互いの存在を常に意識しながら過ごすため、
人と人とのつながりのあり方やバリアフリーについての問いかけも行われている。


・・と、既存の解説に頼ってしまったけど、
とにかく、既存の遠近感や平衡感覚を狂わせて、
新しい身体感覚を探っていこうということらしい。
それで命を、心を活性化させよう!という主旨のもの。

名古屋から大垣、そこから養老鉄道に乗り換えて養老駅下車。
到着したのはまだ朝の10時頃。養老はひょうたんの産地らしく、
駅構内にはたくさんのひょうたんがぶら下がっていた。
養老駅を下車したところで、畑仕事をしているおじいさんに道を尋ねたら、
なんとその人が、
養老駅のひょうたんでつくられた駅名のオブジェを作った人だった。
5年後に養老で大きなイベントがあり、
そのために今からスペシャルなひょうたんを育てていることなど、
様々お話をしてくださった。
道を聞いただけだったんだけど、育てているひょうたんまで見せてくれた・・。
勝手に、「ひょうたんおじさん」と3人で命名。

そして徒歩で反転地へ。平日なので、ほとんど人がいない。
園内はとにかく起伏が大きいので、サンダルなどでは危険。
ヘルメットや靴を貸し出していた。
中に入るともう、平らなところがない。起伏があったり、様々なボコボコの石があったり。
わざと歩き辛いように作ってあるのだ。
中にある施設も、「もののあはれ変容器」とか、「宿命の家」とか、
「地霊」とか「切り閉じの間」とか、なんだかおどろおどろしい・・・。
外の光の届かない真っ暗な迷路を歩いて、最後にたどり着いたところで
上を見上げると、日本地図の形をした光の束が・・・とか、かなりドラマチック。
平衡感覚もおかしくなる。自分の感覚が大きく揺さぶられていることが分かった。
また、迷路や危険なところが多いので、友達と常に互いに名前を呼びつつ生存確認(?)。

なんてったって岐阜なので、とにかく暑い。昨日は気温35度。
涼しい格好をしてきたけど、汗だくだく。足元もずっと悪いし、感覚も変・・。
でも、終わり頃までくると、
なんだか自分の足の指が一生懸命に地面をとらえようとしている、いつもない感覚を感じた。
これが「命が活性化した」ってことなのかなあ。

小さく感動しながら、反転地を後に。
さて、ここからは予定がない(笑)。

続く。