宇部市ピアノ教室ブログ♪Grazioso(グラツィオーソ)

ピアノレッスンやイベントの様子、講師が勉強していること、おすそ分けしたい感動体験等、自由に綴っています。

スクラム

2011-11-20 | レッスン
サッカーの選手たちが、試合の前に―
バンドのメンバーが、ライブの前に―
肩組んで声を上げているのを見ると
あ、いいな~と思わず微笑んでしまいます。

チーム・プレイならではの苦労はあると思いますが、
さあこれから!という時に
お互いを鼓舞しあえる関係って、素敵です。

レッスンも授業も、ピアノを弾くのも
周囲の方々の支えがあってこそ成り立つものですが、
直接の働きかけとしては、基本的にひとり。

で、心の中で自分とスクラムを組んでみる。
しばし目をつぶって、自分自身に声をかける。
これ、結構いいです。
心がぶれないように。
そしてここぞという場面で、パワーが出せますように。

もひとつ、
空から自分を眺めるように、
ちゃんと自分を客観視できるようになれたら、と思います。
ひとりの現場で自分に公正なフィードバックを与える。
これは結構難しい・・・。
まさにセルフ・コーチングですね。

まだまだ、自分の心の目が粗いような。
周りの方々からの良きアドバイス、お願いいたします。




気がつけば、このブログも1周年がとっくに過ぎていました!
思わぬところで、いろいろな方が読んでくださってるみたいで、
ありがとうございます。
もし良ければコメントで気軽にフィードバックいただければ、
とってもうれしいです。

愛されるがごとく

2011-11-07 | 演奏

ピアノの演奏を聴かせてもらって、
(音楽的に)楽器との距離がとても近い人っておられます。
まるで自分が歌うようにピアノが弾けちゃう。
ほんとにうらやましい・・・。
ピアノから愛されてるんじゃないかと思うような演奏です。

管楽器は息を使い、弦楽器は指以外の体の部分が触れて共鳴を感じてる。
ピアノはそれに比べるとちょっと距離があるんですよね。
楽器そのものもとてもメカニックだし。

子供の頃からずっとピアノと一緒なのに、
ま~だこんな事言ってる自分がちょっと情けなくもあり・・・。
いったいいつになったらピアノに寄り添った弾き方ができるのか?
やっぱり自分の「心の持ち方」が違うような気もして、
もやもやが続くこの頃です。


有名すぎるあの曲は・・・

2011-10-31 | 演奏
誰もが知っているピアノの名曲、
たとえば「トルコ行進曲」、「ショパンのノクターン」、「愛の夢」などなどは
あまりに有名すぎて、実は学生時代にレッスンを受けることもなく・・。
 
ゆえに弾こうとすると、いろいろと新しい発見があるものです。

今回はショパンの「幻想即興曲」。
この曲、楽譜の版によってずいぶん違うのです。
スラー、とかダイナミック(強弱)とか以前に、音そのものが!

楽譜の校訂は時代とともに研究が進み、
同じ校訂者でも複数の版を残していたりして、
耳慣れた音が実は現代では違うとされていたりする・・。

まるで迷子になったような気分で音を出せず、
結局新たに楽譜を取り寄せることに

ということでレッスン室の楽譜の数は
またまた増えていくのでした。



秋も深まってきましたね。

京都の休日

2011-10-04 | わくわく
京都に帰ってもなかなか時間がないのですが、
今回久しぶりに京都市美術館で絵を見てきました。
(「フェルメールからのラブレター展」「ワシントン・ナショナル・ギャラリー展」)



「手紙」をテーマに3点のフェルメール作品が見れる、
ということで人気の展覧会。
10分待ち、ならなんとか見ようと行って来て良かったです。
浮かびあがる独特の光の空間は、やはり本物ならではの質感でした。

「奇跡のコレクション」と題された印象派中心のナショナル・ギャラリー展、
私が一番心に残ったのは、ロートレックの「カルメン・ゴーダン」。
貧しい洗濯女がモデルの小さな作品ですが、
暗い色調の中の赤毛の女性に確かな存在感が。
ロートレックの有名な作品とはちょっとイメージが違うからかもしれません。



ところで市バスに乗って八坂神社~知恩院~美術館へ行く道は、
高校時代の通学コースでした。
月日が経ってもそこを通るとやはり鮮やかに蘇るものがあり、
ピアノに明け暮れた日々がなつかしいです。
久しぶりに同窓会出来たらいいんだけどな・・・。

ピアノの鍵盤はどうして88鍵?

2011-08-25 | 音楽しつもん箱
ハイ、それは人間の耳が聴き分けられるぎりぎりの音域だからです。
これより高い音、低い音は何の音だか区別しにくい、ということですね。

もっとも今から300年ほど前、発明された当初のピアノは54鍵。
きっとかわいらしいサイズだったことでしょう。
モーツァルトやハイドンが活躍したころは61鍵、
ベートーヴェンの時代が61~73鍵、ショパンが82鍵だったらしく、
今と同じ88鍵で作曲したのはドビュッシーやラヴェル。
ラヴェルの曲には、88鍵をフルに使った「左手のための協奏曲」があります。

子供にとって、ピアノの鍵盤はとっても長く、
その中に「ド」がいくつもある、というのは驚きみたいです。
同じ教材でも、低い音域で「ぞうさん」を表現し、
高い鍵盤で「ありさん」を弾く・・・
聴いているとピアノが表情豊かにおしゃべりしているようで、
今更ながら、ピアノって本当に表現力の豊かな楽器だなあ・・・
と、実感するこの頃です。



写真はある日のブランチ。
朝晩、だいぶ涼しくなりましたね。

真夜中に、プレゼント

2011-07-16 | 日々の暮らし
毎日本当に暑くて、得意の「夏だけ早起き」もあまり涼しさなく、
それならば夜中!とふと目が覚めた1時ごろ、外に出てみる・・・

さすがに涼しい~
ちょうどそよ風も吹き、生き返ったような心地よさ。
そしてなんとなんと、燦々と降り注ぐ月明かり。



月の光も満月だと、静かなエネルギーを感じるほど明るく、
なんだか全身包みこまれるような感じで、
しばし「月光浴」を楽しみました。

「月の光」のドビュッシーはどんな月を見たのでしょうか?
静かな光と流れる雲の動き、静と動が鮮やかに浮かび上がる1曲ですね。

ラヴェル温泉

2011-07-05 | 講座・勉強会
今をときめく読売交響楽団正指揮者・下野竜也さんの音楽セミナーが
防府で開講されました。
私は2台のピアノの演奏者の一人として、
指揮の受講生の方のタクトでピアノを弾かせていただきました。




今年の課題曲はラヴェルの「マ・メール・ロア」
ラヴェルは私にとって特別な作曲家で
その独特の美しさ、切なさ、おしゃれなこだわりに出会うたび、
涙することも何回・・・?

今回は、まるで温泉のようにラヴェルに心ゆくまで浸かれた
幸せな2日間・・・

普段オーケストラのスコアを勉強することはあまりないのですが、
指揮の方は、オーケストラの音色を出すための棒を振られるわけで、
ピアノも「このメロディはオーボエのソロ」とか
「ここは弦楽器のピツィカート」などのイメージを持って演奏します。

下野先生がアドヴァイスくださる楽譜、音楽のとらえ方の深さに感動し、
「指揮」という究極の「伝えること」の極意を教えていただき、
本当に充実したセミナーでした。






楽譜支援

2011-04-15 | 日々の暮らし
被災された方へ、何か力になれることは無いのか、
ずっと気になっていたのですが、
被災地のピアノの先生へ、楽譜をお送りする運動を知りました。

http://ongaku.lolipop.jp/shinsai.html

さっそくムジカコンパルのメンバーに呼び掛けたところ、
こころよく、楽譜や五線ノートなど持ってきてくださいました。



衣食住が整うことがもちろん先決ですが、
大変な状況の中、音楽の持つ力を信じたい・・・。
ピアノで救われることもきっとあるはず。
レッスンの再開を少しでもお手伝いできれば、うれしいです。

できるようになったよ!

2011-04-09 | レッスン


レッスンをしていてやはり一番うれしいのは、
生徒さんが今まで出来なかったことが、出来るようになった時。
特に成長期の子供さんだと、目を見張るような成長を見せてくれることがあり、
うれしい限り。
はじめてオクターブに指がとどいた、スケールの指使いを憶えた、
二声の曲が暗譜できた、などなど
思わず拍手してしまうほどです。

大人の方も含め、どんな小さな進歩も、誇りに思ってほしい。
自分を認める・周囲から認められる経験は大きな自信となり、
前進のための大きなエネルギーになります。

ピアノに限らず認め・認められる関係を周囲と築いていきたい・・・
生きる喜びって、こういうことじゃないかなと思います。

写真は京都・平野神社の桜。
嵐電(京福電鉄)に乗って、お花見に行ってきました。
悲しいニュースが続く中、気持ちが晴れるひと時でした。


練習は好き?

2011-03-26 | レッスン
先日、山口ムジカコンパル宇部分科会で
「生徒さんが自主的に練習してくるレッスンとは?」
というテーマで意見交換しました。

「この曲が弾けるようになりたい!」とか
「音楽が好きだから・・・」
という気持ちで毎日ピアノに向かってくれたらうれしいですよね。
実際にある程度のレベルでピアノを楽しめるようになるには、
やはり積み重ねが大切。
それをいかに楽しく持続させていくか・・・?
これはピアノの先生の永遠の課題かも。

「少しの進歩もきちんと受け止めてあげること」
「時間を決めて練習した方がいい?」
「楽譜を読む力は、どんな風につけていく?」
「友だちや学校でピアノが上手と認められたら、がぜんやる気がアップ!」
「ピアノがリビングにあるか、子供部屋にあるかで事情が変わってくる・・・」
などなど、話題は尽きませんでした。

小さいお子さんは、親御さんの協力も大きいですよね。
我が子に教えた経験から言っても
年齢に応じてつかず離れずで良きナビゲーターであることは、
結構大変な役割かも。
でもピアノは「こんな曲が弾けるようになった!」と進歩がはっきりわかって、
それだけに喜びも大きいもの。
保護者の皆さま、いつもご理解・ご協力ありがとうございます
これからもどうぞよろしくお願いいたします。

コーチングセミナーを受けたり、
プライベートでコーチングを受けたりした経験から
まず目標(この曲をこんな風に弾けるようになりたい!)がはっきりしていること、
そしてそこまでの道のり(どんな練習をどのくらいするとか、どんな知識が必要とか)を
組み立てて、時間(いつまでに)におとしていく・・・
目的地までの地図を書くように、レッスンの計画も明確になってると、
いろんな問題にも対応しやすいです。
そして何よりも、「音楽が好き」という気持ちを共有できるレッスンにしたいです。

春ですね~。
新学期ももうすぐなので、生徒さんたちの次の1年の成長を楽しみに、
新年度のレッスンに思いをめぐらすこの頃です。


たいせつなもの

2011-03-16 | 演奏
毎日の大災害のニュースに、何か自分に出来ることがないか、
思いあぐねます。
こんなときこそ、音楽の力を信じたいです。

さてこの2年間、広島・山野楽器の田中美保子先生に
ジャズ・即興・アレンジのレッスンを受けていました。

楽譜を介さない音楽の世界を覗いてみようと思い立ってのことでしたが、
逆に楽譜の読み方を見直すことに・・・
(音楽のしくみを捉えてないとアドリブは繋がらない)
田中先生はクラシック~ジャズといろんなスタイルのひきだしをたくさん持ってらっしゃって、
私の音楽世界を広げてくださいました。

自分の言葉で話すようにピアノが弾きたい・・・ということでは
ほんの入り口のレベルかもしれませんが、
2年前と比べると、同じ曲がもっと生き生きと聴こえる様になり、
音の世界が自分の中でより色鮮やかになったような気がします。

自分の中に新しい種をまいて、小さな芽が出たような気持ち・・・
どんなふうに育っていくか、なんだか楽しみです。




なぜ四分音符というの?

2011-03-01 | 音楽しつもん箱
一拍の長さなのになぜ「四分音符」?
ふと疑問に思うことですが、この名前は全音符を「1」として付けられています。
「二分音符」が全音符の二分の一の長さ、「四分音符」が四分の一、「八分音符」が八分の一・・・といった具合です。

まっ赤なりんごを用意して、生徒さんたちの目の前で切って説明したことがあります。
二つに切ると二分音符、四つに切ると四分音符、八つに切ると・・・?
みんな納得の楽しいおやつタイムとなりました!



ずいぶん暖かくなりましたね。

原ピア研

2011-02-11 | 演奏
ピアニスト原田英代先生の門下生の弾き合い会に
参加させていただきました。

今回のプログラムは
リスト     巡礼の年第2年イタリアより第7曲「ダンテを読んで」
ドビュッシー  アラベスク第1番
        「ピアノのために」よりプレリュード
ショパン    ワルツ第5番
        エチュード作品25-1
バッハ     フランス組曲第5番「アルマンド」
ベートーベン  ソナタ第12番第1楽章
レスピーギ   セレナード
モーツァルト  ソナタK333第1・2楽章

皆さん教えるだけではなく、自分の演奏にも真摯に取り組んでおられます。
曲目も聴きごたえがあり、まず聴かせていただけることがとっても幸せ~。

それから皆さんで感想や意見、悩んでいること、演奏について考えていること、
はたまた作曲家のよもやま話まで
自由に語り合います。
これがまた楽しく 勉強になります。

音楽にひたむきな仲間に入れていただけて、
本当に出会いに感謝・・・です。
歩みもAndanteな私ですが、いっぱい刺激をいただいて
なまけず進んでいけたら~、と思います。



また週末は雪かな・・・?








ジャポニズム

2011-02-08 | 演奏
ドビュッシーの曲を勉強していると、
とっても東洋っぽい響きに出くわすことがあって、わくわくします。
・・・これって、ひょっとして「君が代」?

当時ちょうど鎖国が解かれて明治維新を迎えた「日本」は
1868年のパリ万博でも紹介され、話題となりました。

浮世絵を模写したゴッホの油絵や、
着物を着て悦にいった様子のロートレックの写真、
ラヴェルの部屋に飾られた日本画・・・
当時のフランス人が日本のことをどのように感じてたか想像すると
なんだか楽しい~

インターネットでなんでも情報が入る今とは違って、
想像をふくらませたり、あこがれのまなざしでながめたり、噂話に興じたり・・・
まだ見ぬものに思いを馳せて表現する。
豊かな文化はそんなところから生まれるのかしらん?



そろそろ春を待ちながらいただきましょう

原田英代先生・座談会

2011-02-04 | 講座・勉強会
ピアニストの原田英代先生を囲んで、
お話する会に出席させていただきました。
(山口ムジカコンパル)

生誕200年を迎える作曲家リストの文献のこと、
ピアノを弾く時の体の使い方、ステージ上の演奏について、
など音楽的なアドヴァイスはもちろん、
ヨーロッパ人のお国柄や、話題になってる大相撲の問題まで、
暖かくも真実を外さない話題の数々に、感動して涙される方もおられるほど。

私が一番心に残ったのは・・・
「いつも自分の思いに誠実に、
まわりから振り回されず、自分の人生と照らし合わせて、
そしてみんなで前に進むことが大切」

自分を見つめつつ、隣の人と手をつないで進む・・・
そんなバランス感覚も身につけていきたいな。