世田谷区婚外子差別審控訴

　「なくそう婚外子差別　つくれ住民票」
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菅原さんのメール

　子どもの住民票作成を求めた裁判で、「住民票を作成せよ」との一審判決を受入れず、６月１３日、被告世田谷区が控訴しました。
　一審判決以降、再三再四にわたり原告は世田谷区に対して、判決を受け入れ住民票を作成するよう申し入れていたにもかかわらず、このような結果となり、残念至極であります。
　一審判決で、父母の原告適格が認められず、また、損害賠償請求が棄却されているため、控訴審で被告と対等に争うために、原告としても控訴せざるを得なくなりました。
　判決以降、多くの方々から激励が寄せられ、また、同じように住民票が作成されていないために不安な状態にある人たちもいることが分かりました。
　それだけに、今回の世田谷区の控訴は、残念であると同時に憤りを禁じえません。
　私たち原告は、控訴審でも、一審同様、住民票作成の判決を勝ち取るために全力を尽くすとともに、判決を待たずしても、世田谷区が控訴を取り下げ、住民票を作成するよう粘り強く交渉していくつもりです。
　今後とも、ご協力、ご注目を何卒よろしくお願い申し上げます。

菅原和之（ほか原告を代表して）

●世田谷区に送られた「控訴しないで」メールから

○＜東京地裁による『「婚外子」記載拒否でも住民票作成命令』に従い、控訴断念を！＞
　昨日のＮＨＫテレビニュースや本日の朝刊紙報道によりますと、東京地裁は「例外的な場合に該当するのに裁量的な判断をせずに形式的に住民票を作成しなかったのは、裁量権の範囲を逸脱、または乱用したもので違法」と結論付け、菅原和之さん夫妻と次女の訴えを認め、貴区に住民票を作成するよう命じた、とのことでした。
　この裁判所の判断の論理は、実に真っ当！　ではないでしょうか。「子どもの権利条約」は、「子どもの最善の利益」を中心に据えて、子どもの権利を保障しています。『「婚外子」記載拒否』だから住民票を作成しない、という態度は、全く裁量権を濫用したイジワル、イヤガラセ、イジメ、差別、人権侵害というほかありません。行政が、こんな『イジメ・差別・人権侵害』を続けていていいものでしょうか？
　貴区が、これ以上、菅原さん家族に対して「違法」行為を続けないよう、速やかに裁判所の命令を受け入れて控訴を断念し、住民票を作成するよう求めます。

○＜東京地裁判決を受け入れ、婚外子に住民票を作成して下さい。控訴しないで下さい。＞
　新聞報道を読みました。
　「住民票」がないと様々な不利益があることを知りました。
　子どもには責任ありません。
　将来子どもが苦しむことが分かっていて、目をつぶり形式的に法に従うのは血が通った行政とは言えません。
　司法判断は、「住民票の作成は市町村長の裁量」「出生届不受理でも住民票作成は禁じられていない」である、と報じられていました。
　行政の第一の仕事は、区民の安全と幸福を実現することにあると思います。
　菅原さんの赤ちゃんが人間として存在していることを認め住民票を作って下さい。

『なくそう戸籍と婚外子差別・交流会』
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