☆★☆ 「君が代」強制反対に刑事罰!? ☆★☆
◇ 結審 3月13日(木)13:30~東京高裁102号法廷
最終弁論(弁護側、検察側とも60分)があり、結審します。
非常識の逆風に抗して一人立ち向かう藤田さんを孤立させないご支援を!
「エゾフクロウ」《撮影:佐久間市太郎(北海道白糠定、札幌南定、数学科教員)》----------------------------------------
2008/01/01(火) 9
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「・・・「お前は、たかが五OOO万で大阪を共産党の天下に戻すつもりかっ」
眼光するどく睨みつけてきた。 海軍あがりだけにさすがに迫力がある。
「いや、共産党がどうこうではなく、事件としてやろうと・・・」
言葉を返すと、さらに声を張りあげた。
「そんなことは聞いておらん。 共産党に戻すかどうか、聞いとるんや」
岸知事が倒れれば、大阪府で長年つづいた共産党政権に戻るという趣旨なのだろうが、それで納得がいくはずがない。・・・
八六年三月、私は予定どおり東京地検に赴任する以外になかった。 しかし、事務局の睨んだとおり、出納長の診断書は真っ赤な偽物。 私が東京に転勤になって間もなく退院し、今も元気に暮らしている。
皮肉なもので、ずっとあとになって、この出納長のブレーンの顧問弁護士になった。 この人物から内幕を聞かされたことがある。
「あのときの彼は、田中さえ東京に行けばどうにかなる、いうんが口癖でした。 それで、偽の診断書を医者に書かせたんや、て。 それに、あの事件は中曽根首相が裏で動いて、出納長を辞めさせるのを条件に検察のトップと手打ちしたんでっせ」
特捜部の検事といっても、なかなか捜査は思いどおりにいかなかった。 それでも、大阪地検はまだましなほうだったかもしれない。・・・」
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2008/01/02(水) 10
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「・・・三菱重工をはじめとする三菱グループは、防衛庁とのかかわりが深い。 自衛隊の施設や設備を製造、納入するケースが多いとも聞いていた。 その防衛庁と企業をつなぐパイプ役となってきたのが、自民党の防衛族議員である。
一OOO億円もの転換社債は、防衛族議員に対する政界工作のために使われた可能性が濃厚になってきた。 現に取り調べた総会屋たちの口から出た議員の数は、二O人にものぼった。 いずれも防衛族ばかりだった。 これは防衛庁をめぐる一大疑獄事件になる。 最終的な捜査の狙いをそう定め、さらに調べを続けようとした。・・・」
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2008/01/03(木) 11
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「・・・総会屋や政治家へ流れた一OOO億円にのぼる転換社債は、無記名だからそれ自体を見ても、誰のものかわからないような仕掛けになっている。 しかし、現実は社債を購入するとき、金が山一の口座に振り込まれているのだ。 その口座を調べれば、簡単に賄賂を受け取った人物を特定できる。 誰にどれだけ割り当てたのかは、総会屋や山一をはじめ、三菱重工の関係者を逮捕し、家宅捜索して徹底的に調べれば、容易に判明するはずだった。 にもかかわらず、検察の上層部では、捜査の入り口にあたる利益供与事件の段階でシャットアウトしてしまったのである。
悔しかった。 煮えくり返るほど、腹もたった。 この事件は、身内からの妨害が多すぎる。
「特捜部長を務めたOBまで、捜査を妨害するとは、いったいどういうわけか。 事件は、身内に寄ってたかってつぶされてしまった」
そんな思いがいつまでも消えない。 日本のトッ企業や政界、さらに検察も含めた官界が織りなす鵺のような世界。 そのなかで検事を続けることの限界か。 だが、それでもまだ俺は独自で捜査を続けると、息巻いていた。・・・
・・・地検には告訴・告発事件がひっきりなしに持ち込まれるので、常にその処理に追われている。 その事件を押し付けられるわけだ。 それをやられると、どうしようもないし、誰がどうストップをかけてきたのかもハッキリしない。 東京地検特捜部にいながら、内なる敵と闘わなければならなかった。
「見えない敵といったいどう闘えばいいのか」
私自身、いつしかそんな愚痴を同僚にこぼすしか、できることがなくなってしまったのである。・・・」
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2008/01/04(金) 12
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「・・・裁判官には共産党的な左志向を持つ人も少なくないが、検察官には、そんな人間は一人もいない。 被疑者に人権がある、などと本気で考えている検事もいない。 検事はみな傲慢であり、被疑者に対しては、「俺が権力だ。 俺の言うことを聞け。 呼び出されたら、何をおいても、ハイッと言って、馳せ参じて来い」という発想である。 こうした傲慢さは、霞ヶ関の官僚全体にあるが、検察官はことさらその傾向が強い。
最近、「国策捜査」という検察批判がよくなされるが、そもそも基本的に検察の捜査方針はすべて国策によるものである。 換言すれば、現体制との混乱を避け、ときの権力構造を維持するための捜査ともいえる。 だから、平和相銀事件や三菱重工CB事件のような中途半端な結末に終わることが多い。 本格的に捜査に突入すれば、自民党政権や中曽根派が崩壊したり、日本のトップ企業である三菱重工が傷を負う怖れのあるような事件は、極端に嫌う。
どだい検察エリートは官僚であって、検事ではない。 自己保身を旨とする官僚は、危ない橋は渡らない。 政界や財界の中枢がからむような事件には、腰が引けてしまう。 そんな官僚たちに政界や財界を掻き回すような捜査のゴーサインを求めるほうが、無理だったのかもしれない。・・・」
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2008/01/05(土) 13
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「・・・最高検は法権力の最高機関である。 ここの検事たちは、退職を控えた高齢者が多く、検察OBたちとの交流も深い。 捜査対象の三菱重工には、元検事総長をはじめとする錚々たる検察OBが顧問弁護士として雇われていたが、そのOBから接触があれば、どうしても、先輩に花を持たそう、先輩の顔を立てなければならない、と考えてしまう。・・・
・・・その先輩、後輩のきずなは、一般の世間に較べてもかなり強い。 これは検事も含めた役人に共通する生き方でもある。 よほど大きな事件は別だが、一般的な普通の事件では、こうした先輩、後輩の私的な人間関係によって、捜査の行方まで左右されることが少なくない。 検事の世界はすこぶる狭いため、どうしてもそうなるのだろう。 これも、検察捜査のもうひとつの現実である。・・・」
先廃・後廃か!
大きな事件ほど潰されるのではないか!?
◇ 結審 3月13日(木)13:30~東京高裁102号法廷
最終弁論(弁護側、検察側とも60分)があり、結審します。
非常識の逆風に抗して一人立ち向かう藤田さんを孤立させないご支援を!
「エゾフクロウ」《撮影:佐久間市太郎(北海道白糠定、札幌南定、数学科教員)》
2008/01/01(火) 9
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「・・・「お前は、たかが五OOO万で大阪を共産党の天下に戻すつもりかっ」
眼光するどく睨みつけてきた。 海軍あがりだけにさすがに迫力がある。
「いや、共産党がどうこうではなく、事件としてやろうと・・・」
言葉を返すと、さらに声を張りあげた。
「そんなことは聞いておらん。 共産党に戻すかどうか、聞いとるんや」
岸知事が倒れれば、大阪府で長年つづいた共産党政権に戻るという趣旨なのだろうが、それで納得がいくはずがない。・・・
八六年三月、私は予定どおり東京地検に赴任する以外になかった。 しかし、事務局の睨んだとおり、出納長の診断書は真っ赤な偽物。 私が東京に転勤になって間もなく退院し、今も元気に暮らしている。
皮肉なもので、ずっとあとになって、この出納長のブレーンの顧問弁護士になった。 この人物から内幕を聞かされたことがある。
「あのときの彼は、田中さえ東京に行けばどうにかなる、いうんが口癖でした。 それで、偽の診断書を医者に書かせたんや、て。 それに、あの事件は中曽根首相が裏で動いて、出納長を辞めさせるのを条件に検察のトップと手打ちしたんでっせ」
特捜部の検事といっても、なかなか捜査は思いどおりにいかなかった。 それでも、大阪地検はまだましなほうだったかもしれない。・・・」
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2008/01/02(水) 10
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「・・・三菱重工をはじめとする三菱グループは、防衛庁とのかかわりが深い。 自衛隊の施設や設備を製造、納入するケースが多いとも聞いていた。 その防衛庁と企業をつなぐパイプ役となってきたのが、自民党の防衛族議員である。
一OOO億円もの転換社債は、防衛族議員に対する政界工作のために使われた可能性が濃厚になってきた。 現に取り調べた総会屋たちの口から出た議員の数は、二O人にものぼった。 いずれも防衛族ばかりだった。 これは防衛庁をめぐる一大疑獄事件になる。 最終的な捜査の狙いをそう定め、さらに調べを続けようとした。・・・」
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2008/01/03(木) 11
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「・・・総会屋や政治家へ流れた一OOO億円にのぼる転換社債は、無記名だからそれ自体を見ても、誰のものかわからないような仕掛けになっている。 しかし、現実は社債を購入するとき、金が山一の口座に振り込まれているのだ。 その口座を調べれば、簡単に賄賂を受け取った人物を特定できる。 誰にどれだけ割り当てたのかは、総会屋や山一をはじめ、三菱重工の関係者を逮捕し、家宅捜索して徹底的に調べれば、容易に判明するはずだった。 にもかかわらず、検察の上層部では、捜査の入り口にあたる利益供与事件の段階でシャットアウトしてしまったのである。
悔しかった。 煮えくり返るほど、腹もたった。 この事件は、身内からの妨害が多すぎる。
「特捜部長を務めたOBまで、捜査を妨害するとは、いったいどういうわけか。 事件は、身内に寄ってたかってつぶされてしまった」
そんな思いがいつまでも消えない。 日本のトッ企業や政界、さらに検察も含めた官界が織りなす鵺のような世界。 そのなかで検事を続けることの限界か。 だが、それでもまだ俺は独自で捜査を続けると、息巻いていた。・・・
・・・地検には告訴・告発事件がひっきりなしに持ち込まれるので、常にその処理に追われている。 その事件を押し付けられるわけだ。 それをやられると、どうしようもないし、誰がどうストップをかけてきたのかもハッキリしない。 東京地検特捜部にいながら、内なる敵と闘わなければならなかった。
「見えない敵といったいどう闘えばいいのか」
私自身、いつしかそんな愚痴を同僚にこぼすしか、できることがなくなってしまったのである。・・・」
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2008/01/04(金) 12
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「・・・裁判官には共産党的な左志向を持つ人も少なくないが、検察官には、そんな人間は一人もいない。 被疑者に人権がある、などと本気で考えている検事もいない。 検事はみな傲慢であり、被疑者に対しては、「俺が権力だ。 俺の言うことを聞け。 呼び出されたら、何をおいても、ハイッと言って、馳せ参じて来い」という発想である。 こうした傲慢さは、霞ヶ関の官僚全体にあるが、検察官はことさらその傾向が強い。
最近、「国策捜査」という検察批判がよくなされるが、そもそも基本的に検察の捜査方針はすべて国策によるものである。 換言すれば、現体制との混乱を避け、ときの権力構造を維持するための捜査ともいえる。 だから、平和相銀事件や三菱重工CB事件のような中途半端な結末に終わることが多い。 本格的に捜査に突入すれば、自民党政権や中曽根派が崩壊したり、日本のトップ企業である三菱重工が傷を負う怖れのあるような事件は、極端に嫌う。
どだい検察エリートは官僚であって、検事ではない。 自己保身を旨とする官僚は、危ない橋は渡らない。 政界や財界の中枢がからむような事件には、腰が引けてしまう。 そんな官僚たちに政界や財界を掻き回すような捜査のゴーサインを求めるほうが、無理だったのかもしれない。・・・」
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2008/01/05(土) 13
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「・・・最高検は法権力の最高機関である。 ここの検事たちは、退職を控えた高齢者が多く、検察OBたちとの交流も深い。 捜査対象の三菱重工には、元検事総長をはじめとする錚々たる検察OBが顧問弁護士として雇われていたが、そのOBから接触があれば、どうしても、先輩に花を持たそう、先輩の顔を立てなければならない、と考えてしまう。・・・
・・・その先輩、後輩のきずなは、一般の世間に較べてもかなり強い。 これは検事も含めた役人に共通する生き方でもある。 よほど大きな事件は別だが、一般的な普通の事件では、こうした先輩、後輩の私的な人間関係によって、捜査の行方まで左右されることが少なくない。 検事の世界はすこぶる狭いため、どうしてもそうなるのだろう。 これも、検察捜査のもうひとつの現実である。・・・」
先廃・後廃か!
大きな事件ほど潰されるのではないか!?
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