根津公子(河原井・根津らの君が代解雇をさせない会)です。
「君が代」不起立した田中聡史さん(都立板橋特別支援学校)に対し、都教委は8月30日に「服務事故再発防止研修」を強行しました。それに対して私たちは抗議行動をしたので、以下、報告をします。
写真付きの報告を佐々木さんがされています。
http://www.labornetjp.org/news/2013/0830shasin
■ 都教委が学校に押しかけての「再発防止研修」をやめろ!行動報告 ■
今日(30日)は田中聡史さん(板橋特別支援学校教員)に対し、都教委管理主事3人が学校に押しかけての「再発防止研修」4回の4回目。
2011年入学式以降「君が代」不起立処分をされ続け、今春の卒業式・入学式ともに減給1ヶ月処分にされた田中さんは、この他に都教職員研修センターに呼び出されて3回、校長によるものが12回、計19回の「再発防止研修」を受けさせられます。思想の転向強要を19回もやられるのです。
昨年、最高裁判決が「戒告を超えるより重い処分を選択する時には慎重な考慮が必要」としつつ、「不起立前後の態度等」がよくなければ(=不起立が止まらなければ)「戒告を超える重い処分」をしてもいいと判じたことを悪用し、都教委は判決直後に「再発防止研修」の内容、日数を改悪しました。
そして、わずか1年にしてこの春、田中さんに対し減給1ヶ月処分を出しました。
この先、都教委は徹底して不起立を続ける者に対しては、「教員不適格」として分限免職処分を狙っているのではないかと危機感を抱きます。田中さんを分限免職にさせない! 市民のその声を都教委にきっちり届け、分限免職を阻止せねばと考え、私たちは今日、板橋特別支援学校前で行動をしました。
河原井・根津らの「君が代」解雇をさせない会、地域と学校を結ぶ板橋の会、都教委包囲ネットのメンバー15人が参加しました。
7時15分、出勤する教職員に解雇をさせない会と板橋の会がそれぞれ用意したチラシを配布。受け取りはかなり良かったです。
8時半、主幹2人が門を閉めにやってきたので、私は校長に用事のあることを告げ、敷地に足を入れました。経営企画室(=一昔前までは事務室と言った)受付に行くまでの間、主幹は「事前のアポがない。校長の許可なく入れば不法侵入」「学校関係者以外は立ち入り禁止」を繰り返しましたが、「通常の受付は経営企画室でしょう」と言うと、それには反論できずじまい。
経営企画室の前には「待っていました」とばかりに副校長が立ちはだかっていて、私たち(4人)を見るや、主幹と同じセリフを繰り返しました。経営企画室の受付の扉に手をかけると、施錠されていました。校長の指示によるのだということでした。でも、「訪問者は通常受付を通ることになっているのに、それをさせないというのはおかしいではないか」と訴えると、室長は窓口の戸を開けてくれました。
私たちは室長に校長への要請文を渡し、回答を求めたい旨を話し、校長の回答を訊きに行った室長を待ちました。
その間、副校長は何度も「警察に通報する」と言い、傍らにいる主幹の一人に私たちを撮影するよう指示しました。
カメラを持つ主幹の手は震えて見えました。
指示で動かされる人間の、自己の良心を失っていく初期の段階と感じました。結局前回と同じく、副校長のことばは私たちへの脅しだったようで、警察は来ませんでしたが。
しばらくして校長の回答を受けて室長が戻ってきました。
回答は、「2つ(の団体)に回答はない」というものでしたが、そこで粘るのは止め、応対してくれた室長にお礼を言って、門の外に出ました。
9時をかなり回っても、都教委指導主事3人の姿が玄関に現れません。
「再発防止研修」開始予定の10時少し前に、田中さんが校長室に向かう姿が見えました。ということは、指導主事は玄関以外から校舎に入ったということ? 一体全体どういうこと? 指導主事の判断で?それとも“上司”の判断で? 恥ずかしい行為がなぜとれてしまうのか、理解できません。
田中さんが取り囲まれ思想の転向を迫られている1時間、私たちは、「『日の丸・君が代』の強制を許さない。処分を許さない」「都教委は『再発防止研修』をやめろ」とシュプレヒコールをし、都教委を監視している私たちの存在をわからせようとしました。
11時、校長室を出た田中さんの姿が見えました。『再発防止研修』は終了したのだと分かった私たちの次の関心は、指導主事はどこから帰るのか。どこで待ったら会えるか、ということでした。
5分後、北側に一つある出入口(給食関係の)付近で見ていた私たちの一人が、「職員が靴を持って行った」と叫びました。
その直後、校長・副校長に見送られて3人の指導主事が玄関から出てきたので、その靴は3人のうちの一人の靴だったのでしょうか。
私たちは3人のところに抗議に行きました。
前回と同じ指導主事3人でした。
「田中さん一人を取り囲んで、今日は何をしたか、説明してください」
「公務でしたことなのだから、あなた方には市民に対し説明責任があるでしょう」
「あなた方には仕事に対する誇りや、良心がないのですか」
等々、聞きましたが、3人は都教委のマニュアルどおり、≪目を合わせない、答えない≫に終始。
駅までの5分ほどの時間では訊きたいこと、伝えたいことが残ったままだったので、私を含む3人は電車で都教職員研修センターのある水道橋駅まで同行しました。
高島平駅で電車を待つ時間、そこにいた人たちは私たちの声にこちらを見ます。そこで私はその人たちに事情を説明。すると、何人かの人は大きく頷いてくれました。
電車に乗ってからは、「都教委のやっていることは拷問だ。拷問は国際的には禁止されているのを知っていますか」などの問いかけも。3人は目を下に向けたままでした。
しかし、「あなた方3人は良心をなくしたようですが、都教委・研修センターの人の中にも良心を捨てきれなかった人がいますよね。再発防止研修の時に、私たちの監視役で立っていた方が自殺をされたと聞きました。その人は良心を捨てきれなかったのでしょう。私はその方を覚えています。私たちが声をかけると、目を動かして動揺を隠しきれなかった方ですものね」と言うと、男性指導主事はこの時には掟を破って声を発しました。
「そんなこと知らない。誰ですか」。
この指導主事のことばを聞いて、都教委にとって不名誉な“自殺”は、隠し通す、あるいは揉み消すということなのかと、ぞっとしました。
3人ともが水道橋で下車しましたが、3人ともが都教職員研修センターに勤務するのではなく、新宿の都庁が勤務地である指導主事や、板橋特別支援学校を管轄する池袋の西武支援センター支部が勤務地である指導主事もいたはずです。
ということは、これから3人で今日の報告書の作成をするのだろうか。
情報開示請求をしてみよう。
9月17日(火)には、田中さんを都教職員研修センターに呼び出しての最後の「再発防止研修」が強行される予定です。
どうぞ、抗議の声をあげて下さいますように。
「君が代」不起立した田中聡史さん(都立板橋特別支援学校)に対し、都教委は8月30日に「服務事故再発防止研修」を強行しました。それに対して私たちは抗議行動をしたので、以下、報告をします。
写真付きの報告を佐々木さんがされています。
http://www.labornetjp.org/news/2013/0830shasin
■ 都教委が学校に押しかけての「再発防止研修」をやめろ!行動報告 ■
今日(30日)は田中聡史さん(板橋特別支援学校教員)に対し、都教委管理主事3人が学校に押しかけての「再発防止研修」4回の4回目。
2011年入学式以降「君が代」不起立処分をされ続け、今春の卒業式・入学式ともに減給1ヶ月処分にされた田中さんは、この他に都教職員研修センターに呼び出されて3回、校長によるものが12回、計19回の「再発防止研修」を受けさせられます。思想の転向強要を19回もやられるのです。
昨年、最高裁判決が「戒告を超えるより重い処分を選択する時には慎重な考慮が必要」としつつ、「不起立前後の態度等」がよくなければ(=不起立が止まらなければ)「戒告を超える重い処分」をしてもいいと判じたことを悪用し、都教委は判決直後に「再発防止研修」の内容、日数を改悪しました。
そして、わずか1年にしてこの春、田中さんに対し減給1ヶ月処分を出しました。
この先、都教委は徹底して不起立を続ける者に対しては、「教員不適格」として分限免職処分を狙っているのではないかと危機感を抱きます。田中さんを分限免職にさせない! 市民のその声を都教委にきっちり届け、分限免職を阻止せねばと考え、私たちは今日、板橋特別支援学校前で行動をしました。
河原井・根津らの「君が代」解雇をさせない会、地域と学校を結ぶ板橋の会、都教委包囲ネットのメンバー15人が参加しました。
7時15分、出勤する教職員に解雇をさせない会と板橋の会がそれぞれ用意したチラシを配布。受け取りはかなり良かったです。
8時半、主幹2人が門を閉めにやってきたので、私は校長に用事のあることを告げ、敷地に足を入れました。経営企画室(=一昔前までは事務室と言った)受付に行くまでの間、主幹は「事前のアポがない。校長の許可なく入れば不法侵入」「学校関係者以外は立ち入り禁止」を繰り返しましたが、「通常の受付は経営企画室でしょう」と言うと、それには反論できずじまい。
経営企画室の前には「待っていました」とばかりに副校長が立ちはだかっていて、私たち(4人)を見るや、主幹と同じセリフを繰り返しました。経営企画室の受付の扉に手をかけると、施錠されていました。校長の指示によるのだということでした。でも、「訪問者は通常受付を通ることになっているのに、それをさせないというのはおかしいではないか」と訴えると、室長は窓口の戸を開けてくれました。
私たちは室長に校長への要請文を渡し、回答を求めたい旨を話し、校長の回答を訊きに行った室長を待ちました。
その間、副校長は何度も「警察に通報する」と言い、傍らにいる主幹の一人に私たちを撮影するよう指示しました。
カメラを持つ主幹の手は震えて見えました。
指示で動かされる人間の、自己の良心を失っていく初期の段階と感じました。結局前回と同じく、副校長のことばは私たちへの脅しだったようで、警察は来ませんでしたが。
しばらくして校長の回答を受けて室長が戻ってきました。
回答は、「2つ(の団体)に回答はない」というものでしたが、そこで粘るのは止め、応対してくれた室長にお礼を言って、門の外に出ました。
9時をかなり回っても、都教委指導主事3人の姿が玄関に現れません。
「再発防止研修」開始予定の10時少し前に、田中さんが校長室に向かう姿が見えました。ということは、指導主事は玄関以外から校舎に入ったということ? 一体全体どういうこと? 指導主事の判断で?それとも“上司”の判断で? 恥ずかしい行為がなぜとれてしまうのか、理解できません。
田中さんが取り囲まれ思想の転向を迫られている1時間、私たちは、「『日の丸・君が代』の強制を許さない。処分を許さない」「都教委は『再発防止研修』をやめろ」とシュプレヒコールをし、都教委を監視している私たちの存在をわからせようとしました。
11時、校長室を出た田中さんの姿が見えました。『再発防止研修』は終了したのだと分かった私たちの次の関心は、指導主事はどこから帰るのか。どこで待ったら会えるか、ということでした。
5分後、北側に一つある出入口(給食関係の)付近で見ていた私たちの一人が、「職員が靴を持って行った」と叫びました。
その直後、校長・副校長に見送られて3人の指導主事が玄関から出てきたので、その靴は3人のうちの一人の靴だったのでしょうか。
私たちは3人のところに抗議に行きました。
前回と同じ指導主事3人でした。
「田中さん一人を取り囲んで、今日は何をしたか、説明してください」
「公務でしたことなのだから、あなた方には市民に対し説明責任があるでしょう」
「あなた方には仕事に対する誇りや、良心がないのですか」
等々、聞きましたが、3人は都教委のマニュアルどおり、≪目を合わせない、答えない≫に終始。
駅までの5分ほどの時間では訊きたいこと、伝えたいことが残ったままだったので、私を含む3人は電車で都教職員研修センターのある水道橋駅まで同行しました。
高島平駅で電車を待つ時間、そこにいた人たちは私たちの声にこちらを見ます。そこで私はその人たちに事情を説明。すると、何人かの人は大きく頷いてくれました。
電車に乗ってからは、「都教委のやっていることは拷問だ。拷問は国際的には禁止されているのを知っていますか」などの問いかけも。3人は目を下に向けたままでした。
しかし、「あなた方3人は良心をなくしたようですが、都教委・研修センターの人の中にも良心を捨てきれなかった人がいますよね。再発防止研修の時に、私たちの監視役で立っていた方が自殺をされたと聞きました。その人は良心を捨てきれなかったのでしょう。私はその方を覚えています。私たちが声をかけると、目を動かして動揺を隠しきれなかった方ですものね」と言うと、男性指導主事はこの時には掟を破って声を発しました。
「そんなこと知らない。誰ですか」。
この指導主事のことばを聞いて、都教委にとって不名誉な“自殺”は、隠し通す、あるいは揉み消すということなのかと、ぞっとしました。
3人ともが水道橋で下車しましたが、3人ともが都教職員研修センターに勤務するのではなく、新宿の都庁が勤務地である指導主事や、板橋特別支援学校を管轄する池袋の西武支援センター支部が勤務地である指導主事もいたはずです。
ということは、これから3人で今日の報告書の作成をするのだろうか。
情報開示請求をしてみよう。
9月17日(火)には、田中さんを都教職員研修センターに呼び出しての最後の「再発防止研修」が強行される予定です。
どうぞ、抗議の声をあげて下さいますように。
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