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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

9/7再発防止研修差止訴訟・傍聴者の声

2006年09月09日 | 日の丸・君が代関連ニュース
「服務事故再発防止研修処分取消し請求裁判・第12回口頭弁論」 傍聴者の声
                         【2006・9・7】

 「思想」で争われたものを「研修」で改めさせようとは
   原告証人:戸波江二・早稲田大学大学院法務研究科教授


*「裁判官から証人に対してこれほど長い質問が行われたのは前代未聞である。
 裁判官が判決を書くのにあたって、生じた疑問点を証人に質問していたと思う。判決文の筋書きを彷彿とさせるものであった。色々と勉強になりました。」(A 予防訴訟をすすめる会)

*「戸波さんの証言、色々いい事も言っていただいたが、気になる事柄があった。(陪席からの質問に答える形の時)『思想』に真摯なもの、高くないものと、そうでもないものがあって、そうでもないものは守れなくてもいいように聞こえてしまった。そうだとしたら、それはおかしいと思う。感覚的(直感的)なもので抵抗している者が保護されないのでは困る。何を持って真摯、高邁と判断されるのか。疑問だ。今日は裁判官が全員質問するなど、結構最後に盛り上がったが、ちょっと心配な成り行き・・・」(S 被処分者の会)

*「①思想で争われたものを『研修命令』で改めさせようとするような事例は、海外にはない。大変『日本的』なものとの発言が心にとまった。 ②『思想は変えよ、などとはいわないが、職務命令には従わないと処分されますよ』というのが都教委の研修・・・。これのもつ『インチキさ』(『不誠実さ』)をもっと追及したかった。 ③3人の裁判官の質問に関しての討論は非常に重要であった。学校の裁量権、教職員集団の論議によって運営が定められていく教育への認識が一寸弱かったのが気になった。」(K 元都高教副委員長)

*「意見表明と思想の表れとの違いに気づかされた。式典の適正な実施として、全員起立して行ったとする者の意志よりも、『起立できない』とする人の人権の方が優先されるという、戸波さんの意見には、なるほどと納得した。『丸刈り』訴訟の例もよかった。裁判官3人とも、証人にこれほど詳しく質問する法廷は初めて見ましたが、かなり真剣に考えていることが分かりました。証人の証言には、今いち心もとない感じもしましたが・・・」(匿名)

*「粘り強い裁判闘争ご苦労様です。戸波証言のあとでの裁判官からの質疑は、大変場違いの展開になり、面白かったです。どのような構図で判決文を書こうとしているのかが見えてきます。『予防』・『解雇』・『再発』の判決がどのようのリンクしてくるのか。裁判官同志の『評価』が下される日を心待ちにしています。」(現役嘱託 H)

*<ヒゲメモ>
 本裁判は、本日の戸波証人尋問を持って終了の予定でしたが。本日の最後に原告証人申請を申し入れた所、裁判官はこころよく(?)受け入れてくれました。したがって、次回は10・25(水)13時30分 722号法廷に決まりました。今後も傍聴支援よろしくお願いします。
 皆さんの声にありますように、最後の場面で30分もかけて3人の裁判官から、戸波証人に質問が出されました。
 「思想・良心の自由」は、日本の社会の中で、「人格の核心(根幹)」を争う本格的裁判である事が裁判官に少しでも理解されたかも鍵となりましょう。9・21には「予防訴訟」の判決を迎えます。
 同時に、新しい自民総裁が決まり、国会で「教育基本法の改正」の企みが急を要します。この国の歴史の大きな座標軸に、いま立たされています。「平和・民主主義・人権」の擁護の価値あるたたかいに踏ん張りどころです。3時45分過ぎの報告集会にも、70名を超える人が集まって下さいました。率直な質問、意見が出され、とりわけ、戸波ゼミの法科大学院の学生も多数参加され、今日の傍聴での率直な感想が各人から出され、被処分者の私たちも励まされました。
(傍聴者80名 心から感謝しています。 請求人・代理人18名 被処分者の会 星野)

*追伸 友人からメールです
 報告集会で何人かの弁護士さんが有利な方向に向かわせる弁論ができたという趣旨の話をされていたように思います。本当にそうであってほしいと思っています。
 藤田さんの判決の後の報告集会で、今の裁判所が法秩序を守る、あるいは社会的秩序を維持することを重視する傾向があるとの話がありました。そのことを頭に入れて考えると、訴訟事務にはまったく素人の僕には、今日の弁論があっても心配です。補充尋問のときに、裁判官が仮の話として、一人を除いて全員が当たり前と思っていることを、その一人がそうではないと行動したときにその行動は規制されることはありうるのではないか、という趣旨の発言をしましたよね。裁判官も揺れているのだと思いますが、その発想は「秩序維持」に則っているように思えてなりません。「思想の自由」というのは、個人の人権をどのように保障するかという問題だとすると、「秩序」と一人を対極に置くのは危険なように思いました。
 裁判長が「真摯さ」の度合いの発言をしていましたね。原告の陳述書の重要性を言っているのだと思いました。「日の丸君が代」への疑義だけでなく、その強制に対する疑義(今日は後面に押しやられていたけれど)についても、不起立は思いつきでなく、真剣に長いこと学校教育に取り組んできた結論の一つなのだということを陳述できたらいいなって思いました。(嘱託 T)

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