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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

監視より門出を祝え

2012年03月22日 | 日の丸・君が代関連ニュース
 ◆ 監視より門出を祝え
井形慶子(作家)

 卒業式は誰のためにやるんだろうか。毎年この時期、君が代斉唱に教師が起立したかどうかが問題視される。
 今年、大阪では口元を「監視」し、歌ったかどうかを調べたという。その場で学校長は、巣立っていく子どもたちのことを思い、祝う気持ちがあったのだろうか。心は起立斉唱に従わない教師の監視でいっぱいだったのではないか。
 「起立斉唱のルールをつくったのは議会で、私は教育委員会の指示に従っただけ」と言う中原徹校長の答弁には、教育者として子どもや教師、保護者に対する責任感がまったく感じられない。
 職務命令で人が動くところに創意や関心、感動などが生まれるだろうか。東日本大震災では、とっさの判断で避難を誘導した教師たちの判断で子どもたちは助かった。
 いつ何が起きるかわからない今の社会、子どもたちには常に自分で考え、どうするか決断できる力を養っておきたい。どんな判断であっても、自分が決めた事には人は責任が負える。
 大阪市議会や学校教育に不満を感じる市民が少なくないから、橋下市長が支持されているのだろう。
 だが、自分の意にそわない人間を排除する独裁政治は、いつか必ず関係がないと思っていた私たちの身に振りかかってくる
 手間はかかるが、権力ではなく、大人の良識で日本が良くなる道を選ぼう。

『東京新聞』(2012/3/21【本音のコラム】)

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