=私の労働【週刊新社会】=
◆ 全職場で人員不足
勤務作成係「○さん、どうかお願いします!今度の金曜、公出(公休出勤)して下さい!」
バス運転士「もう嫌だよ!この半年、13勤ばっかりで限界だよ!」
勤務作成係「そこを何とか…!」
今日も勤務表作成係の若手事務員と、車庫に戻った運転士たちがこんなやり取りを繰り返す。
数日後の勤務作成が埋まらないダイヤ(乗り組み仕業)を、公休出勤(公出)で埋めようと、悪戦苦闘の連続。断る側も疲れ切って、お互いに必死だ。
私の職場では、乗務員が定数より8名不足している他、精神疾患などの長期欠勤者が絶えず、常時十数名のマイナスが出ている。
乗務員だけでばない。事務員も疲弊し、入っては辞めていく。
整備士はもともとが人欠。つまり全職種で人員不足。
もはや36協定時間は超過者だらけだ。
多くの乗務員がコプ(残業)や公出で協力し続けている。
とくに若手は、断りづらいと同時に所定労働だげでは低賃金なので、無理してでも引き受けてしまう。
皆が疲れているせいか、最近は物損事故の件数が激増した。
年休取得も事実制限され、ついにはダイヤ減まで断行されたが、退職者数に新入社員数が追い付かず、改善には全く至っていない。
最近は、控室で転職情報誌を枕に束の間の爆睡をする仲間も少なくない。疲労困憊した寝顔を見るのが当たり前になっている。
私は、ダイヤ減(運転本数の削減)を労使合意した日の、分会長の苦渋の表情を忘れられない。
分会役員は皆、日々自らダイヤ(バス行路)を埋めることに奔走し、私生活はもちろん組合諸活動をも犠牲にしている。
そう!この「組合活動破壊」こそが経営者の最大の狙いであり、さらにダイヤ減による「業務効率化」も会社の至上命題だ。だから現場が放置されている。
誰よりもそれを肌身で知る分会長の悔しさは計り知れない。
労働者の健康と乗客の安全を全く顧みない、銭ゲバ(利益第一主義)と化した経営者たち。
そして春闘を前に、その銭ゲバと一体化し「経営の自律的成長」のために貢献した者(会社が選別する)にだけ、「その労苦に報いる配分」を要求する。格差是正と言いながら、自ら労働組合が成果主義賃金の旗振り役となる。
トヨタ自動車、三菱UFJ銀行、第一生命などの労働組合は、「脱一律、評価主義」を掲げる。
春闘の勝利、ストライキ権確立のためのオルグなどしないナショナルセンター、産別が広がっている。
労使協調、格差拡大の労働組合に、職場をつぶされたくない。労働者は団結して闘うしか、勝利の道ばない。
『週刊新社会』(2020年3月10日)
◆ 全職場で人員不足
関東バス・水田芳夫
勤務作成係「○さん、どうかお願いします!今度の金曜、公出(公休出勤)して下さい!」
バス運転士「もう嫌だよ!この半年、13勤ばっかりで限界だよ!」
勤務作成係「そこを何とか…!」
今日も勤務表作成係の若手事務員と、車庫に戻った運転士たちがこんなやり取りを繰り返す。
数日後の勤務作成が埋まらないダイヤ(乗り組み仕業)を、公休出勤(公出)で埋めようと、悪戦苦闘の連続。断る側も疲れ切って、お互いに必死だ。
私の職場では、乗務員が定数より8名不足している他、精神疾患などの長期欠勤者が絶えず、常時十数名のマイナスが出ている。
乗務員だけでばない。事務員も疲弊し、入っては辞めていく。
整備士はもともとが人欠。つまり全職種で人員不足。
もはや36協定時間は超過者だらけだ。
多くの乗務員がコプ(残業)や公出で協力し続けている。
とくに若手は、断りづらいと同時に所定労働だげでは低賃金なので、無理してでも引き受けてしまう。
皆が疲れているせいか、最近は物損事故の件数が激増した。
年休取得も事実制限され、ついにはダイヤ減まで断行されたが、退職者数に新入社員数が追い付かず、改善には全く至っていない。
最近は、控室で転職情報誌を枕に束の間の爆睡をする仲間も少なくない。疲労困憊した寝顔を見るのが当たり前になっている。
私は、ダイヤ減(運転本数の削減)を労使合意した日の、分会長の苦渋の表情を忘れられない。
分会役員は皆、日々自らダイヤ(バス行路)を埋めることに奔走し、私生活はもちろん組合諸活動をも犠牲にしている。
そう!この「組合活動破壊」こそが経営者の最大の狙いであり、さらにダイヤ減による「業務効率化」も会社の至上命題だ。だから現場が放置されている。
誰よりもそれを肌身で知る分会長の悔しさは計り知れない。
労働者の健康と乗客の安全を全く顧みない、銭ゲバ(利益第一主義)と化した経営者たち。
そして春闘を前に、その銭ゲバと一体化し「経営の自律的成長」のために貢献した者(会社が選別する)にだけ、「その労苦に報いる配分」を要求する。格差是正と言いながら、自ら労働組合が成果主義賃金の旗振り役となる。
トヨタ自動車、三菱UFJ銀行、第一生命などの労働組合は、「脱一律、評価主義」を掲げる。
春闘の勝利、ストライキ権確立のためのオルグなどしないナショナルセンター、産別が広がっている。
労使協調、格差拡大の労働組合に、職場をつぶされたくない。労働者は団結して闘うしか、勝利の道ばない。
『週刊新社会』(2020年3月10日)
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