《東京新聞連載:人ロ減少の方程式(6)》
★ 仕事を減らし、自作を増やす
千葉県匝瑳に通い10年、完全移住6年合わせ、16度目の米収穫。明日は感謝の収穫祭。
春に手で植え、夏に草取り汗流し、頭が垂れる稲を刈り、しばらく逆さに掛け干して、脱穀終えたら敷物敷いて、籾(もみ)を広げて水分下げ、籾摺(す)りしたら玄米に。
逆さで栄養、穂に移行、太陽と風でツヤが増し、米質上がり旨(うま)み増す。
手元の1俵、1年食える爽快感。感謝の量だけ多幸感、それが世の常、人の帰結。
日本人の宿泊旅行、去年末から前年割れ。国は移住を推進するが、旅ができなきゃ住みたい場所は探せない。
財務省のデータでは、資本金が10億超えの企業群、過去25年の推移を見ると、売り上げ上昇9%、利益上昇280%、配当上昇709%。
従業員の給与だけ、上昇わずか0・2%。
電気、ガソリン、消費税、マクドナルドもその間2倍に。旅へのお金が出せない帰結。
企業売り上げ25年で上昇9%だけで市場の規模はほぼ変わらず。
購買盛んな若者減るし、非正規増えて低収入、人口減も15年。
需要不足は筋違い。働き過ぎだし作り過ぎだし、供給過多が本当の現実。
パイ(市場)がちっとも増えずとも、働く人の売り上げ目標、前年対比で110%!?
無理ゲーゆえに不正や偽装や騙(だま)しが横行、欝(うつ)や休職増えるも当然。
企業としたら売り上げUPが見込めぬ中、利益・配当増やすには、給与を削る術(すべ)しかない、許しがたいがそういう帰結。この方程式、解がない。
過去25年、経済成長実現へ国の大金(税金)企業に注ぎ、庶民に降りないのは何で!まだ足りないから?待ちますか?
国交省の算出で、中間層の月所得から食費・住居費・通勤機会費、それら除いた自由なお金、東京最下位13・5万。
1位が三重で、2位富山、3位山形、全て23・5万以上。その差10万、年120万。
これから先も物価上がれど給与は横ばい。ならば新たな方程式へ。
仕事減らして適量作り、適量売って、利益は多くを欲張らず。できた時間で、できるを増やす。消費を減らして自立を増やす。
自分で育てる米・野菜、自炊増やして家族の時間、家・モノ直して長く使う。
それには田畑や作業の空間、それなり広く必要なり。都会とローカル、どっちに帰結?
(高坂勝(こうさかまさる)脱「経済成長」、環境、幸せの融合をローカルから実践。54歳)
『東京新聞』(2024年10月26日【ReLife ローカルへ】)
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