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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

アベを倒そう!(521)<教育の国家支配はゴメンダ!(3)>

2019年07月27日 | 日の丸・君が代関連ニュース
<転送歓迎>(重複ご容赦)・「都教委包囲首都圏ネットワーク」、・「新芽ML」、・「ひのきみ全国ネット」、・「戦争をさせない杉並1000人委員会」の渡部です。
 ▲ <教育の国家支配はゴメンダ!(2)>で、「スマートスクール推進校」になっている都立高校の教員(女性)からの報告を簡単にしました。
 その発言をテープから起こしましたので以下に貼り付けます。
 少し長いのですが、現在どこまで教育現場がひどい状態になっているか、また「君が代」不起立者に対する処分がいかに苛酷なものになっているか、がよくわかると思います。
 これが安倍政権下での「悪夢」でなくて何でしょうか。
 是非読んで頂きたいと思います。また、転送・転載も歓迎です。

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 都立高校の教員のKです。私は2004年と2013年、2016年に処分されました。
 予防訴訟、君が代裁判2次訴訟の原告でした。それから君が代裁判4次訴訟の原告でした。それからもう一つ君が代裁判5次訴訟の原告になります。
 「10・23通達」が発せられてから16年目の都立高校はどのようになってきたのかを簡単にお話し、そして今年の卒業式の状況として、私に起こったことをお話ししたいと思います。
 先ほど世取山先生のお話を聞いて、私が日頃思っていることがいろいろあって、すごく胸に突き刺さりました。
 私の学校は「スマートスクール推進校」になっておりまして、まさにこういうことをやる授業が推進されているんです。
 私には言いませんけけども、他の教員にはIC器具を使った授業、スマートフォンを使った授業をするようにと校長が言っているそうです。
 その「スマートスクール推進校」に関しては、教員はみな反対していました。
 全員が反対していましたけれど、校長が勝手に決めて導入しました。
 導入された今でもみんなこんなことは意味がないと思っています。
 ですけれども、リクルートのサプリをいろんなところで利用して、たとえば夏休みの宿題とか朝学習に使ったりとか授業のときにスマートフォンを使って、ゲームのような形で、生徒に学習させるとかをさせています。
 私はそういうのをみるにつけ、ほんとにこんなことでいいんだろうか、
 まさに教育の〇〇化、これからの教育が本当に心配だなーと常に思っています。
 こういうことも「10・23通達」以降、校長が思うままのことができるようになったからだと思います。
 新学期の終業式がおとといありましたけれども、その日に文化祭実行委員の生徒と話していたら「先生たちも長時間労働が大変らしいじゃん」と言ってきました。
 それで私が「よく知っているね。ニュースとかにも出されているからね」と言ったら、
 「いやそうじゃなくて、今日プリントで配らたから」と生徒が言うんですね。
 「学校閉庁日」、今年度から本格的に導入されたんですけれども、その説明が全部に配られたらしいです。
 長時間労働を解消するための方策として、鳴り物入りで導入されたものなんですけれども、学校の「閉庁日」なんて、都立高校の教員にとってはなんの意味もないと思います。
 夏休みとか冬休みに何日か休暇をとる自由はまだあります。
 いつ休めなんて、そんなこと強制されたくないと思います。
 教員の長時間労働解消とか働き方改革などと盛んに言われていますけれども、業務を縮小するための方策はなにも示されていません。
 6月末から夏休みまでの時期は成績処理とか、私は文化祭の準備などで息つく暇もない忙しさでした。
 最近、体力の衰えを感じていますけれども、私だけでじゃなく、私の職場でも、職員室で咳込んでいる教員がすごくたくさんいます。
 ただでさえ忙しいのに、6月末頃から
   「ストレスチェック」とか、
   「日常業務の自己点検表」とか、
   「スマホやITを使った授業をしているかどうかのアンケート」とか、
   「退屈防止チェックとシート」とか、
   「個人情報取り扱い自己点検票」などというようなアンケート類が
 学校にいくと毎日のように机の上に置いてあるんです。

 私の周りで、副校長が「ナニナニ先生ストレスチェックまだですよ」とか声をかけているんです。
 教員は「そういうふうに副校長にせかされるのがストレスなんですよ」と言って、副校長も「私も先生たちにせかすのがストレスなんですよ」とか言っているんですけれど、実際副校長も私たちも大変です。
 体罰防止に至っては校長室に全員呼び出されて、「体罰してませんね」とか確認されていますが全く意味がないです。
 「体罰してます」なんて言うわけがない。
 「見た」なんて言うわけはない。

 それに加えて、6月26日の職員会議では、「7月5日までにイーランニングをやってください」というお達しがありました。
 「イーランニング」と言うのはタイムスで行う研修で、5年くらい前から始まったんですけれども、最初は量も少なかったんですが、だんだん多くなってきて、今年は決まっている回答をみながらやったとしても1時間以上かかるというようなものすごい量になっています。
 記述まであって、なんでこんな忙しい時期にこんなことをやらせるのかって、みんなすごく怒ってました。
 私は自力で毎年やっているんですけれども、自力で取り組んでいる教員は多分とても少ないと思います。
 でも自力で回答を見ながらやっても1時間以上かかる。こんな無駄なことをやらせるということにホントに頭に来ます。
 都高教もこれはまずいと思って要請をし、校長会も動いて、8月9日まで期間が延長されたんですけれども、その通知が来たのは当初の期限である7月5日なんですね。ほとんどの人が副校長にせかされてやり終えていましたので、まったく意味がありませんでした。
 また、成績会議の日には体罰防止とかいろんなことに対する校内研修が長時間行われたため、会議は5時までに終わりませんでした。
 ホントに無意味な雑用が多すぎるんです

 先日は若い教員が「週案」とか、「学力スタンダード」とか、「自己申告書」とか、無意味な雑用が多すぎるとぼやいていましたけれども、ホントにこういう無意味なことばかりをやらされ続けると、教員の心の中のとっても大切な何かを傷つけていくんじゃないかと私は心配してます。
 私は今年から再任用で働いています。
 いろんな問題があって、都立高校が大好きで、定年後5年間は再任用として働き続けたいと思っていました。
 1月24日に再任用が決まったということを校長から25日の朝、言われたんですけれどもその日の午後、朝とは打って変わった暗い表情をした校長が私のところにやってきて、「大事な話があるので校長室に来てほしい」と言ったんです。
 校長室に行くと校長が「事前通告」を見せました。

 「事前通告」を読むと、前日の夜の10時に人事部から送られてきたメールは、文書を該当者に渡してはいけない。校長の言葉で伝えるように。という指示があったそうです。
 校長はあまりにもひどいと思って、
 「こんなこと自分の言葉で伝えることはできない、この文書をこのまま読み上げていいか」という確認を都教委にとったそうです。
 それで校長はこの文書をゆっくりと読み上げて私に書き写させてくれました。

 この「事前通告」の内容を簡単に言うと、年金支給開始年齢に達するまでは都労連との合意があるために採用するけれども、そのあとは平成28年3月に処分されているから任期を更新しないし、非常勤教員にも採用しないというものです。
 耳を疑いました。あまりの衝撃で呆然としました。
 2016年3月の卒業式で、国歌斉唱に起立しなかったために3回目の処分を受けて、十分不利益を受けているのに、定年後の職まで奪われてしまうのか、それはあまりにもひどいと思いました。
 何よりも大好きないまの学校にあと3年しかいられないと思うと悲しくてたまりませんでした。
 仕事が無くなったらどうやって生活していけばいいんだろうっていうことも考えました。
 1年更新再任用・非常勤教員の採用についても3年後は採用しない、ということを事前に通告するという点でも極めて不当だと思います。
 校長も「ひどいよ。怒っていいよ」と言っていました。
 職場会でもみんなにこのことを話しました。
   「あまりにもショックで言葉が出なかった」
   「心が凍り付くようだった」
   「ひどすぎる。私にできることがあれば力になる」
 といろんな人が声をかけてくれました。
 そして「これはKさんだけの問題じゃないから」と職場決議もあげてくれました。
 組合にも要請したり、弁護士たちにも相談したりしていますけれども、まだいい解決策は見つかっていません。
 でも私は、まだまだ生徒に伝えたいことがいっぱいありますし、授業でいろいろなとを生徒たちに伝え、いろいろのことを考えさせる、そういうことを、生徒と一緒にやっていきたいと思いますので、これから5年間は教員でいたいなーと思いますので、みなさんにも力を貸してほしいなーと思います。
 今年の卒業式、初めて卒業式での不起立者がいませんでした。
 ですけれども、「10・23通達」の問題が終わったわけではありません。

 いま都立高校で一番問題だなーと思うのは、生徒に対する強制が進んでいることですです。
 2008年から多くの学校で、卒入学式の進行表に、不起立の生徒がいたら近寄って起立を促す、という文言が入れられるようになって、1昨年度からは卒入学式の進行表の中に生徒の不起立にたいする対応が書かれていないと司会は起立してない生徒がいた場合、「ご起立ください」という文言を入れるように都教委から強い指導を受けるようになって、この文言がないと受理してもらえないとなりました。
 これは生徒に対する明らかな強制だと思います。

 私たちが闘っていかないとどんどんどんどん強まっていきます。
 これからも生徒のための卒業式をとりもどすため、自由な学校をとりもどすために、闘いを続けていきたいと思います。
 皆さんもともに一緒に闘いましょう。
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