《河原井さん根津さんらの「君が代」解雇をさせない会 都庁前通信》
● 相模原事件は
今の社会への警鐘 では?
7月に相模原市の知的障害者福祉施設で19人を殺し27人に重軽傷を負わせた凄惨極まる事件が起き、容疑者の個人的性格や精神疾患、措置入院の短さ、薬物反応が取り沙汰されてきた。
一方、容疑者は「障害者なんていなくなればいい」と言っていたという。命の価値を選別し、「劣勢」の命は淘汰して構わないとするナチス、ヒトラーの優生思想に感化されていたのではないかと疑われる。ナチスの断種法、障害者抹殺により不妊手術が行われ、障害者は「生きる価値のない存在」として「安楽死」させられた。
日本でも戦争中、「障害のある子どもは有事の時に邪魔になるから殺せ」と青酸カリを手渡されたり、「穀つぶし」と蔑まされたりした。
こうした思想や行動が出てくることについて、自らも盲ろう者である福島智氏(東大教授)は、「今の日本を覆う『新自由主義的な人間観』と無縁ではないだろう。労働力の担い手としての経済的価値や能力で人間を序列化する社会。そこでは、重度の障害者の生存は軽視され、究極的には否定されてしまいかねない」
さらに、こうした「生産性や労働能力に基づく人間の価値の序列化、人間の存在意義を軽視・否定する論理・メカニズムは、徐々に拡大し、最終的には大多数の人を覆い尽くすに違いない。つまり、ごく一握りの『勝者』『強者』だけが報われる社会だ」(毎日新聞 7.28)と警告している。
日本の障害者運動をリードしてきた一人、藤井克徳さんは、「世の中の“空気”が変わった時に真っ先に切り捨てられる、生きている価値がないとして『価値付け』の対象になってしまう、そういう『変化』が一番早く押し寄せるのは障害者なのだ」という。(ハートネットTV「シリーズ戦後70年」)
翻って現在はどうだろう。障害者差別解消法やヘイトスピーチ禁止法が国会を通ったが、現実の人々の生活は命の価値を選別(差別)する中にある。経済的効率が最優先され非正規・差別賃金、子どもの6人に1人は貧困状態にある。命の価値の軽視はこの国を戦争が出来る国へと向かわせている。
都教委の教育行政を見ても、子どもたちの「命の格差解消」「命の平等」に向き合う姿勢は弱い。
都教委の要職にある人や教育委員には、この点について、まじめに論議してほしい。
小池百合子都知事は安倍首相も所属する「日本会議国会議員懇談会」の副会長だった。日本最大の右翼団体「日本会議」は皇室崇拝、憲法改正、国防力の充実、愛国心教育の推進を掲げている。
彼女は安倍政権の集団的自衛権容認につて「遅すぎたくらいだ」と支持している。
このような小池知事のもとでは国防力増強のための人材育成、愛国心教育が推し進められるのではないか。小池百合子都知事には相模原事件が鳴らす警鐘にしっかり耳を傾けてほしい。
また、小池都知事が特別秘書に任命した元東京都議の野田数氏は2012年9月、「我々臣民としては、国民主権という傲慢な思想を直ちに放棄」し、大日本帝国憲法の復活を求める「請願」の紹介議員となった人だ。
私たちは、「命は平等」を教える学校教育と社会を求める。
『根津さん河原井さんらの「君が代」解雇をさせない会』(2016年8月)
http://kaikosasenaikai.cocolog-nifty.com/blog/2016/08/index.html#entry-85789141
● 相模原事件は
今の社会への警鐘 では?
7月に相模原市の知的障害者福祉施設で19人を殺し27人に重軽傷を負わせた凄惨極まる事件が起き、容疑者の個人的性格や精神疾患、措置入院の短さ、薬物反応が取り沙汰されてきた。
一方、容疑者は「障害者なんていなくなればいい」と言っていたという。命の価値を選別し、「劣勢」の命は淘汰して構わないとするナチス、ヒトラーの優生思想に感化されていたのではないかと疑われる。ナチスの断種法、障害者抹殺により不妊手術が行われ、障害者は「生きる価値のない存在」として「安楽死」させられた。
日本でも戦争中、「障害のある子どもは有事の時に邪魔になるから殺せ」と青酸カリを手渡されたり、「穀つぶし」と蔑まされたりした。
こうした思想や行動が出てくることについて、自らも盲ろう者である福島智氏(東大教授)は、「今の日本を覆う『新自由主義的な人間観』と無縁ではないだろう。労働力の担い手としての経済的価値や能力で人間を序列化する社会。そこでは、重度の障害者の生存は軽視され、究極的には否定されてしまいかねない」
さらに、こうした「生産性や労働能力に基づく人間の価値の序列化、人間の存在意義を軽視・否定する論理・メカニズムは、徐々に拡大し、最終的には大多数の人を覆い尽くすに違いない。つまり、ごく一握りの『勝者』『強者』だけが報われる社会だ」(毎日新聞 7.28)と警告している。
日本の障害者運動をリードしてきた一人、藤井克徳さんは、「世の中の“空気”が変わった時に真っ先に切り捨てられる、生きている価値がないとして『価値付け』の対象になってしまう、そういう『変化』が一番早く押し寄せるのは障害者なのだ」という。(ハートネットTV「シリーズ戦後70年」)
翻って現在はどうだろう。障害者差別解消法やヘイトスピーチ禁止法が国会を通ったが、現実の人々の生活は命の価値を選別(差別)する中にある。経済的効率が最優先され非正規・差別賃金、子どもの6人に1人は貧困状態にある。命の価値の軽視はこの国を戦争が出来る国へと向かわせている。
都教委の教育行政を見ても、子どもたちの「命の格差解消」「命の平等」に向き合う姿勢は弱い。
「健常者」が通う普通学級から障がいを持った子どもを隔離し、特別支援学校に追いやる(このほうが、教育費が安い)。こうした差別を行いながら、一方で「自己責任」を強調する風潮が強められ、命に差をつける学校や社会で育つ子どもたちは、格差や差別を自然なものと認識し、自分よりも「劣勢」と見れば、排除にかかるだろう。
多様な価値観、生き方をみとめないような「日の丸・君が代」の強制。
進学重点校等のエリート校の学校予算は、「底辺校」の金を削って増額する。
夜間定時制高校は廃校にする。
都教委の要職にある人や教育委員には、この点について、まじめに論議してほしい。
小池百合子都知事は安倍首相も所属する「日本会議国会議員懇談会」の副会長だった。日本最大の右翼団体「日本会議」は皇室崇拝、憲法改正、国防力の充実、愛国心教育の推進を掲げている。
彼女は安倍政権の集団的自衛権容認につて「遅すぎたくらいだ」と支持している。
このような小池知事のもとでは国防力増強のための人材育成、愛国心教育が推し進められるのではないか。小池百合子都知事には相模原事件が鳴らす警鐘にしっかり耳を傾けてほしい。
また、小池都知事が特別秘書に任命した元東京都議の野田数氏は2012年9月、「我々臣民としては、国民主権という傲慢な思想を直ちに放棄」し、大日本帝国憲法の復活を求める「請願」の紹介議員となった人だ。
私たちは、「命は平等」を教える学校教育と社会を求める。
『根津さん河原井さんらの「君が代」解雇をさせない会』(2016年8月)
http://kaikosasenaikai.cocolog-nifty.com/blog/2016/08/index.html#entry-85789141
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