<転送歓迎>(重複ご容赦)・「都教委包囲首都圏ネットワーク」、・「新芽ML」、・「ひのきみ全国ネット」、・「戦争をさせない杉並1000人委員会」の渡部です。
今回は、▲<第7章 アカウンタビリティという新自由主義的な「責任」の形>です。
ここでは最初に「責任」という言葉について述べられています。筆者は言います。
少し長いがご容赦を。
そして、次の「偏狭な『学力』観と教育の貧弱化」には以下のようなことが述べてある。
これは、「教育破壊」でなくて何であろうか。
そして、次に「新自由主義の支配を支えるアカウンタビリティ」という項目があり、ここでは次のようなことが述べられている。
こういうことを推進する学者・官僚・政治家たちには、「沈黙は金」という至言などは、おそらく理解できないだろう。
次回は、<第8章 「プロ教師」育成の落とし穴>です。
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都教委包囲首都圏ネットワークでは、今年も「都教委包囲要請行動」を以下の要領で行います。
★ 「10・22都教委包囲要請行動」
<目的・概要>都教委のこの間の教育行政に関する抗議・要請。
この中には、「日の丸・君が代」強制反対をはじめ、
裁判で都教委作成のウソの陳述書へ、校長に署名・捺印させ提出させていること、
性教育では現場の実態とかけ離れた指導をしていること、
五輪教育が国威発揚・ボランティア奨励の場になっていること、
学校での条件整備をせずに始めた「英語村」(有料)の問題点、
などもあります。
その他、都教委に物を言いたい団体・個人の方の参加を歓迎します。
要請文・抗議文が有っても無くても、どうぞおいでください。
<日時・場所など>
10月22日(月)
15:30 都庁第一調査前集合
(シュプレヒコールと簡単な打ち合わせ)
16:00~17:00 都教委要請行動
終了後、都庁前での簡単な報告会
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【僕、国歌歌わないもん】(石原慎太郎)
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東京五輪に 【国旗も国歌も必要ない】(ビートたけし)
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対米従属で「世界征服」を夢想するデマゴギー政治家安倍首相を倒そう!
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「都教委包囲首都圏ネットワーク」のブログのアドレス
http://houinet.blogspot.jp/
「千葉高教組『日の丸・君が代』対策委員会」のホームページ
http://hinokimitcb.web.fc2.com/
「ひのきみ全国ネット」のウェブサイト
http://hinokimi.web.fc2.com/
今回は、▲<第7章 アカウンタビリティという新自由主義的な「責任」の形>です。
ここでは最初に「責任」という言葉について述べられています。筆者は言います。
ーーーーーーーーーーーーそして「大人に課された『二重の責任』」と言う項目で、ハンナ・アーレントの考えを紹介し、次のように述べている。
・・英語では責任に「responsibility(レスポンシビリティ)」という言葉を使う。・・・
・・・レスポンシビィティ、それは恩恵を受けた相手に対する約束であると同時に、何よりも自分自身に対するけじめであり、自分でその約束を背負い、まっとうする能力だった。・・
ーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーそして次に、本題の「アカウンタビリティという新自由主義的な「責任」の形」と言う項目があり、まず以下のようなことが述べられている。
アーレントは、大人には「二重の責任」があると言う。
一つは、世界に対する責任、もう一つは子どもに対する責任だ。
世界に対する責任とは、「世界を子どもから守ること」、そして「古きを新しきから守ること」を意味する。・・
・・・・・世界に対する責任(・・)をまっとうするには、反対に子どもに対する責任(・・)をまっとうしなければならない。
つまり、大人に課される「二重」の責任とは、「古」と「新」の間に存在する緊張の関係であり、その両端を尊重する教育のみが世界の存続を可能にするのだ。
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少し長いがご容赦を。
ーーーーーーーーーーーーそして次のように続ける。
2015年6月、「その学部、本当に必要?全国立大学に見直し通知、文科省」という刺激的な見出しのニュースが目にとまった。
同記事によれば、「文部科学省は8日、全86の国立大学に、既存の学部などを見直すように通知した。主に文学部や社会学部など人文社会系の学部と大学院について、社会に必要とされる人材を育てられていなければ、廃止や分野の転換の検討を求めた。国立大に投入される税金を、ニーズがある分野に集中させるのが狙い」だそうだ。
記事はこう補足している。
「・・国立大学への国の補助金は計1.1兆円以上。子どもが減り、財政事情が悪化する中、大学には、『見返り』の大きい分野に力を入れさせるという考えだ」。
・・・国民の血税を投資しているのだから、確固たる教育成果を大学に要求し、国民の皆さまにはっきりと提示することが政府の当然の責任であるーー。
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ーーーーーーーーーーーー次に「不振から生まれたアカウンタビリティ」という項目があるが割愛する。
言われてみれば、至極もっともな話だ。ただ、同じ「責任」でも、ここで使われる責任の概念は「アカウンタビリティ」とうもので、前述のレスポンタビリティとは根本的に異質のものだ。
それはもはや約束、期待、信頼を軸にした不確実な人間関係ではなく、「費用対効果」の確かな見返りとその要求を軸にした経済的な契約だ。・・・
その意味でアカウンタビリティとは、新自由主義の台頭で社会のあらゆる活動が経済的に分析されるようになる中で生まれた、責任の概念の新自由主義的解釈だと私は考えている。
ーーーーーーーーーーーー
そして、次の「偏狭な『学力』観と教育の貧弱化」には以下のようなことが述べてある。
ーーーーーーーーーーーー次には、「政府から教育現場への責任転換」という項目があり、以下のようなことが述べられている。
私は、教育の効果が数値化できないとは思わない。
ただ、そのすべてを数値化できるわけでもないし、実際に数値化できる認知能力などは、学校教育の幅広い効果のうちの一部に過ぎない。
よって、それを軸に置いた学力観は偏っており、そのように偏狭な学力観にもとづいて教育政策を展開するのは無責任だ。
・・・・・もし全国学力テストの数値だけで教育評価を行うなら、もはや学校は塾と変わらなくなり、教員の代わりにロボットが使われるようになるだろう。・・・
ーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーその結果次のようなことが起きてきた。
2002年にアメリカで制定された「落ちこぼれ防止法」は、スアンダードとアカウンタビリティを軸とする教育改革を全米で展開した。
・・・国家がアカウンタビリティの圧力を強めることで教育現場に「学習到達度の格差(・・)の解消を求めるべきという、新自由主義国家の非現実的な考え方」へと移行させた。
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ーーーーーーーーーーーーまた次のようなことも。
・・州統一テストで定められた学力標準に到達することが教育現場のアカウンタビリティと設定され、実質、「教員の質」は生徒のテストスコアで測定されるようになった。
スコアが標準に満たない学校には、州政府がメスをいれ、教員を総入れ替えする、あるいは閉校にしてチャータースクール(・・)として民間夷運営を委託するなどの罰が与えられた。・・
ーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーー日本もきっと同じ道を歩むだろう。
チャータースクールを中心に、問題行動のある生徒、低学力の生徒、学習障がいを抱える生徒らを、学校がゼロ・トレランスの名の下に排除し、自校の平均点を上げようとする行為が植えて行った(第6章)。
成果至上主義が蔓延する中、組織的な不正行為も39州で発覚している。
アトランタでは44校で、少なくとも178人の教員による点数操作が確認されている。・・・
ーーーーーーーーーーーー
これは、「教育破壊」でなくて何であろうか。
そして、次に「新自由主義の支配を支えるアカウンタビリティ」という項目があり、ここでは次のようなことが述べられている。
ーーーーーーーーーーーー最後の項目「古い世代から新しい世代へ」のところでは、次のようなことが述べられている。
教育哲学者のビースタは、アカウンタビリティ文化の拡大によって、公共財への共通の関心で繋がる政府と市民の政治的な関係は、「公共事業の提供者である国家」と「その消費者である納税者」という、経済的な関係へと再編成されると指摘する。
・・・ビースタはアカウンタビリティを「非政治的かつ反民主主義的戦略」と呼ぶ。なぜならばアカウンタビリティの支配の下、「市民」としての私たちは「形だけ」で「その実態はない」からだ。
・・・アカウンタビリティは、費用対効果の説明責任という極端に偏った責任の定義に基づき、経済的、あるいは数量的な「客観的評価」にもとづいた狭い範囲で物事が議論されるよう制限している。
その意味で、アカウンタビリティは新自由主義の支配を支え、保障する抑圧のテクノロジーであると言っても過言ではない。
ーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーー要するに「アカウンタビリティ」なる言葉に踊らされ、目先の教育効果ばかりを強いる新自由主義的教育は、まさに「木を見て森を見ない」教育であるということだろう。
今日、日本は目に見えないものや不確実なものを信じることのできない悲しい国になりつつある。
いつ、どのような花が咲くのかもわからない不確かな状況の中、大人たちが飢えを凌いで、精一杯の教育を若者たちに託すーー日本で長く語り継がれてきた長岡藩の「米百俵」の精神はどこへ行ってしまったのだろうか。
ーーーーーーーーーーーー
こういうことを推進する学者・官僚・政治家たちには、「沈黙は金」という至言などは、おそらく理解できないだろう。
次回は、<第8章 「プロ教師」育成の落とし穴>です。
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都教委包囲首都圏ネットワークでは、今年も「都教委包囲要請行動」を以下の要領で行います。
★ 「10・22都教委包囲要請行動」
<目的・概要>都教委のこの間の教育行政に関する抗議・要請。
この中には、「日の丸・君が代」強制反対をはじめ、
裁判で都教委作成のウソの陳述書へ、校長に署名・捺印させ提出させていること、
性教育では現場の実態とかけ離れた指導をしていること、
五輪教育が国威発揚・ボランティア奨励の場になっていること、
学校での条件整備をせずに始めた「英語村」(有料)の問題点、
などもあります。
その他、都教委に物を言いたい団体・個人の方の参加を歓迎します。
要請文・抗議文が有っても無くても、どうぞおいでください。
<日時・場所など>
10月22日(月)
15:30 都庁第一調査前集合
(シュプレヒコールと簡単な打ち合わせ)
16:00~17:00 都教委要請行動
終了後、都庁前での簡単な報告会
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【僕、国歌歌わないもん】(石原慎太郎)
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東京五輪に 【国旗も国歌も必要ない】(ビートたけし)
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対米従属で「世界征服」を夢想するデマゴギー政治家安倍首相を倒そう!
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