パワー・トゥ・ザ・ピープル!!アーカイブ

東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

☆ 明けない夜はない(196)

2023年05月07日 | 「日の丸・君が代」強制反対

 ☆ <「5・3憲法大集会」を新たな出発点に>

<転送歓迎>(重複ご容赦)・「新芽ML」・「ひのきみ全国ネット」・「戦争をさせない杉並1000人委員会」・「杉並コモンズ」の渡部です。

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 昨年2月24日に始まったウクライナ戦争が泥沼化し、1年以上続いている。その間東アジアでも「台湾有事」が叫ばれ、世界中が軍拡に走り、新たな世界分割の様相を示してきた。

 そして、日本の岸田政権も欧米側に立って参戦すべく、これまでの安保政策を大転換し、軍拡・重税・改憲への道を前のめりに暴走しつつある。
 また、岸田首相は世界的な規模で外遊を繰り返している。

 そうした状況下、昨日(5月3日)東京で、こうした動きに反対する諸団体による実行委員会主催で、『新たな戦前にさせない!守ろう平和といのちとくらし2023憲法大集会』が開催された。(2万5000人が結集)。

 集会では、多くの発言者によって現在の情勢が極めて危険なことが述べられ、この集会を新たな出発点に、軍拡・重税・改憲を阻止する闘いに立ち上がろうということが強調された。

 その中でも私は、室蘭工業大学教授・憲法学の清末愛砂さんの発言が特に印象に残った。彼女は次のようなことを述べた。
 (少し間違っているところがあるかも知れませんがお許しください)

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 「新たな戦前」という言葉にモヤモヤする。
 これは「生きる」ということと対極のものだ。

 「生きる」とは「将来の希望」「人格の尊重」「人間の尊厳」が備わっている。
 パレスチナ・ガザの人々アフガニスタンの女性達、そこには怒り・抗議の声が表現されている。
 踏みにじられている人々の<持続可能な小さな幸せ>を求める意志、それを支えているのは「尊厳」である。

 「新たな戦前」はそれを否定する流れである。
 それが今足元で進みつつある。なんとしても止めることである。

 自分は労組委員長をやっており、非常勤講師の時給UPに取り組んでいる。
 時給1000円にUpを求めてきたが、しかし適っていない。
 「小さな幸せ」がかなわない。

 北海道では冬はマイナスの日々が続く。
 それでもストーブの燃料を減らさざるを得ない。憲法25条はどこ吹く風だ。
 「安保三文書」で5年間で43兆円にするといった。異次元の世界だ。
 数十円のUPが通らない。そしてそれをあざけわらう政治の愚劣さ
 公正・公平の分配はなくなっている。9条は無視されている。

 軍事力で威力を見せつけ、相手を服従させる。
 DV、ハラスメント、支配欲と似ている。
 力がかっ歩する社会
 「小さな幸せ」を踏みにじる大軍拡。

 社会は強じんなものだけで成り立っていない。
 弱いものをすくう人々の繋がりと輪を広げること、
 緩やかであっても結びつき声を出しやすくすること、
 対等の目線に立つこと、だ。

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 ところで、現在、世界は第一次大戦、第二次大戦に続く、第三次大戦(三度目の世界分割戦争)に突入する可能性が高まってきている。

 第一次大戦中にレーニンは、『資本主義の最高の段階としての帝国主義』(1917年)という本を書いた。
 その「序言」には次のようなことが述べられている。

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私は、この小冊子が、
現在の戦争と現在の政治とを評価するうえで、
それを研究しておかなければなにものをも理解できない基本的な経済問題、
すなわち帝国主義の経済的本質に関する問題を解明する一助となることを期待したい。
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 そうして、第一次大戦終結後の1920年には、
 「フランス語版およびドイツ語版への序言」を書いたが、
 そこには次のように述べてある。

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本書の基本的な任務は、
すべての国の争う余地のないブルジョア統計の総括的資料と
ブルジョア学者たちの告白とにもとづいて、
世界資本主義経済の総括的様相が、二〇世紀の初頭に、
すなわち最初の世界帝国主義戦争の前夜に、
その国際的相互関係においてどのようなものであったかをしめすことであったし、
いまもなおそうである。
・・・
本書のなかで証明されていることは、1914~1918年の戦争が、
どちらの側から見ても帝国主義戦争(すなわち、侵略的、略奪的、強盗的な戦争)であり、
世界の分けどりのための、
植民地や金融資本の「勢力範囲」等々の分割と再分割とのための戦争であった、
ということである。
・・・
小経営者の労働にもとづく私的所有、自由競争、民主主義――すべてこれらのスローガンは、
資本家と彼らの新聞が労働者と農民を欺瞞するためにもちいているものであるが、
もはや遠い昔のものとなってしまった。
資本主義は、地上人口の圧倒的多数にたいする、ひとにぎりの「先進」諸国による
植民地的抑圧と金融的絞殺とのための、世界体制に成長転化した。
そしてこの「獲物」の分配は、
世界的に強大な、足の先から頭のてっぺんまで武装した
二、三の強盗ども(アメリカ、イギリス、日本)のあいだで行われ、
そして彼らは、自分たちの獲物を分配するための自分たちの戦争に、全世界をひきずりこむのである。
・・・
・・巨額の超過利潤(・・・)のうちから、
労働者の指導者たちと労働貴族の上層とを買収できることは明白である。・・
ブルジョア化した労働者あるいは「労働貴族」のこの層は、
その生活様式、その稼ぎ高、その全世界観の点で、まったく小市民的であって、
第二インターナショナルの主要な支柱であり、
そして今日ではブルジョアジーの主要な社会的支柱(・・)である。

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これらはいずれも、現在の世界情勢やその中において
権力にすりよる「組合」「野党」などを考える上で参考になると思う。

また戦後について次のようなことも述べられている。

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 戦争・・・があとにのこした数千万の死者と不具者、ついでこれら二つの『平和条約』は、
 ブルジョアジーによってうちのめされ、抑圧され、欺瞞され、愚弄された
 数百万、数千万の人々を、いまだかつてみなかったような速さで目ざめさせている

 このようにして、戦争によってつくりだされた世界的危機の土壌のうえに、
 世界的な革命的危機が成長している。

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 私たちは、情勢に一喜一憂することなく、
 一歩一歩前進して行くことが重要であろう。

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