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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

多田瑤子反権力人権賞「第30回受賞発表会までのあゆみ」から

2018年12月29日 | 増田の部屋
 ★ 12月15日、第30回「多田謡子反権力人権賞」授賞式、記念誌に増田都子元教諭が寄稿
 本年の受賞者は以下の通りです。おめでとうございます!
  ◎パレスチナBDS民族評議会(パレスチナにおける超党派市民運動)
  ◎優生手術に対する謝罪を求める会(優生保護法による強制不妊手術に対する謝罪要求)
  ◎全日本建設運輸連帯労働組合関西地区生コン支部(弾圧に抗し生コン労働者の生活と権利を守る闘い)
 2008年第20回の本賞を、「考える平和教育への攻撃との闘い」として受賞した増田元教諭の第30回記念誌への寄稿を紹介します。
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 私の受賞理由は『考える平和教育への攻撃との闘い』でした。市民たちの推薦に拠るこの賞には「闘いを励ます市民の連帯精神」が込められており本当に光栄です!
 中学校社会科教員の私が、東京都教育委員会という行政権力と闘わざるを得なくなったのは1997年からでした。今思えば、この年に「日本会議」「新しい歴史教科書をつくる会」が結成されており、ここから日本の右傾化がぐんぐんと進んできていたのです。
 私への弾圧は、足立区での地理・沖縄県「普天間基地」授業が始まりでした。
 右翼保護者から「反米偏向教育」と攻撃され、産経・右翼都議都教委がつるんでの処分弾圧が続きました。未だに、この米軍基地問題は日本の民主主義の癌であり、全ての日本の市民が考えなくてはならない問題です。私は自分の授業の正当性に確固たる自信を持っています。
 しかし、闘い続けた中で2006年、千代田区での歴史授業で、韓国ノ・ムヒョン大統領05年3・1演説を資料として使い、日本の侵略戦争を「アジア解放の戦争」とする扶桑社教科書を「歴史偽造主義」と教えたことを理由に、石原慎太郎配下の東京都教育委員会に私は免職されたのでした。『公務員不適格』として分限免職でした。扶桑社教科書の後継は育鵬社教科書で日本会議の運動により、各地の反対運動にもかかわらず採択が増えています。
 私は、日本国憲法下の教員として当然の平和・民主教育をしてきただけです。しかし、安倍晋三を代表とする「日本会議」に蝟集する極右政治屋たち=「つくる会」系の歴史偽造主義者たちからすれば、私は絶対に現場に置いてはならない教員だったようです。
 今、彼らの権力はますます強まり憲法9条は風前の灯という、本当に危機的状況に、この国は陥っています。このままでは、310万人の日本国民、2千万人と言われるアジアの人たちの殺戮の上にやっと得られた平和主義・民主主義の日本国憲法が抹殺されてしまいます。
 諦めず、闘う市民たちの連帯で、この状況を跳ね返していきましょう!

 2018年12月27日   東京都学校ユニオン

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