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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

「こどもの日」に

2009年05月06日 | 格差社会
 ◆ 「こどもの日」に
鎌田 慧(ルポライター)

 「こどもの日」というなら、政府は子どもを育てるための支援策をもっとまじめに考え、毎年この日に発表すべきだ。
 日本の出生率が落ちてきているのは、子育てがむずかしい社会になったからで恥ずかしいことだ。
 フランスで暮らしている娘は、同国では外国人なのだが、公立の大学に留学中は授業料はなかったし、家賃の援助まで受けていた。
 結婚して子どもを三人産んだが、この間、出産手当、育児手当をずうっと支給されつづけ、それに育児休暇手当などでいまでも十一万円ほど受給している。
 それは生活保護というようなものではなく、与えられている権利なのだ。
 彼女の公務員の友人は、四人子どもがいるが、十一年間つづけて育児休暇手当を支給されたあと、職場に復帰した。
 公立なら保育所や幼稚園ばかりか、大学に至るまで無料だから、日本からみたら天国である。
 日本ならすぐ権利の与えすぎとかいって、足を引っ張られるのだろうが、おおらかな寛容の精神のほうが人間にふさわしい。
 北欧、フランスの近隣諸国は、この育児支援、社会福祉にむかおうとしている。
 オバマやクリントンも国民保険を創設しようと決意した。
 子どもが子どもらしく暮らせるためのキメ細かい政策を、この間、日本はサボってきた。せめて高校の学費無料くらい、来年から実施したらどうだ
『東京新聞』(2009/5/5 【本音のコラム】)

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