=10.2首都圏教育労働者集会 第6回学習講演会=
◆ 『GlGAスクール構想』を考える~公教育の破壊にどう立ち向かうか!
講師:児美川孝一郎さん
日時:10月2日(土)13:15開場 13:30~16:15
場所:品川区立中小企業センター3Fレクリエーションホール
JR・東急「大井町」から12分、東急「下神明」から2分
コロナ下、全国一斉休校の時に、オンライン授業の大宣伝がされました。そして「GlGAスクール構想」を前倒しして補正予算が組まれ、2020年度3月末までに全国の小中学校の児童・生徒に1人1台のタブレット端末の配布が決められました。突然の前倒し実施に、多忙を極める現場は大混乱しました。菅政権の下で強引に進められているオンライン教育とは、一体誰のためでしょうか?学校教育はどうなっていくのでしょうか?
講演の後、現場の実状を出し合って、問題点や課題を探っていきたいと思います。多くのみなさんの参加を呼びかけます。
資料代500円
主催:首都圏教育労働者集会実行委員会
※ こみかわこういちろう/教育学研究者。
1963年生まれ。東京大学教育学部卒業、同大学院教育学研究科博±課程を経て、1996年から法政大学に勤務。2007年キャリアデザイン学部教授(現職)。
著書に、『キャリア教育のウソ』(ちくまプリマー新書)、『夢があふれる社会に希望はあるか』(ベスト新書)、『自分のミライの見つけ方』旬報社。
『季刊福祉労働』第170号(2021年3月25日)に掲載されている文章のタイトルと1章を紹介します。
◆ 「GlGAスクール構想」に子どもたちの未来を託せるか?
~透けて見える学びの自己責任化、朽ち溶ける公教育
Society5.0時代の教育として、「公正に個別最適化ざれた学び」の実現がめざざれている。子どもたちがPCやタブレット等を前に、「一人一人の能力や適性に応じて」AIが提供する学習プログラムに取り組む。これらは能力主義に基づく学習を、自己責任原則ですすめようとするものだ。ここには、教育の公共性の思想が完全に欠落している。
一、「GlGAスクール構想」のあやしさ
児童・生徒に一人一台の端末を配布し、日本中の学校を高速大容量の通信ネットワークで結ぶという「GlGAスクール構想」に注目が集まっている。もともとは2019年度の補正予算に組み込まれたものであるが、その後コロナ禍を経て、2020年度の補正予算でも増額され、一人一台端末の配備は、当初の「2023年度までに」という予定を大幅に前倒しして、2020年度中になされることになった。
確かに、日本の教育界におけるICT(情報通信技術)環境の整備は、先進諸国と比較すると、かなり遅れている。とすれば、これは歓迎すべき政策なのか。
もちろん、教育条件や学習環境の整備は望ましいことである。しかし、教育には最低限のお金しかかけないことを国是としてきたようなこの国が、何ゆえに突然、教育のICT環境整備に巨額の国家予算を注ぎ込むことにしたのか。当然そこには、ウラがあるはずだ。
そう考えれば、GlGAスクール構想の背後には、ここ数年、財界と政府がしゃかりきになって進めている国家戦略としての「Society5.0構想」があることに嫌でも気づく。
Society5.0という国がかりの未来社会戦略は、いったい何をねらいとしているのか。それは、子どもたちと教育をどこに連れていこうとするのか。この点に迫ってみたい。
◆ 『GlGAスクール構想』を考える~公教育の破壊にどう立ち向かうか!
講師:児美川孝一郎さん
日時:10月2日(土)13:15開場 13:30~16:15
場所:品川区立中小企業センター3Fレクリエーションホール
JR・東急「大井町」から12分、東急「下神明」から2分
コロナ下、全国一斉休校の時に、オンライン授業の大宣伝がされました。そして「GlGAスクール構想」を前倒しして補正予算が組まれ、2020年度3月末までに全国の小中学校の児童・生徒に1人1台のタブレット端末の配布が決められました。突然の前倒し実施に、多忙を極める現場は大混乱しました。菅政権の下で強引に進められているオンライン教育とは、一体誰のためでしょうか?学校教育はどうなっていくのでしょうか?
講演の後、現場の実状を出し合って、問題点や課題を探っていきたいと思います。多くのみなさんの参加を呼びかけます。
資料代500円
主催:首都圏教育労働者集会実行委員会
※ こみかわこういちろう/教育学研究者。
1963年生まれ。東京大学教育学部卒業、同大学院教育学研究科博±課程を経て、1996年から法政大学に勤務。2007年キャリアデザイン学部教授(現職)。
著書に、『キャリア教育のウソ』(ちくまプリマー新書)、『夢があふれる社会に希望はあるか』(ベスト新書)、『自分のミライの見つけ方』旬報社。
『季刊福祉労働』第170号(2021年3月25日)に掲載されている文章のタイトルと1章を紹介します。
◆ 「GlGAスクール構想」に子どもたちの未来を託せるか?
~透けて見える学びの自己責任化、朽ち溶ける公教育
Society5.0時代の教育として、「公正に個別最適化ざれた学び」の実現がめざざれている。子どもたちがPCやタブレット等を前に、「一人一人の能力や適性に応じて」AIが提供する学習プログラムに取り組む。これらは能力主義に基づく学習を、自己責任原則ですすめようとするものだ。ここには、教育の公共性の思想が完全に欠落している。
一、「GlGAスクール構想」のあやしさ
児童・生徒に一人一台の端末を配布し、日本中の学校を高速大容量の通信ネットワークで結ぶという「GlGAスクール構想」に注目が集まっている。もともとは2019年度の補正予算に組み込まれたものであるが、その後コロナ禍を経て、2020年度の補正予算でも増額され、一人一台端末の配備は、当初の「2023年度までに」という予定を大幅に前倒しして、2020年度中になされることになった。
確かに、日本の教育界におけるICT(情報通信技術)環境の整備は、先進諸国と比較すると、かなり遅れている。とすれば、これは歓迎すべき政策なのか。
もちろん、教育条件や学習環境の整備は望ましいことである。しかし、教育には最低限のお金しかかけないことを国是としてきたようなこの国が、何ゆえに突然、教育のICT環境整備に巨額の国家予算を注ぎ込むことにしたのか。当然そこには、ウラがあるはずだ。
そう考えれば、GlGAスクール構想の背後には、ここ数年、財界と政府がしゃかりきになって進めている国家戦略としての「Society5.0構想」があることに嫌でも気づく。
Society5.0という国がかりの未来社会戦略は、いったい何をねらいとしているのか。それは、子どもたちと教育をどこに連れていこうとするのか。この点に迫ってみたい。
●現場からは、さまざまな声が聞こえてきます。
・なぜ小学1年生から配布なの?
・「個別最適化」された学習?、ますます格差が拡大される?!
・IT企業に情報が行くのが怖い!
・ITスキルのない教員はどうするる?替わりに企業から人材派遣?
・家に持ち帰ってというけれど、親にとっては負担じゃないの?家庭環境・経済格差が直撃すると思う。
・動画づくり、アプリの活用…またも多忙化?!
・タブレットよりも先生ふやせ!
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