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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

「先生の卵」東京へおいで…バスツアー作戦

2010年01月13日 | 暴走する都教委
 ■ 「先生の卵」東京へおいで…バスツアー作戦

 東京都教育委員会が、地方の教員志望者を確保しようと躍起だ。団塊世代のベテラン教員が定年で次々と現場を去る一方、「荒れ」のイメージなどで都会の学校は敬遠されるのか、都の教員採用試験の倍率は低迷、このままでは優秀な人材が確保できなくなるという危機感が強い。

 企画したのは、地方の大学生を対象にした都内の公立学校見学の「バスツアー」。これが思わぬ盛況で、都教委は期待をかけている。
 18日昼前、JR東京駅に、ツアーに応募した北海道や鹿児島の大学3年生ら約100人が続々と集合。3台のバスに分乗し、江東区内の小中学校3校を見学した。
 初めは硬い表情でメモを取りながら授業を眺めていたが、給食の時間には児童に話しかけるなどうち解けはじめた。
 福島県出身の東北福祉大(仙台市)3年、熊倉綾香さん(21)は、地元の採用試験を受けるつもりだったが、「子どもたちも落ち着いていて、予想と全然違った。東京の試験も受けたい」と好印象を受けた様子。地元の福井大の教職大学院に通う長田陽佑さん(24)は、「視野を広げるため」と県外での就職を希望。「生き生きと働く先生の姿が印象的だった」と笑顔を見せた。
 都採用の小学校教員採用試験の倍率はここ数年2倍台で、東北、九州など10~20倍になる県と比べると心もとない。今後団塊世代の退職が増えるため、毎年1000人規模の採用が必要だが、「今後の優秀な教員確保に影響しかねない」と採用担当者は頭を抱える。
 背景には、地方の大学生らが都の教員を避ける傾向がある、というのが都教委の分析だ。実際、来年度の採用試験応募者の4分の3は首都圏在住者。地方の学生の多くは、都会の学校に「保護者がモンスター化する」「現場が荒廃している」などのマイナスイメージを抱いているという。
 それでも、地方の約30大学にバスツアーの募集をかけるとあっという間に募集定員を上回る盛況になった。都教委は、「地方の教員採用が減っていることが有利に働いた」とホッとしているが、油断はできない。今後は、学生の地元出身の教員が実際に授業を行うところに立ち会える「オーダーメード見学会」などの開催も準備中だ。都教委では「注目されている今が好機。このまま何とか応募者増につなげたい」としている。
 (2009年12月19日 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/news/20091219-OYT8T00608.htm?from=yoltop

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