=たんぽぽ舎です。【TMM:No4251】「メディア改革」連載第69回=
◆ 菅内閣の支持率が30%を切る危険水準に
◆ メディア操作に抗い、世論は「中止」要求が過半数
◎ テレビ各局は五輪まで4日となり、開幕前のサッカー、バスケットボールなどのテストマッチで開催を盛り上げようとしている。
情報番組で五輪中止を訴えていたコメンテーターも、「開催」を前提に発言。「中止すべき」と明言するのは元「フォーサイト」編集長の堤伸輔氏、経済学者の森永卓郎氏ぐらいになった。
読売新聞の9~11日の世論調査では東京都民の50%が「中止」を求めていた。
共同通信社が15、16両日に実施した世論調査によると、「中止するべきだ」は59.7%。
朝日新聞が15、16日実施した調査で、東京五輪の開催をどうするのがよいかを3択で聞くと、「中止」が最も多く43%、「再び延期」が40%、「今夏に開催」は14%。4月調査と比べ、「中止」が大きく増え、「今夏」は半減した。
◎ 菅官邸とメディアが中止論をかき消し、「有観客・無観客」議論に移行させようとしたが、民衆は「開催反対」の声が拡大しているのだ。キシャクラブメディアと人民の意思との間にこれほど乖離があるのは異常だ。
7月19日発表のANN世論調査で、菅内閣の支持率は29%で、初めて30%を切った。時事通信の調査も29%。朝日、共同の調査も政権発足後、最低を記録した。不支持は50%を超えた。
◎ 五輪サッカー日本代表の吉田麻也主将は17日のスペイン戦後、「誰のための、何のための五輪なのか。アスリートはファンの前でプレーしたい。菅さんに、なんとかもう1度真剣に(有観客開催を)検討していただきたい」と述べた。
https://www.nikkansports.com/olympic/tokyo2020/soccer/news/202107170001323.html
感染者が急拡大する中、五輪は中止するしかない時に、バッハIOC会長らに続いて、有観客を熱望するキャプテンに失望した。
皮肉なことに、日本の初戦(22日、東京)の対戦相手、南アフリカ代表チームは18日、選手ら3人がコロナに感染したと発表した。19日朝の毎日放送によると、チーム関係者の21人が濃厚接触者と判明した。
観客を入れるどころか、試合ができるか分からなくなった。
◎ 菅首相は国会で「国民の命と健康を守るのは私の責任」「守れなければ五輪をやらないのは当然だ」と明言していた。バッハ会長は「日本人へのリスクはゼロ」と断言した。
菅政権とIOC、電通、NBC、スポンサー企業(日本の新聞社6社を含む)など五輪マフィアのためだけの五輪は中止すべきだ。
◎ 私は朝鮮新報の連載〈時事エッセー・沈黙の声 13〉第13回で、<勝算なき“五輪本土決戦”パンデミック下の強行開催>(19日付)と題して、五輪の中止を改めて求めた。
https://www.chosonsinbo.com/jp/2021/07/17sk-6/
また、フェイスブックで、五輪中止を言わなくなったメディアを批判している。
https://www.facebook.com/profile.php?id=100022241222173
菅氏の言葉が人民の心に響かないのは、菅氏自身がコロナ禍に危機感を持たず、自身の権力維持しか頭にないからだ。
喋り方の問題ではない。菅氏はバッハ氏と同じように、別世界にいて、妄想しているように見える。菅氏の発言、答弁メモを作る秘書官も無能、無責任だ。
◆ 新聞3社の五輪問題「書面質問」に菅首相が同文回答の無責任
菅氏は内閣記者会に対しても、まともに対応してない。
17日の朝日新聞、東京新聞、西日本新聞などに、菅首相の8日の記者会見で挙手していたのに指名されなかった記者が会見後に提出した質問(7社が提出)に書面で回答したという記事があった。
https://www.nishinippon.co.jp/item/n/771664/
https://www.tokyo-np.co.jp/article/117219
官邸HPに7社の質問と菅氏の回答がアップされている。
https://www.kantei.go.jp/jp/pages/20210708kaiken_shomen.html
https://www.kantei.go.jp/jp/99_suga/statement/2021/0708kaiken.html
◎ 東京新聞は、コロナ・緊急事態宣言下で国民の命と健康を危険にさらすリスクを冒してまで五輪を開催する意義を尋ね、
西日本新聞は開催期間に感染拡大した場合の首相の政治責任を、
日刊ゲンダイは医療崩壊の起きた場合に中止するかなどをそれぞれ質問した。
3社の質問内容は違うのに、菅氏の回答は、西日本新聞への回答の冒頭に、「国民の命と健康を守ることは私の責務です」との一文が付け加えられていたのを除き、「感染防止対策を徹底、感染対策の決め手となるワクチン接種を進めてまいります」「安心・安全な大会を実現できるよう、取り組んでまいります」など全く同一の内容となっていた。
加藤勝信官房長官は16日の会見で、「質問に真摯に回答するつもりがないのではないか」と問われ、「政府側の考え方、そこをよく考えながらそれぞれ回答している」「場合によっては同じ回答になるという場合も当然ある」と述べた。
◎ 五輪開催に関する菅氏の会見での回答は、国会答弁で官僚が用意したメモとほぼ同じだったが、書面での質問に対して、回答をコピペするのは、報道機関をなめ切っていると私は思う。
聞かれたことに、誠意をもって回答する構えがない。
終了時に挙手していた記者に認められる書面での質問の権利を行使した14人の質問に対し、菅氏が回答したのは16日だった。会見から8日も経っている。回答が遅過ぎる。
私は菅氏のふざけた書面回答に関し、内閣記者会が菅氏、官邸報道室に抗議をしたかの質問書を送った。
菅氏らにも質問書を送った。
◆ 菅内閣の支持率が30%を切る危険水準に
浅野健一(アカデミックジャーナリスト)
◆ メディア操作に抗い、世論は「中止」要求が過半数
◎ テレビ各局は五輪まで4日となり、開幕前のサッカー、バスケットボールなどのテストマッチで開催を盛り上げようとしている。
情報番組で五輪中止を訴えていたコメンテーターも、「開催」を前提に発言。「中止すべき」と明言するのは元「フォーサイト」編集長の堤伸輔氏、経済学者の森永卓郎氏ぐらいになった。
読売新聞の9~11日の世論調査では東京都民の50%が「中止」を求めていた。
共同通信社が15、16両日に実施した世論調査によると、「中止するべきだ」は59.7%。
朝日新聞が15、16日実施した調査で、東京五輪の開催をどうするのがよいかを3択で聞くと、「中止」が最も多く43%、「再び延期」が40%、「今夏に開催」は14%。4月調査と比べ、「中止」が大きく増え、「今夏」は半減した。
◎ 菅官邸とメディアが中止論をかき消し、「有観客・無観客」議論に移行させようとしたが、民衆は「開催反対」の声が拡大しているのだ。キシャクラブメディアと人民の意思との間にこれほど乖離があるのは異常だ。
7月19日発表のANN世論調査で、菅内閣の支持率は29%で、初めて30%を切った。時事通信の調査も29%。朝日、共同の調査も政権発足後、最低を記録した。不支持は50%を超えた。
◎ 五輪サッカー日本代表の吉田麻也主将は17日のスペイン戦後、「誰のための、何のための五輪なのか。アスリートはファンの前でプレーしたい。菅さんに、なんとかもう1度真剣に(有観客開催を)検討していただきたい」と述べた。
https://www.nikkansports.com/olympic/tokyo2020/soccer/news/202107170001323.html
感染者が急拡大する中、五輪は中止するしかない時に、バッハIOC会長らに続いて、有観客を熱望するキャプテンに失望した。
皮肉なことに、日本の初戦(22日、東京)の対戦相手、南アフリカ代表チームは18日、選手ら3人がコロナに感染したと発表した。19日朝の毎日放送によると、チーム関係者の21人が濃厚接触者と判明した。
観客を入れるどころか、試合ができるか分からなくなった。
◎ 菅首相は国会で「国民の命と健康を守るのは私の責任」「守れなければ五輪をやらないのは当然だ」と明言していた。バッハ会長は「日本人へのリスクはゼロ」と断言した。
菅政権とIOC、電通、NBC、スポンサー企業(日本の新聞社6社を含む)など五輪マフィアのためだけの五輪は中止すべきだ。
◎ 私は朝鮮新報の連載〈時事エッセー・沈黙の声 13〉第13回で、<勝算なき“五輪本土決戦”パンデミック下の強行開催>(19日付)と題して、五輪の中止を改めて求めた。
https://www.chosonsinbo.com/jp/2021/07/17sk-6/
また、フェイスブックで、五輪中止を言わなくなったメディアを批判している。
https://www.facebook.com/profile.php?id=100022241222173
菅氏の言葉が人民の心に響かないのは、菅氏自身がコロナ禍に危機感を持たず、自身の権力維持しか頭にないからだ。
喋り方の問題ではない。菅氏はバッハ氏と同じように、別世界にいて、妄想しているように見える。菅氏の発言、答弁メモを作る秘書官も無能、無責任だ。
◆ 新聞3社の五輪問題「書面質問」に菅首相が同文回答の無責任
菅氏は内閣記者会に対しても、まともに対応してない。
17日の朝日新聞、東京新聞、西日本新聞などに、菅首相の8日の記者会見で挙手していたのに指名されなかった記者が会見後に提出した質問(7社が提出)に書面で回答したという記事があった。
https://www.nishinippon.co.jp/item/n/771664/
https://www.tokyo-np.co.jp/article/117219
官邸HPに7社の質問と菅氏の回答がアップされている。
https://www.kantei.go.jp/jp/pages/20210708kaiken_shomen.html
https://www.kantei.go.jp/jp/99_suga/statement/2021/0708kaiken.html
◎ 東京新聞は、コロナ・緊急事態宣言下で国民の命と健康を危険にさらすリスクを冒してまで五輪を開催する意義を尋ね、
西日本新聞は開催期間に感染拡大した場合の首相の政治責任を、
日刊ゲンダイは医療崩壊の起きた場合に中止するかなどをそれぞれ質問した。
3社の質問内容は違うのに、菅氏の回答は、西日本新聞への回答の冒頭に、「国民の命と健康を守ることは私の責務です」との一文が付け加えられていたのを除き、「感染防止対策を徹底、感染対策の決め手となるワクチン接種を進めてまいります」「安心・安全な大会を実現できるよう、取り組んでまいります」など全く同一の内容となっていた。
加藤勝信官房長官は16日の会見で、「質問に真摯に回答するつもりがないのではないか」と問われ、「政府側の考え方、そこをよく考えながらそれぞれ回答している」「場合によっては同じ回答になるという場合も当然ある」と述べた。
◎ 五輪開催に関する菅氏の会見での回答は、国会答弁で官僚が用意したメモとほぼ同じだったが、書面での質問に対して、回答をコピペするのは、報道機関をなめ切っていると私は思う。
聞かれたことに、誠意をもって回答する構えがない。
終了時に挙手していた記者に認められる書面での質問の権利を行使した14人の質問に対し、菅氏が回答したのは16日だった。会見から8日も経っている。回答が遅過ぎる。
私は菅氏のふざけた書面回答に関し、内閣記者会が菅氏、官邸報道室に抗議をしたかの質問書を送った。
菅氏らにも質問書を送った。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます