● 4月から「愛国心」注入のオリンピック・パラリンピック教育
今日の定例会の議案に卒業式「君が代」不起立等の処分案件があるだろうと、8時から9時までは、私たち河原井根津らの「君が代」解雇をさせない会と都立高校・特別支援学校の被処分者の会とがチラシまきを行った。
定例会の公開議案は
①東京都公立学校等職員の標準的な職を定める規則の制定について
②東京都公立学校等職員の標準職務遂行能力を定める規則の制定について ほか。
公開報告は
③東京都における組体操等への対応方針について
④オリンピック・パラリンピック学習読本及び映像教材の作成・配布について
⑤都独自英語教材「Welcome to Tokyo」について。
懲戒処分は6件の議案と件数はわからないが報告もある。6件の中に卒業式「君が代」不起立等があると思われる。
①東京都公立学校党職員の標準的な職を定める規則の制定について 及び、
②東京都公立学校党職員の標準職務遂行能力を定める規則の制定について
地方公務員法に「人事評価制度の導入による能力・実績に基づく人事管理の徹底」を加えるという(地方公務員法第6条、2014年5月14日公布、2016年4月1日施行)。
改訂地方公務員法には、「職員が職務を遂行するに当たり発揮した能力及び挙げた業績を把握したうえで、人事評価制度を導入し、これを任用、給与、分限その他の人事管理の基礎とする」と明記。
それを受けて都は上記①②を制定するのだという。
すでに都教委は改訂法が求める「能力評価」「業績評価」による人事評価を実施し、さらに、「業績評価」を職員の給与、昇給などにも反映(勤勉手当に成績率を導入)している。
残る課題は、「求められる能力」を給料表の職級ごとに明確にすること。そのために実習助手から校長までの6職級の「標準的な職」、及び、それぞれの職に求められる「標準職務遂行能力」を定めるのだという。
これらの導入と都教委の学校支配とによって学校職場は協同で仕事に当たる体制が崩壊してしまった。わいせつや窃盗等の犯罪の増加も、このことと無関係ではないように思う。地方公務員法を、成果主義による人事運営・管理の実態に合わせて変えていたことを、私はうかつにも知らなかった。
③オリンピック・パラリンピック学習読本及び映像教材の作成・配布について
5つの資質の育成≪ア.ボランティアマインド イ.障害者理解 ウ.スポーツ志向 エ.日本人としての誇り オ.豊かな国際感覚≫を
4つの取り組み≪a.地域清掃、地域行事等の活動b.特別支援学校と地域の学校との交流 c.オリンピアン等との交流 d.国際交流活動≫で実行するという、東京のオリンピック・パラリンピック教育。
「日本人としての誇り」=「わが国の国旗国歌を尊重する態度の育成」、勤労奉仕・学徒動員につながる全員参加のボランティア活動とその精神育成が都教委の狙うところ。学校には年間35時間の取り組み、学習読本と映像教材の配布と活用を通知した。(ここまで1月14日の傍聴記)
傍聴者には学習読本の2ページ分が資料として配られたが、それを見ても、私の興味・好奇心は掻き立てられなかった。教育委員は学習読本の小学校編、中学校編、高等学校編のすべて、映像教材5巻(各20分)のすべてを事前に見ていたのだろうか。
「とてもよくできている、発達段階を踏まえた良い教材。現場でいかに生かしていくことができるかだ。(教員の力量が心配といったニュアンス)」(宮崎教育委員)、「他の自治体にも広めることは考えているか(その価値があるというニュアンス)」(大杉教育委員)と絶賛した。
学習読本は都内全国立・私立の児童生徒にも配布、映像教材は国立学校以外に配布とのこと。どれだけのお金をつぎ込んだことか。4月開始に向けて教職員は年間計画の作成を指示されている。今でさえ学校はブラック企業と言われる多忙の中、教職員はこの授業づくりでさらに多忙に追い込まれる。
④都独自英語教材「Welcome to Tokyo」について
これも、東京のオリンピック・パラリンピック教育推進のために作った書籍とDVD 教材。5,6年生向け初級編、中学生向け基礎編、高校生向け発展編があり、都内公立学校小学5年生から高校生までに配布する。この教材の狙い3つのうちの1つが、「日本・東京の文化、歴史等の理解の促進」。この教材配布も上記読本等と同じく、子どもたちに都教委の価値観を刷り込むことを意図してのことに違いない。
「政府見解」を記述した半国定社会科教科書と都教委作成の「愛国心」注入読本で学ばされる子どもたちのことがとっても心配だ。
『レイバーネット日本』(2016-03-27)
http://www.labornetjp.org/news/2016/0324nezu
今日の定例会の議案に卒業式「君が代」不起立等の処分案件があるだろうと、8時から9時までは、私たち河原井根津らの「君が代」解雇をさせない会と都立高校・特別支援学校の被処分者の会とがチラシまきを行った。
定例会の公開議案は
①東京都公立学校等職員の標準的な職を定める規則の制定について
②東京都公立学校等職員の標準職務遂行能力を定める規則の制定について ほか。
公開報告は
③東京都における組体操等への対応方針について
④オリンピック・パラリンピック学習読本及び映像教材の作成・配布について
⑤都独自英語教材「Welcome to Tokyo」について。
懲戒処分は6件の議案と件数はわからないが報告もある。6件の中に卒業式「君が代」不起立等があると思われる。
①東京都公立学校党職員の標準的な職を定める規則の制定について 及び、
②東京都公立学校党職員の標準職務遂行能力を定める規則の制定について
地方公務員法に「人事評価制度の導入による能力・実績に基づく人事管理の徹底」を加えるという(地方公務員法第6条、2014年5月14日公布、2016年4月1日施行)。
改訂地方公務員法には、「職員が職務を遂行するに当たり発揮した能力及び挙げた業績を把握したうえで、人事評価制度を導入し、これを任用、給与、分限その他の人事管理の基礎とする」と明記。
それを受けて都は上記①②を制定するのだという。
すでに都教委は改訂法が求める「能力評価」「業績評価」による人事評価を実施し、さらに、「業績評価」を職員の給与、昇給などにも反映(勤勉手当に成績率を導入)している。
残る課題は、「求められる能力」を給料表の職級ごとに明確にすること。そのために実習助手から校長までの6職級の「標準的な職」、及び、それぞれの職に求められる「標準職務遂行能力」を定めるのだという。
これらの導入と都教委の学校支配とによって学校職場は協同で仕事に当たる体制が崩壊してしまった。わいせつや窃盗等の犯罪の増加も、このことと無関係ではないように思う。地方公務員法を、成果主義による人事運営・管理の実態に合わせて変えていたことを、私はうかつにも知らなかった。
③オリンピック・パラリンピック学習読本及び映像教材の作成・配布について
5つの資質の育成≪ア.ボランティアマインド イ.障害者理解 ウ.スポーツ志向 エ.日本人としての誇り オ.豊かな国際感覚≫を
4つの取り組み≪a.地域清掃、地域行事等の活動b.特別支援学校と地域の学校との交流 c.オリンピアン等との交流 d.国際交流活動≫で実行するという、東京のオリンピック・パラリンピック教育。
「日本人としての誇り」=「わが国の国旗国歌を尊重する態度の育成」、勤労奉仕・学徒動員につながる全員参加のボランティア活動とその精神育成が都教委の狙うところ。学校には年間35時間の取り組み、学習読本と映像教材の配布と活用を通知した。(ここまで1月14日の傍聴記)
傍聴者には学習読本の2ページ分が資料として配られたが、それを見ても、私の興味・好奇心は掻き立てられなかった。教育委員は学習読本の小学校編、中学校編、高等学校編のすべて、映像教材5巻(各20分)のすべてを事前に見ていたのだろうか。
「とてもよくできている、発達段階を踏まえた良い教材。現場でいかに生かしていくことができるかだ。(教員の力量が心配といったニュアンス)」(宮崎教育委員)、「他の自治体にも広めることは考えているか(その価値があるというニュアンス)」(大杉教育委員)と絶賛した。
学習読本は都内全国立・私立の児童生徒にも配布、映像教材は国立学校以外に配布とのこと。どれだけのお金をつぎ込んだことか。4月開始に向けて教職員は年間計画の作成を指示されている。今でさえ学校はブラック企業と言われる多忙の中、教職員はこの授業づくりでさらに多忙に追い込まれる。
④都独自英語教材「Welcome to Tokyo」について
これも、東京のオリンピック・パラリンピック教育推進のために作った書籍とDVD 教材。5,6年生向け初級編、中学生向け基礎編、高校生向け発展編があり、都内公立学校小学5年生から高校生までに配布する。この教材の狙い3つのうちの1つが、「日本・東京の文化、歴史等の理解の促進」。この教材配布も上記読本等と同じく、子どもたちに都教委の価値観を刷り込むことを意図してのことに違いない。
「政府見解」を記述した半国定社会科教科書と都教委作成の「愛国心」注入読本で学ばされる子どもたちのことがとっても心配だ。
『レイバーネット日本』(2016-03-27)
http://www.labornetjp.org/news/2016/0324nezu
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