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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

〈中国通信1085〉日本政府の“未来志向”=責任は“水に流すこと”

2017年01月12日 | 平和憲法
 皆様へ、 日中友好と教育の自由のために〈中国通信1085〉を送ります。
 重複お許しください。ご意見ご批判をお願いします。転送OK。
 *記事の中国語原文については大幅に(略)しています。全文を読みたい方はご連絡ください。
 ◆ 朱成山:日本人の歴史観の変化を憂慮する
   作者:朱成山
(南京大虐殺記念館館長)
   2017-01-04 ?球??原文:環球時報 (日本語訳の簡約:近藤)


 2016年12月初め、11の日本の都市を訪れ、その間2回右翼の襲撃に遭い、驚いたが無事だった。
 私が見るところ、日本社会の歴史に対する態度には憂慮させられる
 12日、名古屋右翼勢力の騒乱に遭った。
 毎年、12日の夜は私はうちに帰らず記念館で30数万の南京大虐殺の受難者同胞の魂を守るのだが、今年は、虐殺の主犯・松井石根の故郷の名古屋で、日本右翼勢力の舌戦に出くわすのも運命か。
 夕方6:30、右翼勢力が3台の街宣車で会場の外に来て、9人がスピーカーで叫び“南京大虐殺は中国人の捏造だ”と書いた横断幕を掲げた。
 会場内では3人の右翼の代表が、私の講演後、激しくアジッタ。

 いうことには、当時の南京の人口は20万足らず、どうして30万虐殺できるのか?さらに、当時の南京は名古屋より狭く5平方キロ足らず、どうしてそんなに大虐殺ができるのか?というもの。
 彼らが言う理由は、当時の南京国際安全区の人口を全南京市の人口とし、安全区の面積を全南京市の面積にしている。
 それは非常に幼稚で笑うべきことだ。
 会議の組織者・平山良平や元華僑の林伯耀さん、もちろん私も反論したが、右翼分子は会場に散らばり離れようとしない。
 小学校教師でかつて中日韓の教科書編纂に参加した小野政美が、自らその右翼分子のそばに張り付いて彼らが過激な行動に至るのを防止する措置を採った。
 彼のそばにはぴったりと一人のアメリカ人・ジェフが付き添った。
 彼は日本で22年間生活しているアメリカ人で、名古屋工業大学で日本文学を教え国際平和運動にもたずさわり、右翼の言動は笑うべきものと言う。
 15日夜、東京韓国キリスト教青年会館で、日本最後の南京大虐殺報告会が行われた。
 開会時間6:30には1時間あるのに、東京の警察が防衛措置を採った。
 右翼勢力はネットで、名古屋よりもっと激しく騒ぐ、特に会場で私を耐えられないようにすると言った。
 30分前、会場前の路上で「日の丸」と海軍旗を挿しスピーカーを設置したうえビデオで中継しようとした。
 警察車が停まり、警護灯が点滅し右翼分子に警告するようにしていた。

 私に同行している通訳・朱弘は、これらの人は怖くない、私に彼らと一緒の写真を撮り資料として残そうと言った。
 もっとも笑うべきは、右翼分子がもともと準備していたスローガンを会場の圧力のもとにできなかったことだ。
 “南京大虐殺を繰り返さない会”代表・木野村間一朗や女たちの戦争と平和資料館館長・池田恵理子などはこれに高く評価、今回の集会は右翼の策動を許さなかったと考えている。
 一方では、日本社会の歴史に対する態度の変化は憂慮される。
 一つは、歴史に関心を示す若者がますます少なくなり、数千人の集会は見られなくなった。
 長崎の女性教師・奥山忍は例を挙げて、学生は右翼勢力が編集出版した《大東亜戦争の総括》を見て南京大虐殺はなかったという。
 日本の青年が、歴史への無関心、学習しない、関与しない状況は憂慮される。

 2つには、日本人の戦争観の変化である。歴史方面の教育は難しくなっている。
 3つには、戦後の歴史への熱中で、日本が世界平和に貢献したことが宣伝されている
 日本の学生は、基本的に近代史を学ばず、入学試験にも近代史には及ばず、古代史と現代史(戦後史)だけだ。
 これについて教師に訊いても、答えられない。

 (作者は、中国侵略日本軍の南京大虐殺記念館の館長である。)

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 ◆ 日本政府の“未来志向”:責任は“水に流すこと”、A級戦犯には“哀悼の意”
 《真珠湾と靖国神社=田所柳子(政治部)》 毎日新聞2017年1月10日

 《稲田氏は靖国で「最も激烈に戦った日米が最も強い同盟関係にある。未来志向で平和を築く思いで参拝した」と述べ、「いかなる歴史観に立とうとも、祖国のために命をささげた方々に哀悼の意を表するのはどの国でも理解される」と語った。・・・稲田氏の発言は未来志向の一言で、戦争責任の所在から目を背ける姿勢だと受け取られかねない。》
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 *高市早苗はかつて「少なくとも私自身は、当事者とは言えない世代ですから、反省なんかしておりませんし、反省を求められるいわれもないと思っております。」と述べた。
 安倍首相は「あの戦争に関わりのない子や孫の世代に、謝罪を続ける宿命を背負わせてはなりません」と言う。
 “慰安婦”問題も、“これっきりと言ったじゃないの。”と言うことか。(近藤)

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