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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

安倍を倒そう!(613)<『新装増補版・慈愛による差別』(北村小夜著)(10 、最終)>

2020年04月27日 | 日の丸・君が代関連ニュース
<転送歓迎>(重複ご容赦)・「都教委包囲首都圏ネットワーク」、・「新芽ML」、・「ひのきみ全国ネット」、・「戦争をさせない杉並1000人委員会」の渡部です。
 昨日(4月23日)公表された政府の4月の月例経済報告で、「新型コロナウイルス感染症の影響により、極めて厳しい状況にある」としました。
 そして、▲ 西村経済再生相は「原因は新型コロナ、この一言に尽きる」と述べました。
 要するに経済が悪くなったのは「新型コロナ」のせいだというわけです。
 しかし、この間のアベノミクス(新自由主義政策)により、非正規労働者が増大し中間層が貧困化した結果、内需がすでに縮小していたことや、民営化による公的保険医療体制が縮小した結果、感染病に十分対応できなくっていることが被害を大きくしていることには、まったく触れていないようです。
 そうして、危機が収束したら大胆な消費喚起策で景気を「V字回復」?
 まさに机上の空論です。

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 ▲ 『新装増補版・慈愛による差別』の続きです。
 <増補3 教育勅語から脱却できない日本人>では、
 大正天皇が亡くなり昭和が始まったときの号外を紹介、「改元」については、当時の皇室典範の文章が「今の元号法とほぼ同じです」と述べています。
 そして、
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 そこを読むと、「世界平和と君民一致を現はすーー改元された新年号『昭和』の字義は世界平和と君民一致の大義を現はしたものである」と書かれています。
 ・・昭和天皇の言う平和とは、戦争だったわけですよね。
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 と述べています。

 また、1978年8月16日の「朝日新聞」の(論壇)に載った家永三郎氏の「元号法制化への批判」を紹介しています。
 その後、今回の「改元」騒ぎの中での「朝日進学情報」の宣伝紙にふれて次のように述べています。
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・・その中で勉強しておかなければいけないのは、「元号だぞ、元号だぞ」ということが、そこに書いてあります。・・
 「令和」の字の形、「令」の字が出るのは初めてだけれど、「和」は20回目
 元号が用いられるようになったのは、大化なんだけど、大化ならどうして大化になったかという歴史的なことを調べておかなければいけないということなんかがクドクド書いてあります。
 なんだか「令和」「令和」と言いながら、日本の歴史を、しかも天皇中心の国家、要するに元号が皇室と大変関係があるというところから説き起こした歴史を、きちんと調べておけということです。
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 また、戦争中に配られた町内会のチラシ「大東亜戦争必勝祈願 国旗尊重 日の丸精神昂揚しましょう」を紹介しています。
 そこには国旗掲揚の仕方などが書いてあり、その中に、「皆さんの家にある国旗を隣組で纏(まと)め、氏神神社で修祓をしていただき、これを一斉に一層尊重しましょう」と書いてあり、北村さんは「隣組というものの縛りをかんじますよね」と述べ、「持ってなかったら、わけてあげるよ」という事まで書いてあることを指摘されています。
 現代でも同じようなことが起きつつあるとして、
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 台東区で「町内会に入りましょう」というチラシを、区民に配っています。
 ここに掲げられているのは「町をきれいにしましょう。お花を飾ろう。お祭りを一緒にやりましょう」もう危ないですね。この辺から。
 「防犯活動」。この頃制服を着ていますよね。おそろいのものを着ています。だんだん危なくなってきている。
 なんとか団と言いながら、「火の用心」と言ったり「なんとか用心」と言いながら。
 「ラジオ体操を一緒にやりしょう」と。
 だいたいこれは戦争中にやったことと、町内会や隣組がやったことと同じようなことだろうと思うんですが、そういう雰囲気の中で「令和」が「令和」として騒がれる。
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 最後の方で、教育勅語について述べていますが、
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 私はずっと「教室から戦争は始まる」と言ってきたんですけれど、もうやっぱり始まっていると言わなければいけないんだろうと思うんですね。
 この間、安田純平さんが「後方支援は戦争じゅないと安倍さんは言うけれど、後方支援があるからこそ戦争ができるんで、後方支援こそ戦争だ」と言っていましたが、それに違いないと思うんです。まさに戦争の中にいるわけです。
 なんでこんなことになったかと思う時に、「教育勅語はどうなっているんだ」という疑問が出たんで、それをお話ししたいと思ったわけです。
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 と述べ、その内容を解説し、それに関するような「詔書」「勅語」なども出されたことも紹介しています。
 戦後について
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 そして戦争して負けるわけなんですけれど、負けた後、教育基本法が47年に出ます。
 教育基本法が出たんだから教育勅語はなくなったはずなのに、なくならない。
 なくならないから48年に参議院と衆議院の決議が行われて、「まだまだ教育勅語が残っているような気がしているんで、そうではなくて教育勅語は終わったんだぞ」ということをここで言っているわけです。
 ここに大きな問題があるんだと思うんです。
 ここに「教育勅語はお終いだよ」ということが書いてあるんです。
 だけどどこがどんなふうに悪いということは、きちんと書いていない。・・ちゃんとしなかったんですよね。
 「教育勅語を守ることが万世一系を守るための国民の義務、努力しなければいけないと言ったけれど、それが間違っていたんだぞ」ということを言っていないんです。・・
 要するに戦争責任をきちんとしておかなかったことが後々まで響いて、今日まで及んでいると思います。・・
 この決議をしたもののやっぱり教育勅語は必要、守らなければというのが続いていくわけです。
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 最後に北村さんは以下のように結びます。
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 戦後すぐにきちんとやるべきことをやっていなかった、戦争責任をきちんと問わなかったということのツケが、今あると思う。
 今からでも遅くはないから、そのところをきちんとしていかなければならないと思います。
 天皇を含めた戦争責任をきちんと、私も含めた戦争責任を明らかにすることによって始まるんだと思います。
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 <新装増補版 あとがき>では、次のようなことを述べています。
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 いま、この国では、驚くべきことが立て続けに起こっている。
 ・・・
 新型コロナウィルスの感染拡大防止策では、水際で阻止できず、「検査難民続出」と批判された首相は、関係省庁間の連絡準備もないまま、専門家会議で議論にもなっていない、全国の小中高校などへの一斉休校の要請を発した。
 突然の全国一斉休校要請が、国民生活に与える影響はあまりにも大きい
 ・・・
 驚くべきことが続くなか、驚くのは、驚くべきことに驚かないことである。
 あいちトリエンナーレでは右翼からの攻撃で、展示を中止し、補助金が不交付になった。
・・・
 東日本大震災と五輪誘致で「みんな化」が進み、今の日本には同町圧力と忖度が拡がって、芸術や文化の担い手までが背後にある権力者の意図を推察して自主規制をしている。これは権力の直接介入より恐ろしい
 いまこそ、驚くべきことに驚く感性を失ってはならない。
  2020年3月              北村小夜
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 以上が『新装増補版・慈愛による差別』の紹介でした。

 この本は、1925年生まれの北村小夜さんが、
 障害者への「慈愛による差別」をあばきながら、
 その根源としての「立憲君主国」である日本社会をあばき、
 2020年の現代に生きる私たちに、
 君はどう生きるかを鋭く問うている本だと思いました。

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