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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

教員が沈黙することは『抵抗するな』と子どもたちに教えることと等しい

2015年07月23日 | 日の丸・君が代関連ニュース
  =河原井さん根津さんを解雇させない会が総会=
 ◆ 都教委への監視・抗議活動を継続


 卒業式の"君が代"不起立で、都教育委員会の出した停職処分取消等の東京高裁判決を勝ち取った、根津公子・河原井純子両元都立学校教諭を支える「君が代解雇をさせない会」が7月11日、都内で総会を開いた。
 総会は、11年4月の入学式から連続9回の不起立を貫いている田中聡史教諭に対し、都教委が"再発防止"と称する懲罰研修を強化している実態等を踏まえ、同教委への監視・抗議の継続等を盛った活動方針を決定。
 その際、根津さんは大阪府立高校の14年3月卒業生で、校門ビラまきと不起立を貫いた木村ひびきさんの「生徒の思いを考えてくれ、一緒に不起立する先生がいたから、不起立ができた」という発言を紹介。「教員が沈黙することは『抵抗するな』と子どもたちに教えることと等しいのではないか」と語った。
 この後、世取山洋介新潟大学准教授が「日の丸・君が代強制と安倍教育改革」と題し、講演した。
 ◇世取山氏講演要旨
 根津さん・河原井さん裁判で、「君が代起立・斉唱強制は国家への忠誠を誓わせる儀式。教育の場で許されない」という意見書を出した。
 最高裁判決は11年5月以降「起立・斉唱は、敬意の表明の要素を含む行為」と判じ、これを援用した今回の判決は「憲法が保障する思想・良心の自由との関係で微妙な問題を含むものである」と認めた。
 政府・自民党は18歳選挙権をテコに、論争的主題を客観的に提示するのでなく、前述の"国家忠誠儀式"に見られるように、議論の分かれるテーマを隠蔽させる、"教育の中立性"を学校現場に押し付けている。
 第2次安倍政権は、政府が特定の産業分野に肩入れする"ターゲティング・ポリシー"という政策を採り、グローバル競争に勝つ企業とそれを支える国家への愛を求めてきている。対抗軸として、立憲主義の想定する、個人の自由を尊重する教育を提唱したい。
 「Nationalism makes students stupid.」(国家主義は生徒たちを愚か者にする)のだ。
 (永野厚男・教育ライター)

『週刊新社会』2015年7月21日号

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