◎ 非常勤講師として最近思うこと
東京都の臨時職員として数年、非常勤講師として15年を経過し、現在4校持ち回りの日々である。
私が初めて講師になった頃は、1校で12時間以上の持時数ということもあり、1~2校でじっくり取り組むことができた。しかし、2008年より日勤講師(今までの嘱託に替わるもの)という制度が始まり、言い方はよくないのだが、日勤講師と非常勤で講師時数を奪い合う形となった。
都の方針ということで10~12時間のまとまった講師時数は日勤講師へ、2時間3時間の端数は非常勤講師へということになったようだ。講師で生計を立てているものにとっては、厳しい状況である。
本来学校は「自由と平等」を重んじ、どちらかというと横社会であったはずであるが、主幹制度が導入された時期を境にして、縦の社会へと移行してきたように見受けられる。
以前は職員の間で生徒指導の苦労や授業の様子などを話し合う機会も多かったが、最近はそのようなことすら話されないという学校もあるらしい。授業や、生活指導がうまくいかない=能力がない、ととられてしまうのだとか。失敗談はタブーなのである。ただし、これはあくまで「学校によって様々である」ということを付け加えておきたい。
子供のいじめは大人社会の反映であるとよく言われる。今、世の中は貧富の差が広がり、パートタイマーや派遣社員等の弱者は切り捨てられる。
それは学校における弱い者、つまり臨時採用(こちらはまだ良い)や非常勤講師の切捨てにつながっているのではなかろうか。
かつては人気の「教職」もその魅力をすこしずつ失いつつあるというのが現状のような気がする。
とは言え、公務員は身分も保証され、安定した非常に恵まれた職である。講師もまた、他のパート職よりははるかに恵まれており、職に就けるということは、何よりありがたいことである。その職に胡坐をかくことなく、自らを戒めつつ日々を過ごしていきたいと思う。
『藤田先生を応援する会通信』第38号(2009/12/10)より
東京都の臨時職員として数年、非常勤講師として15年を経過し、現在4校持ち回りの日々である。
私が初めて講師になった頃は、1校で12時間以上の持時数ということもあり、1~2校でじっくり取り組むことができた。しかし、2008年より日勤講師(今までの嘱託に替わるもの)という制度が始まり、言い方はよくないのだが、日勤講師と非常勤で講師時数を奪い合う形となった。
都の方針ということで10~12時間のまとまった講師時数は日勤講師へ、2時間3時間の端数は非常勤講師へということになったようだ。講師で生計を立てているものにとっては、厳しい状況である。
本来学校は「自由と平等」を重んじ、どちらかというと横社会であったはずであるが、主幹制度が導入された時期を境にして、縦の社会へと移行してきたように見受けられる。
以前は職員の間で生徒指導の苦労や授業の様子などを話し合う機会も多かったが、最近はそのようなことすら話されないという学校もあるらしい。授業や、生活指導がうまくいかない=能力がない、ととられてしまうのだとか。失敗談はタブーなのである。ただし、これはあくまで「学校によって様々である」ということを付け加えておきたい。
子供のいじめは大人社会の反映であるとよく言われる。今、世の中は貧富の差が広がり、パートタイマーや派遣社員等の弱者は切り捨てられる。
それは学校における弱い者、つまり臨時採用(こちらはまだ良い)や非常勤講師の切捨てにつながっているのではなかろうか。
かつては人気の「教職」もその魅力をすこしずつ失いつつあるというのが現状のような気がする。
とは言え、公務員は身分も保証され、安定した非常に恵まれた職である。講師もまた、他のパート職よりははるかに恵まれており、職に就けるということは、何よりありがたいことである。その職に胡坐をかくことなく、自らを戒めつつ日々を過ごしていきたいと思う。
『藤田先生を応援する会通信』第38号(2009/12/10)より
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます