先日の九州北部旅行佐賀編でのこと。
最近四国ばかり行っていたので、今回は2年ぶりに九州へ向かった。
2年ぶりといっても、直近2回の訪問は宮崎と鹿児島なので、
九州北部は卒業旅行以来だから、実に11年ぶりだ。
そんな北部とは福岡県・佐賀県・長崎県だ。
飛行機で福岡入りし、電車で佐賀、またまた電車で長崎に行って、飛行機で東京戻り。
行程表はざっとこんな感じ↓
東京→福岡空港→博多駅→駅周辺の小料理屋→初日終了
博多→柳川下り→吉野ヶ里遺跡→佐賀の小料理屋(ふるかわ)→二日目終了
佐賀駅→ハウステンボス→長崎駅→長崎駅ビルで夕食→稲佐山夜景→三日目終了
長崎バス停→長崎空港→羽田空港→昼に帰宅
電車乗りまくり、JR九州使いまくり!
全部を語ると今の俺の力量では全てを投稿しきれないので、
一番大ウケしたことを述べようと思う。
それは上記行程表でいう二日目の「佐賀小料理屋(ふるかわ)」でのこと。
佐賀県人も佐賀出身の友人もいない俺は佐賀での美食場所に困った。
ノーアイデアで現地入りしてしまい、広大な吉野ヶ里遺跡を歩き回った。
どうしたものか・・・。
「う~ん・・・」
この状況を打開するには彼に頼るしかない!
そう、東京で土曜日出勤して事務所にこもるヒゲさんこと、ヨコヤナの存在を思い出した!
すかさず彼の携帯にメールを入れてみる。
「ヒゲさん、佐賀駅周辺で俺好みの店探してー」
すると"出来る男"ヨコヤナは4件ものお店をリストアップしてくれた。
その中の一つ、ふるかわという小料理屋に興味がわいた。
ヨコヤナによると、
「佐賀の郷土料理と地酒を堪能することができる居酒屋。店内にある嵯峨野銘酒は80種類以上。肴は旬の有明の海の幸が人気で、予算に応じて盛り合わせてくれる。」
というフレーズを添えてくれた。
「決まり」
電車の本数がとても少ないため効率良く佐賀市内へ戻るために吉野ヶ里遺跡から最寄駅まではタクシーを利用。
往きの路線バスが50分要したのに対し、タクシー&電車利用は20分ほどで済んだ。
身支度を整え、宿泊ホテルから宿泊客にサービスされるカレーライスの誘惑を振り切り、佐賀駅前から続くクリスマスネオンに輝く銀杏並木(大通り)を南下して"ふるかわ"へと向かった。
大通りから道を1本奥に行くとたちまち派手やかさを失う。
お店が面する通りは表通りに対し裏通りといった感じで、飲み屋関連が立ち並ぶ。
表通りの飲食店とは対照にチェーン店などではなく、スナックや小料理屋が立ち並ぶ。
目的の"ふるかわ"はそんな一軒屋的な構えではなく、雑居ビルの一室であった。
そのため時間も早かったせいもあり、お店に入るには少しばかり戸惑った。
まあしかし、身寄りのない佐賀の町で新規開拓を行う以上、他を探す方がリスクを生じるだろうと思い、扉を開けた。
案の定、先客は誰一人おらず、カウンター内に居る年配の女性のみだった。
この女性を俺は初めのオーダからしばらく"女将さん"と呼び続けたが、途中からは"ママ"と呼び始めた。
ママ以外に夫であるマスターが調理を担当して一緒に切り盛りしているのだが、どうも風貌から"大将"ではなく"マスター"。
であるから、"女将"ではなく"ママ"と呼んだのだ。
しかも、発言力がマスターよりママの方が上なのは我々の次の客が来店されてから顕著に表れた。
有明海の幸の奇妙さとグロテスクさも大いに語るところだが、あえて今回はこの"ママ"について語る。
俺らの次に来た客は佐賀県だか佐賀市のお偉いさん方であった。
しかし、彼らはママの店が2軒目だったらしく、入店から仕事の話を大きな声でし始めた。
俺らと静かに日本酒を一緒に呑み、日本酒と佐賀県について語っていたので少々気を悪くした様だ。
その不機嫌なママの様子に気づいたマスターがお偉いさん方の相手をし、ママは引き続き俺らの相手をしてくれた。
しばらくすると、お偉いさんらがママが放つ不機嫌な空気を読んでくれて退出。
ここからママの「ザ・ワールド」が始まった!
お偉いさんらと入れ替わるようにお客が入ってきて、お店のカウンターは満席になった。ついでに小上がり席2つのうち、1つも使用された。
数時間経って日本酒がうまい具合に回ったあたりで店の客同士にも一体感が生まれた。
更に酒が進むママは絶好調だ!
最初物静かな店、物静かな店主達だと思ったが、大間違い!(笑)
めっちゃノリノリで、年を感じさせないママとマスター。
佐賀を愛する心と、日本酒道に邁進する姿に客として惚れ込んだ。
18時から呑み始め、大きなグラスが空くたびにお勧めの酒を次から次へと注いでくれ、しかも市販されていない幻の酒をサービスで振舞ってくれるのだから3時間も経つうちに昼間の吉野ヶ里遺跡を歩き回った疲れも相まって眠気のピークが訪れた。
ちょうどそのころ右隣の客が帰ろうとしたので、この時ぞばかりに便乗して俺らも店を後にしようと思った。
俺はこの後、俺の"日本酒道"で、"はぐれ酒呑純米派"として、05年&06年"酒宴男優賞"自称受賞者として、"小料理屋郎"として人生初の経験・体験をした。
「まだ早い!まだ帰るな、もっと呑んでいけ!」とママから帰るのを許されなかった。
「すごい、すごい」とこの数時間思ってきたが、本当にすごいママだった。
都内に限らず色んな店に行ったよ、全国各地の。
料理も酒も美味しく、そのうえ親切で優しいお店をたくさん経験してきた。
その都度、店を出る時には一見の俺に「また来てね」と言われて本当にその後も行ったさ。
俺はそんな地方の優しさと親切さに魅かれて旅している。
"ふるかわ"のママは今までに無い人物。
大物すぎる!
初めての客、しかも観光で来ている一見の客に「まだ帰るな」は響いたよ(笑)
冒頭でも述べたように、去年からの俺は"四国づいている"ので、九州にはあまり来ない。しかも、魅力的な県が何県もあるので同じ県をリピートするのが難しい。
だが、素敵な店でこんな貴重な体験までしてしまっては一年以内にリピートせずにはいられない。
俺の「また来る」は100%実行する言葉。
ママとマスターに一見にも関わらず名前を覚えてもらい、一緒に記念撮影までしたのだから。
1月から11月まで毎月日本各地へと旅した一年を締めくくるに相応しいお店だったし、"がばいママ"さんだった。
ありがとう。
最近四国ばかり行っていたので、今回は2年ぶりに九州へ向かった。
2年ぶりといっても、直近2回の訪問は宮崎と鹿児島なので、
九州北部は卒業旅行以来だから、実に11年ぶりだ。
そんな北部とは福岡県・佐賀県・長崎県だ。
飛行機で福岡入りし、電車で佐賀、またまた電車で長崎に行って、飛行機で東京戻り。
行程表はざっとこんな感じ↓
東京→福岡空港→博多駅→駅周辺の小料理屋→初日終了
博多→柳川下り→吉野ヶ里遺跡→佐賀の小料理屋(ふるかわ)→二日目終了
佐賀駅→ハウステンボス→長崎駅→長崎駅ビルで夕食→稲佐山夜景→三日目終了
長崎バス停→長崎空港→羽田空港→昼に帰宅
電車乗りまくり、JR九州使いまくり!
全部を語ると今の俺の力量では全てを投稿しきれないので、
一番大ウケしたことを述べようと思う。
それは上記行程表でいう二日目の「佐賀小料理屋(ふるかわ)」でのこと。
佐賀県人も佐賀出身の友人もいない俺は佐賀での美食場所に困った。
ノーアイデアで現地入りしてしまい、広大な吉野ヶ里遺跡を歩き回った。
どうしたものか・・・。
「う~ん・・・」
この状況を打開するには彼に頼るしかない!
そう、東京で土曜日出勤して事務所にこもるヒゲさんこと、ヨコヤナの存在を思い出した!
すかさず彼の携帯にメールを入れてみる。
「ヒゲさん、佐賀駅周辺で俺好みの店探してー」
すると"出来る男"ヨコヤナは4件ものお店をリストアップしてくれた。
その中の一つ、ふるかわという小料理屋に興味がわいた。
ヨコヤナによると、
「佐賀の郷土料理と地酒を堪能することができる居酒屋。店内にある嵯峨野銘酒は80種類以上。肴は旬の有明の海の幸が人気で、予算に応じて盛り合わせてくれる。」
というフレーズを添えてくれた。
「決まり」
電車の本数がとても少ないため効率良く佐賀市内へ戻るために吉野ヶ里遺跡から最寄駅まではタクシーを利用。
往きの路線バスが50分要したのに対し、タクシー&電車利用は20分ほどで済んだ。
身支度を整え、宿泊ホテルから宿泊客にサービスされるカレーライスの誘惑を振り切り、佐賀駅前から続くクリスマスネオンに輝く銀杏並木(大通り)を南下して"ふるかわ"へと向かった。
大通りから道を1本奥に行くとたちまち派手やかさを失う。
お店が面する通りは表通りに対し裏通りといった感じで、飲み屋関連が立ち並ぶ。
表通りの飲食店とは対照にチェーン店などではなく、スナックや小料理屋が立ち並ぶ。
目的の"ふるかわ"はそんな一軒屋的な構えではなく、雑居ビルの一室であった。
そのため時間も早かったせいもあり、お店に入るには少しばかり戸惑った。
まあしかし、身寄りのない佐賀の町で新規開拓を行う以上、他を探す方がリスクを生じるだろうと思い、扉を開けた。
案の定、先客は誰一人おらず、カウンター内に居る年配の女性のみだった。
この女性を俺は初めのオーダからしばらく"女将さん"と呼び続けたが、途中からは"ママ"と呼び始めた。
ママ以外に夫であるマスターが調理を担当して一緒に切り盛りしているのだが、どうも風貌から"大将"ではなく"マスター"。
であるから、"女将"ではなく"ママ"と呼んだのだ。
しかも、発言力がマスターよりママの方が上なのは我々の次の客が来店されてから顕著に表れた。
有明海の幸の奇妙さとグロテスクさも大いに語るところだが、あえて今回はこの"ママ"について語る。
俺らの次に来た客は佐賀県だか佐賀市のお偉いさん方であった。
しかし、彼らはママの店が2軒目だったらしく、入店から仕事の話を大きな声でし始めた。
俺らと静かに日本酒を一緒に呑み、日本酒と佐賀県について語っていたので少々気を悪くした様だ。
その不機嫌なママの様子に気づいたマスターがお偉いさん方の相手をし、ママは引き続き俺らの相手をしてくれた。
しばらくすると、お偉いさんらがママが放つ不機嫌な空気を読んでくれて退出。
ここからママの「ザ・ワールド」が始まった!
お偉いさんらと入れ替わるようにお客が入ってきて、お店のカウンターは満席になった。ついでに小上がり席2つのうち、1つも使用された。
数時間経って日本酒がうまい具合に回ったあたりで店の客同士にも一体感が生まれた。
更に酒が進むママは絶好調だ!
最初物静かな店、物静かな店主達だと思ったが、大間違い!(笑)
めっちゃノリノリで、年を感じさせないママとマスター。
佐賀を愛する心と、日本酒道に邁進する姿に客として惚れ込んだ。
18時から呑み始め、大きなグラスが空くたびにお勧めの酒を次から次へと注いでくれ、しかも市販されていない幻の酒をサービスで振舞ってくれるのだから3時間も経つうちに昼間の吉野ヶ里遺跡を歩き回った疲れも相まって眠気のピークが訪れた。
ちょうどそのころ右隣の客が帰ろうとしたので、この時ぞばかりに便乗して俺らも店を後にしようと思った。
俺はこの後、俺の"日本酒道"で、"はぐれ酒呑純米派"として、05年&06年"酒宴男優賞"自称受賞者として、"小料理屋郎"として人生初の経験・体験をした。
「まだ早い!まだ帰るな、もっと呑んでいけ!」とママから帰るのを許されなかった。
「すごい、すごい」とこの数時間思ってきたが、本当にすごいママだった。
都内に限らず色んな店に行ったよ、全国各地の。
料理も酒も美味しく、そのうえ親切で優しいお店をたくさん経験してきた。
その都度、店を出る時には一見の俺に「また来てね」と言われて本当にその後も行ったさ。
俺はそんな地方の優しさと親切さに魅かれて旅している。
"ふるかわ"のママは今までに無い人物。
大物すぎる!
初めての客、しかも観光で来ている一見の客に「まだ帰るな」は響いたよ(笑)
冒頭でも述べたように、去年からの俺は"四国づいている"ので、九州にはあまり来ない。しかも、魅力的な県が何県もあるので同じ県をリピートするのが難しい。
だが、素敵な店でこんな貴重な体験までしてしまっては一年以内にリピートせずにはいられない。
俺の「また来る」は100%実行する言葉。
ママとマスターに一見にも関わらず名前を覚えてもらい、一緒に記念撮影までしたのだから。
1月から11月まで毎月日本各地へと旅した一年を締めくくるに相応しいお店だったし、"がばいママ"さんだった。
ありがとう。