この3月に読み終わった本は7冊。
そのうち4冊が佐伯泰英氏の時代娯楽小説というのは我ながらどうよと思いますが、はまってしまったものはしょうがない。
残り3冊のうちの1冊がPHP新書の本書です。
この手の本は著者の自慢が鼻につくものが少なくありませんが、本書はそのようなことがなく読み進むことができました。
読後にメモしたのは、「抜き書きの多様なメリット」と「文章上達の「近道」とは」という2つの章。
前者は、タイトルどおりですし、強調されている手書きのメリットは文具ファンにとってはおなじみの観点かもしれません。
後者は、好きな作家の短編やエッセーをノートや原稿用紙に書き写して、それを段落ごとに分解し分析する手法が紹介されています。
前者の「抜き書き」も同じような効用がありますね。
この種類の本は久しぶりでしたが、素直に受け入れることができました(笑)。
さて、著者が使っているノートと万年筆のことがちらりと出てきます。
文具ファンとしてはついこういう個所に反応してしまいます。
万年筆はモンブランのマイスターシュテュック149の細字。
そしてすべての情報を書き込むメモ帳は、「伊東屋特製の革表紙の横罫メモ」となっていますが、これがどういうものなのか気になります。