「美」を愛する人へのメッセージ

岩国市を中心に「いろ・色・パステル画」展を開催しています。また、「美」という大きなテーマに向かって発信していきます。

エンジョイパステル(春~夏)

2012-07-27 10:00:31 | 「パステル画」講座

久しぶりに更新することができました。

エンジョイパステルは、藤井容子先生のもとで、初心者から経験者まで集まって絵を描いています。

最近描いた皆さんの作品です。

 

オランダの国を参考にして作ったハウステンボスの象徴風車です。(神村)

近くの岩国南バイパスからの風景です。

夕焼けがとてもきれいで思わずシャッターを押しました。(川上恵子)

 

 

ボケの花を描く。

八十五歳の自分、ボケないように頑張ろう。

「パステルに感謝 集う皆様に感謝」  (磯本糸江)

めずらしく 柘榴が目についたので・・・  (竹本)                                                                                                                                                                                                                                                                   

秋冷の滝  (村実)

花しょうぶ  (我嶋)

たんぽぽ  (sumiko)

大自然っていいですね。  (りつこ・N)

 

 


「視点を変えて」・・チャレンジ・エンジョイパステル展から

2011-05-20 17:25:13 | 「パステル画」講座

何の世界でもそうですが、同じことを繰り返していると惰性になり、何か突破口のようなものが欲しくなり別のことを考えるようになります。

 

そこに大きな「創意」が必要になり、いろいろなことを試してみたくなります。

この方もその一人ですが、「視点を変えて」描いているのがよくわかります。

 

「バレリーナ」の足の部分でしょうか、「つま先」で立つ「バレリーナ」の足には「ダンサー」の全神経が集中され、どこか「神秘的な世界」さえ感じられます。

 

常識では考えられないこうした行為に対して、作者は「驚き」をもってみているようにも思えます。

 

「バレリーナ」の全身を描くのではなく、一部を描いてその「ダンサー」の「緊張感」や「臨場感」のようなものを表現しています。

「単に足を描いているだけではないか」と思われる方がいるかも知れませんが、まず「なぜ作者は足の裏をかいているのだろうか」と疑問を持って欲しいと思います。

 

「人の背中」でもそうですが、「正面」から描いた絵よりも表現したいことがたくさん見えることに気づくと思います。

 

それと同じで、「赤ん坊」の全身や顔を描く以上に、見る人にとってはいろいろなイメージを膨らますことができるものになっています。

 

見る人も様々ならば、そのイメージが様々になったほうが絵の広がりとしては出てきて、たくさんの人の共感を得えることができます。

 

この「足の裏」から、あなたは何をイメージすることができるでしょうか?

「白樺」という題名のこの作品は、「白樺の森」に住む「カップルの小鳥」を描いています。

 

「仲のいい小鳥たち」に目が行く人もいるし、「小鳥たちがすむ穏やかな空間」を感じることができる人もいます。

 

また、「白樺の模様」と「小鳥たちの模様」の美しさに目がいく人もいるかも知れません。

 

このように見る人の立場になると、様々な解釈ができる作品になっています。

「小さな劇場」という題名のこの作品は、ある種の「イメージ画」になっていて、いろいろな想像ができる作品になっています。

 

どんなことがこの絵からイメージできるか、やってみてください。

理路整然とした生活の中で、こうした瞬間を見るとそこにある種の「違和感」が生じ、やがてそこに何らかの意味づけをしたくなります。

 

この絵からは「年月」や、「風化」のようなものが感じられ、いつしか「過ぎた記憶」のようなものまで追いかけている自分の姿に気づくのではないでしょうか、

 

いつも見ている「庭」でしょうか、そこに「赤い存在」に気づき、「季節」の変わりを認識し、改めて今の季節を味わっているような作品になっています。

 

「視点を変える」と言うことは、「直接的」な伝達でなく、「間接的」に物事の本質のようなものが伝わってくる世界だとも言えます。

 

それは絵画をより深く味わい、楽しむことができる幅広い創作だとも言えます。

 

「続ける」ことの大切さは、そうした「違うことへの遭遇」をも意味し大きな飛躍につながると言うことになります。

 

皆さんも何かやっている方があれば、是非続けて欲しいと思っています。

 

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「人の存在を通して」・・チャレンジ・エンジョイパステル展から

2011-05-19 12:31:31 | 「パステル画」講座

なんとほほえましいワンショットでしょうか。「曽孫と私」というテーマで描かれたこのパステル画からは、「絵画」の原点を見るようで、とてもほほえましいものを感じます。

 

「言葉」は自分の思いをすぐ他の人へ伝える便利なものですが、それは限定された意味を伝える道具でしかありません。

 

しかし、「絵画」は見る人にいろいろなイメージを起こさせ、見る人によって様々な解釈をすることができます。

 

とても広がりのある世界の中で、自分との共通点や理解できるものをさがし、それを味わう世界だといってもいいのではないでしょうか。

 

とても明るく頼もしい人柄の人物を描いているこの方は、「身近な存在」をとても生き生きと描いています。

 

人一倍「身近な人」を描いているうちに、目で見えないつながりのようなものが自然とでてくるから不思議です。

 

「太陽のような存在」にうつるこの人は、かけがえのない人であることがよく理解できます。

「身近な人の結婚式」でしょうか、とても幸せそうな二人の表情から作者の「安堵と期待」のようなものが見れ、幸福感に満ちた作品になっています。

 

バックの色を分けていますが、これは「男女の違い」を色で表そうとしたのではないかと想像できます。

 

いずれにしても、明るい色調で描かれ、作者の思いのようなものが伝わってきます。

この方は、今「青」と言う色にとても興味があるようで、それを「若者」の中に表現していますが、それはある意味では「青色」を通じて何かを追求しているようにも見えます。

 

それは「希望」とか「未来」のようなものであるかもしれませんし、また何かを達成した時の「喜び」のようなものかも知れません。

 

どこか「祈り」のようなものを感じるこの表情の中に、おさえきれない「好奇心」が秘められているように見えます。

 

「目」がこちらを向き、挨拶をしているこの姿の中に、他者への大きな好奇な心が働き、「子供の目」には「限りない世界」を見ているような姿が想像できます。

「部屋」の中に明るい光がさし、その中で一息ついているのでしょうか、「心地よい空間」とその中で「満ち足りた気持ち」でいる人物画が描かれています。

 

「人物」の表情に見られるように、この空間自体が作者の気持ちで、とてもおだやかな空間を作り上げています。

 

「雪景色」の中の人物は、「雪」が久しぶりに降った「喜び」と、そのなかを歩ける「うれしさ」を「振り返る」ことにより、こちらに伝えようとしています。

 

それは、マンネリ化した「日常生活」に、ある種の起爆剤としての役割も果たしているのではないでしょうか。

 

「身近な存在」だけに限らず、「人」を通して作者の言わんとすることが表現できるのも、絵画の大きな魅力になっています。

 

昨日も書きましたが、「心を動かす」には、他の存在はとても重要で、お互いに何かを刺激しあい、「喜び」や「悲しみ」を分かち合っていることがよくわかります。

 

誰もが、「心」をどんどん動かすような活動を、日頃からして欲しいものだと思っています。

 

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「旅情と心のふるさと」・・チャレンジ・エンジョイパステル展から

2011-05-18 16:58:52 | 「パステル画」講座

最近、「旅」をする人が多くなり、絵画の世界でも「旅」をテーマにしている作品が増えています。

 

この方も「イングランド南部の田舎の風景」というタイトルがありますので、「イギリス」へ行ったことを思い出しながら描いたものと思われまうす。

 

しかし、「異国の情景」の中に、日本と違う視点で見ているのは良くわかります。

 

歴史を重ねたような「民家」の中に、「赤」と「青」の車が対比して描かれていますが、その対比の中に「田舎」の存在を確認したのかも知れません。

 

ただ、日本の現実を通り越して、どこか「ファンタスティックな世界」を創りあげ、絵本の中に作者がいるような錯覚に陥ります。

「ニュージーランドの旅」とあるこのパステル画も、異国で見た色彩がとてもさわやかなものとして目にうつり、その際立った「コントラスト」がいつまでも残っているような作品になっています。

 

湖から見える向こうの氷河の「白」と、こちらの湖と空の「青」の色が強烈に脳裏に残り、思わずパステル画になったような作品になっています。

「北海道」の景色のように見えますが、この作品も同じように「色の対比」がとても強烈に残り、それを絵画の世界へ移行しているように見えます。

 

「夕焼け」でしょうか、「太陽」があたって「オレンジ色」に見える部分と手前に残る影の部分の「青」が「補色」という対比で描かれ、よりいっそう「インパクト」の強い風景画になっています。

 

こうした「非日常の光景」から見えてくる「色の美しさ」はいつまでも脳裏に残るものではないでしょうか。

これとは逆に「日常」見慣れている風景の中に、いつしか自分と「同化」している色彩があることにも気づきます。

 

こうした絵画の制作を通じて、改めて「故郷」や「身近な風景」の良さを再確認することはよくあることだと思います。

 

そこには「郷土愛」のようなものが見られ、それがいつしか体の一部となり、絵を描くことにより、それらを再発見することは、とても楽しい作業ではないかと思います。

 

「廃船」というものを通じて、自分の過去を振り返る「ノスタルジア」のようなものが感じられるのはこの作品です。

 

「過ぎていく年月」の中に、人の「存在」というものの意味を問いかけ、自分たちの過去を「具現化」しようと試みる世界に浸っているように思えます。

 

このように「旅情」も「こころのふるさと」も同じ「心の旅」を意味していて、そこに流れるものは似ているように思えます。

 

人には「旅」はとても大事なものになっていますが、それはひとえに「心を動かす」ことのできる環境に自分が置かれると言うことを意味しています。

 

しかし、場所は変化しなくとも「心が動く」ということは、同じ意味を有しているわけで、「絵画」の基本につながっています。

 

「絵を描く」と言うことは、とりもなおさず「心を動かす」ことにほかなりません。

 

「流れる川はにごらない」だったと思うのですが、「流れている川」からは「生命」を感じることができ、そこから発する「エネルギー」は我々に感動を与えてくれます。

 

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「松竹梅と心」・・チャレンジ。エンジョイパステル展から

2011-05-17 07:18:38 | 「パステル画」講座

「絵画」を描く場合、最もポピュラーな題材が「風景」ではないかと思っています。

 

今回のこの「パステル画」展でも、「風景画」がかなりのウェイトをしめていました。

 

その中にあって、特に私の目には、「松竹梅」という伝統的なものを描いたパステル画に目が行き、どこか「日本人の心」のようなものが見えました。

 

「松竹梅」と言うのは、「慶事」に使われるもので正月の「門松」等によく見られるものになっています。

小さな頃より、こうした「慶事」に使われる「松竹梅」は、日本人の「心」のよりどころにもなっているようにも見えます。

 

そうしたことを前提に描いているのが、この作品で「光市」にある「冠梅園」でしょうか、その風景を見た時、思わず描いてみたくなった題材のように思われます。

 

こうした風景の中にいると、とても落ち着いた気持ちになり、自分がそのなかに溶け込んでいくような錯覚に陥ります。

 

この作品は、「臥竜梅」というタイトルで描かれていますが、「梅」の中でも「竜」のように見えることからこうした名前がつけられているようです。

 

「竜」と言えば、そうです、「中国」なんです。「松竹梅」も中国から来た伝統的なもので、それがいつの間にか日本の生活の一部になっているようなところがあります。

 

「蓮」にしても、原産地は「インド」で「中国」を経て、「日本」にきているという流れがあります。

 

「中国」の絵画や、「仏教の世界」」に「蓮の花」があるのは、よく知られています。

 

そうしたことが、いつの間にか私たちの脳裏に植え付けられ、いつしかそれらを特別なものとしてみるようになった経路があります。

 

「絵画の世界」だけでなく、我々「日本人」の生活は遠「インド」を経て、「中国」からわ伝わったものが多いのに驚かされます。

「ススキ」でしょうか、秋の気配を感じさせるこの作品からは、「ススキ」の持つ「繊細さ」や「優しさ」が伝わってきます。

 

「秋」と「ススキ」はとてもよく合い、心穏やかな気持ちにさせてくれます。

これは「風景画」ではないのですが、この絵画からは「異質」なものを感じてしまいます。

 

外国かどこかの「屋内」でしょうか、「白い空間」の中に何気なくおかれた「器」や「コック」が、作者の目にはとても新鮮にうつったに違いありません。

 

「現代的」なこの絵からは、「新たなもの」への視点が見れるような気がします。

 

「伝統」というものと「現代的」なものを比較すると、そこから新たな見方ができるような気がしてなりません。

 

絵の「鑑賞」を通じて、我々の心の中にあるものをさがしてみるのもおもしろい試みだと思いますが、どうでしょうか。

 

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