第4回 春の「いろ・色・パステル画」展は「やまぐちフラワーランド」で行うと言うことで、一人1点は「花」を描こうということで始まっています。
会場にはいつものメンバーが独自のスタイルのテーマだけでなく、「花」を通しての新たな視点が見られるのが大きなポイントになっています。
会場を一周してみると、その違いが手に取るようにわかり人の持つ「個性」のおもしろさに改めて気づかされます。
「人の目」と「人の心」は常に動いていて、常に刺激しあっていることがわかり、それが「写真の世界」とは比べ物にならないぐらい、我々の目に訴えかけてくるものがあります。
「いろ・色・パステル画」展というグループの名前にふさわしい、色とりどりの作品が並んでいて、とても楽しい気分になるのは私だけでしょうか。
そういう前提の下に作品を見て欲しいと思います。
まず、「西兼さん」の作品ですが、西兼さんが描く題材は「人物」や「風景」が多く、こうした「花」はあまり見たことがありません。
以前、私が見た「静物画」の中で印象に残っているのは、「ざくろ」をテーマにした作品です。
ここに、その画像がありませんがそれとは少し違った雰囲気があり、「花」の持つ空気のようなものをとらえているように見えます。
この作品は油絵で言えば、50号ぐらいでしょうか。かなり大きな作品で、「バレリーナ」の何気ないひとコマを描いています。
優しい色調と、モデルに対する心遣いが手に取るように伝わり、どこか「孫」の絵を描いているようなあたたかみを感じてしまいます。
「フルート奏者」を描いているこの画像は、画像の取り方は悪く見えにくいのですが、「モデル」の緊張した場面がよく出ているように思われます。
はじめて「モデル」をしたこの音楽家の心情まで出ていて、そこには「未知の世界」への「警戒心」さえ感じます。
絵とはそうしたことが伝わるすばらしいもので、単に描き方がうまいとか、手法がどうだとかと言うのは「二の次」のことのように思います。
「西兼さん」の色調は、「淡いブルー」というものが主体となっていて、見ている我々の心がとても穏やかになる気持ちを植え付けてくれます。
こうした空間に展示された「作品」からは、どこか「呼吸」のようなものさえ聞こえてくるようです。
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