葉港日記

佐世保近辺の風景や日常写真、佐世保港(葉港)の船舶などを、折にふれ写し留めます

佐世保要塞~丸出山堡塁観測所跡

2012年10月08日 | 佐世保の風景

※見出しの写真は拡大できません

佐世保市の各地に残る
佐世保要塞(砲台や観測所)のうち
佐世保港口の北側に位置する俵ヶ浦半島に
3か所点在して残る砲台跡(小首、丸出山、向後崎)
のうちの一つである
丸出山堡塁(まるでやまほうるい)観測所跡
に行きました
※堡塁はどちらの字も「とりで」の意味があります

旧日本海軍の軍港、佐世保に進入してくる
敵艦隊(ロシア)から佐世保港を護るため
旧日本陸軍が1901年(明治34年)に
建造したものですが1945年(昭和20年)の終戦まで
1度も実戦を経験することはありませんでした

丸出山砲台は佐世保湾口に建造された砲台群のなかでも
最大級の砲台で、2か所の離れた砲台と
さらに離れた高台に在る観測所の3か所から
成り立っています
※佐世保要塞に関するさまざまなHPより引用しました



丸出山堡塁観測所跡の土台部分です



各地の要塞跡と同様に土台部分には
棲息掩蔽部(せいそくえんぺいぶ)と呼ばれる
部屋の入口があります

棲息(せいそく)とは兵士が棲む(休む)
掩蔽(えんぺい)とは物(弾薬など)を隠す(保管)
という意味の言葉を合わせたものです



棲息掩蔽部の内部です

向かって右側の壁の上には丸いパイプ状の
穴があいています







棲息掩蔽部横の急で奥行きの無い
階段を上ります



最初の階段を上りあがった先には
二つ目の階段が在ります



観測所入り口の鉄製の扉は開いた状態なっています



観測所内の中央部には
煉瓦の土台に丸い石で造られたテーブルが在り
周囲の壁には棚状の窪みが見えます



入口付近の壁にもパイプ状の穴が見えます



天井部分です



このような敵弾を防ぐための覆い(装甲上屋)を
掩蓋(えんがい)と呼ぶのだそうです





110年以上経っている鉄製の掩蓋(えんがい)が
ほぼ完全な状態で残っているのはあまり例が無いそうです

それにしても上屋部分を始め
周囲もきれいに整備されていると思っていたら
今年の春に文化財修復工事が行われていたことが
後日、解りました



観測所の掩蓋(えんがい)と周囲の光景です









観測所の北側には南九十九島の
美しい風景が広がっています

写真右側から
愛宕山(赤崎岳)、石岳、弓張岳、愛宕山(相浦)、
九州電力相浦火力発電所の煙突、
そしてさらに左には冷水岳も見えています









画像左下には「白浜海水浴場」の一部と
駐車場が見えています





2012年11月3日(土)に
SASEBO時旅」のツアーで
丸出山観測所跡と小首砲台跡をめぐる
コースが予定されています

※追記
2012年春の修復工事は
観測所跡の土台や上屋と
その周囲だけの工事が行われたもようです

周辺一帯は畑地や山林で、その中を
所々で枝道に分かれた狭い農道が通っておりますが
これらの拡幅工事などは行われておらず
駐車場などの施設なども無いことを
ご承知おきください


※画像は2回目のクリックで更に大きな写真になります

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