英国的読書生活

イギリスつながりの本を紹介していきます

己の分を尽くす

2013-07-03 | イギリス

 

コニー・ウィリス「オールクリア2」

 

過去に閉じ込められたオックスフォード大学史学部生3人の行く末は・・・・
「ブラックアウト」から数えて17百数十ページが終わってしまった
3冊重ねての厚さに妙な満足感を覚えるのは電子書籍では得られない体験・・・
水っぽく薄味に思えた前編までであったが、この「2」に入り、一気に強火で煮立ち始め、
塩味も効いてきていい感じに
食がすすむ、すすむ・・・
未来からのコンタクトを得るために、未来に向けて流し続けるメッセージ
そのメッセージを見つけられるかはひとえに未来側にかかっている・・・
デットラインが迫る中、ポリーがたどり着いた考えとは?

「歴史とは現在と過去の対話である」とは、歴史家E・H・カーの言葉だが、
対話を行うために未来側では非常に多くの年数を費やしてしまうのだ

これまで頼りになったダンワージ先生は、何も出来ないよぼよぼ老人となって登場し、
必ず助けに来ると約束したコリンは1995年に何故か寄り道している・・・

ラスト・・・、再び開いた降下点・・・ でも3人はいっしょではない・・・
いっしょではなくっても、3人はそれぞれの分を尽くした

VEデーのトラファルガー広場・・・
ポリーの姿を追い求めるメロピーが悲しい

1940年、41年、44年、45年、95年、2060年を同時中継しながら、
かつそれぞれが影響しあうお話なので、???もいっぱいなんだけど
しばらくは余韻に浸れる読書でした










婚約指輪はお給料の3か月分・・・・・

2013-06-27 | イギリス


おじさん世代以上の人はご記憶にあるかと思いますが、
かつて、映画館では本編上映前の広告で、
ダイヤモンドのデビアスのイメージ広告が流れていました
「ダイヤモンドは永遠の輝き」というフレーズが流れ・・・
最後に
「婚約指輪はお給料の3か月分が目安です」というコピーが聞こえると、
客席に座っているカップルは、決まってクスクス笑い、
独り者の男の子、女の子はため息をつき、
結婚申し込みを真剣に考える男は
「3か月分って、額面かな?手取りでいいのかな?」
なんて考える一瞬なのでした
さて、このデビアス
南アフリカの巨大ダイヤモンド利権企業体ですが、
作ったのは、あのセシル・ローズですね
「ダイヤモンドは永遠の輝き」は企業ブランド名をあえて抑えたマーケティングで
その後のイメージ広告のお手本になったとか
「3か月分・・」は当時の日本の市場マーケの結果で決まっており、
国によっては「1ヶ月・・」のところもあったらしいです

このデビアス社も登場する

イアン・フレミング「007 ダイヤモンドは永遠に」

おっとデビアスとまんまいっしょのタイトル・・・
ボンドの今回の任務は
南アフリカからダイヤモンドを密輸する黒幕を暴け!というもの
敵はスパイやテロリストではなく、アメリカのギャングたち
ギャングというのはボンドにとっても、なかなかにタフで恐ろしい存在なのだ
なんせ、こそこそすることがあっても
怒らせれば、白昼堂々殺し屋を送り込んでくるのだから
密輸の運び屋になりすましたボンドは渡米に成功
うまくギャングの懐にもぐりこんでいくのだが・・・
舞台は欲望蠢くラスベガス、そしてクィーンエリザベスⅡ世での脱出劇
展開はシンプルですが、そこそこの密度感でした












まだまだクリアではないけれど・・・

2013-06-06 | イギリス



コニー・ウィリス「オールクリア 1」




「ブラックアウト」の続編ですが、これまたボリューミーで2分冊・・・・。
「・・2」は近日発売ということで結末は分からず全体をコメントすることは出来ないのですが

降下点が開かず1940年のロンドンに取り残されたオックスフォード大史学生3人。
降下予定期間内の空襲情報(どこに爆弾が落ちたか・・)は事前にインプットされていたが
今後は情報がなく爆弾に吹き飛ばされる危険も大いに増大する
降下点の不調は、彼らの行動が歴史を変えてしまったからなのか
彼らを送り込んだ未来側の問題なのか・・・
デッドライン(同一時間に同じ人間が2人存在することはできない)の問題も浮上してきた
思い悩む3人のいささかヒステリックな言動がちょっと興ざめなのだが・・・

歴史研究の対象としてタイムマシンを使って過去を観察する史学生なのだが
ちょっと研究テーマが凡庸・・・・?
「地方屋敷のメイドとなり疎開児童を観察する」
「アメリカ人従軍記者となりダンケルクの英雄を見つける」
「デパートの従業員となり空襲下のロンドン市民を観察する」
せっかく研究対象となる時代にいるにもかかわらず、彼らは帰ることばかりを気にしているのがちょっとね

この「1」では後半のセント・ポール大聖堂の空襲が大きな山場かな


おもしろいサイトを見つけました
ロンドンの地図上に空襲時に落ちた爆弾をすべてマッピングしたもの

http://www.bombsight.org/#15/51.5050/-0.0900





もう少しダイエットしても

2013-03-25 | イギリス


コニー・ウィリス「ブラックアウト」

コニー・ウィリスの新作。
2段組750ページ強のボリューム。1ページあたり約3,36円のコストパフォーマンス。
ドゥームズデイ・ブック」「犬は勘定に入れません ・・・」に続く、オックスフォード大学史学部シリーズの第3長編。今回の「今」は2060年。歴史研究のため第二次世界大戦下1940年のそれぞれ違う場所、時間に送り込まれた3人の航時史学生が主要な登場人物。戦時下の疎開児童を観察する目的で地方の館のメイドとして、ロンドン空襲下の人々の生活を研究するためにオックスフォードストリートの百貨店の売り子として、歴史的な敗走となるダンケルクの撤退での英雄を研究するためにアメリカの新聞記者として1940年に降り立ち、目的を達した後速やかに2060年に舞い戻るはずであったが。
いきなりのコニー・ウィリス的展開でのスタート。会いたい人に会えない・・・時間のやりくりが出来ない・・・探し物は見つからない・・・次から次へとジャマ者が現れる・・・。そんなイライラ感に付き合っているうちに、読者はページを数百ページもめくる破目に・・・。
空襲下のロンドンでタフに生活する人々の描写は頼もしい。地下鉄の駅ホームをシェルターとして活用し、百貨店の営業等日常の暮らしを可能な限り保とうと各自が必死で努力する。どんなに爆弾が落ちようと、どんなに交通がマヒしようと職場での遅刻、欠勤はご法度なんだ。
今回の作品、冒頭以降「今」が何にも出てきません。つまり「今」と遮断されてしまった1940年の3人と同様に読者も「今」を知ることが出来ないのです。
さて、それなりの冒険を経て3人はロンドンに。そして「彼」もまた1940年のロンドンに・・・。役者もどうやら揃った様、風呂敷もかなり広がって部分的には少し破れもちらほら・・・、ってとこで後半は「オールクリア」として近日中刊行予定だよ。こっちの方がページ多いんだって。

 

 

 
セントラル線等深度の高い地下鉄ホームは防空壕として利用されていました



ロンドン空襲を描いたものとして→

 

ダンケルクの撤退を描いた名作といえば→

 








 


ペンバリー館で殺人事件!

2013-03-04 | イギリス


P.D.ジェイムズ「高慢と偏見、そして殺人」


この日本版タイトルでお分かりでしょうが、あの「高慢と偏見(自負と偏見)」の続編なのですが、ただの後日談にとどまらず、推理小説となっています。そして作者は大御所、P.D.ジェイムズ。原題は「DEATH COMES TO PEMBERLEY」。
オースティンのオリジナルのラストから6年後のお話ですが、冒頭、ちゃんとオリジナルの振り返りがありますので、未読の方もご安心を。でも。やっぱり読んでおけば更なるお楽しみが約束されるわけで・・・。

プライドと偏見を乗り越えて、めでたく結ばれたダーシーとエリザベスではあったが、心配事が無いわけではなかった。婚期を迎えたダーシーの妹ジョージアナのお相手問題もそうだが、何より遠くから聞こえてくるウィッカム、リディア夫妻のよからぬ噂話が。そしてこのウィッカム夫妻が伝統的な舞踏会の前夜、よもや出入り禁止となっているペンバリー館に事件を持ち込んで来るとは・・・。そしてその事件が殺人事件だったとは・・・。

ダーシーは自問します。エリザベスと結婚したことで、ウィッカムは自分にとって義兄弟となってしまった。結婚ははたして正しい選択・・・・・。ウィッカムは相変わらずハンサム男として登場しますが、その性格は更にだらしなく鼻つまみ者として描かれます。リディアにいたってはかなりヒステリックで下品な女として・・・。総じてエリザベス含めて登場人物の味付けはオリジナルよりも濃い目の設定のような・・・。

オリジナルでは描かれることがまずなかった使用人や村人の様子や会話も楽しめますし、ナポレオン戦争への言及も見られます。後半は法廷小説としても読み応えがたっぷり。
オリジナルではあまり好意的に描かれていなかったベネット氏が、パンバリー館では意外と好印象を与えるくだりにちょっとにんまり。他のオースティン作品の登場人物が突然現れたりと、読者サービスももれなく付いています。

 

 

 

 

 


150周年

2013-01-16 | イギリス



ロンドンの地下鉄が開業150周年だ。
ロンドン交通局のHPに掲載された画像を。
19世紀から20世紀に、
戦前から戦後に、
モッズからパンク、そしてヒップホップ・・・・
一番前は・・・・
????









線路は続くよ・・・・

2013-01-15 | イギリス


ポール・セルー「鉄道大バザール」


アメリカ人作家ポール・セルーが1970年代前半に行ったユーラシア大陸の鉄道旅行(おまけで日本も)を綴った本です。旅の目的はづばり鉄道(汽車という言い方がふさわしいか)に乗ること。途中の国々で作家としての講演などもこなしながらであるが、とにかく鉄路があれば危険だろうが、汚かろうが車中の人となるのである。
旅の始まりはロンドン15時30分発のオリエント急行。今でこそ豪華列車の代名詞とされていますが、セルーが乗車した当時、この列車には食堂車さえ連結されておらず、乗客は途中駅で必死に食料を探しまわるはめに。
イスタンブールからトルコを横断し、イラン、アフガニスタン(当時も紛争地帯で鉄道は断念)、パキスタン、インド、ビルマ、マレーシア、ベトナムと旅は続きます。貧困に喘ぐアジアではあるが、その鉄道はかつての植民地時代の香りを残すもの。セルーの目は時に優しく、時にシニカルに、時に嫌悪を隠しもせず、ゴトゴトと揺られる汽車の旅を伝えてくれます。米軍が撤退し、直後にサイゴンが陥落するベトナムで彼が感じた光景が印象的・・・。
最初のオリエント急行の途中駅、置いてきぼりをくったおじいさんはどうなったのでしょうか?!

こういう本は一気読みせずに、1章1章を日を変えて読むのが良いみたい。

それにしてもこの文庫、上下それぞれ1600円(税別)って高いなあ・・・・。

以前紹介したポール・セルー(セロー)はこちら→


レ・ミゼで泣く

2013-01-08 | イギリス



ロンドンのパレス劇場でレ・ミゼラブルを観てから・・・23年?!!
(その時の顛末はこちら→)
時が流れるのは早いものです。
そのレ・ミゼがミュージカルとして映画になった。
親子3人での鑑賞です。
うーん、さすがに舞台がどうだったかは、ほとんど忘れかけてるなあ・・・・
パレス劇場では天井桟敷だったので、演技者の顔の表情なんて望むべくもなかったのですが、
映画だと細かな気持ちのニュアンスもばっちり。
涙もろくなっているので、多少の涙は覚悟していたのですが、
ラストは頬を伝う涙が止まらないじゃないか。
こんな姿を娘に見られたら父親としての威厳にかかわる・・・・
と、隣を見ると娘も大泣きしています。(彼女は単にみんな死んじゃったのが悲しかったんだって)
すんでのところで涙を見られずに助かりました。

アン・ハサウェイ演じるフォンティーヌも悲しいのですが、
より哀しいのが、やはりエポニーヌ。
彼女が歌う「On My Own」で会場は一気に泣く人続出・・・・
舞台版ではもう少しメイン扱いだったはずだが・・・

エポニーヌ役のサマンサ・パークスは実際に舞台でエボニーヌを演じていました。
そして映画的に良かったのがガブローシュ少年。
ストリートキッズとしてのたくましさと健気さが・・・・。

そして強烈な存在感で作品に厚みを持たせているのがこの二人。

テナルディエ役のサシャ・バロン・コーエンは濃い演技が優れるイギリスのコメディ役者。
左の夫人役ヘレナ・ボナム=カーターは英国王のスピーチでジョージ6世の王妃を演じてましたね。

マリウスを演じる役者、どこかで観たことが・・・
あっ・・思い出した
大聖堂に出ていたジャックだ。

ラッセル・クロウも脇汗臭くがんばってました。




映画ならではのアクティブなカメラワークですので、
お席はやや後方が観やすく、シーンに浸れるかも。


OO7VSウディ・アレン

2012-12-03 | イギリス

 

先週ようやく独身寮から自分ひとり新居へ引越ました。今回は福岡市内をあえて避けての西鉄沿線です。家族が広島から来るのは学校が休みになる年末。もうしばらく一人暮らしが続きます。と、いう一人ぼっちの土日でしたが、映画を久しぶりに堪能しました。観に行ったのは、ウッディ・アレンの「恋のロンドン狂想曲」、そして「007スカイフォール」。一見食べ合わせの悪そうな組み合わせと思われますが、意外なほどしっくりと自分の中で消化でき、心地良い満腹感が得られたひと時となりました。

まずは007・・・

今から考えると、あのオリンピック開会式での演出は壮大な予告編だったのか・・・・

実は私、お金を払って映画館で007を観るのは初めてだったんです。正直時間つぶしぐらいの期待度で、ロンドンが舞台らしいとの情報だけのインプットだったんですが、いやー、面白いじゃない!ダニエル・クレイグ扮するボンドは、艶にこそ欠けますが、鍛えられた肉体を存分に振り回してのアクションはカッコイイ! イスタンブール、上海、マカオと暴れまわった次には、おっと長崎の軍艦島が出てくる・・・(ここが悪玉の基地という設定)。


正確には端島  映画ではマカオ沖の設定

そしてロンドン地下鉄での大捕り物、危機一髪のホワイトホールでの銃撃戦・・・。クライマックスはスコットランド。ボンドが子供時代を過ごした古びた石造りの小さな屋敷が死闘の舞台。ちょっと地味なセットかと思いきや、限られた武器弾薬での応戦は拍手喝采!(最初にトンネルから逃げ出して爆破しちゃえば良いのに!とは考えてはいけませんよ) 敵から劣化ウラン弾を打ち込まれてもぴんぴんしているなんて、細かい点は置いといて、とにかくイギリス好き、ロンドン好きにはたまらないシーンがたっぷり。「Q」とボンドが落ち合う場所は、ナショナルギャラリーのターナーの名画「解体されるため最後の停泊地に曳かれてゆく戦艦テメレール号」の前という設定。


この絵と若い「Q」の登場がラストを暗示させています。
地下鉄の狭い通路、車内の雰囲気もgood(ボンドが乗る?のはテンプル駅からウェストミンスター駅、ただし無賃乗車) 
ボンドのお好みとして悪役から飲まされるスコッチは「マッカランのシングルモルト50年物」、シリーズ50周年のお祝いといったところでしょうか。奇をてらったSFじみた特殊装置が出てこないのも好印象。でもお約束のボンドカーやマネーペニーもちゃんと登場します。

お楽しみのボンドガールは、もちろん・・・・ん?・・・・、今回のボンドガールはある意味「M」だな。

 

さて、ボンドが死闘を演じていた頃、同じロンドンに住みながら、「殺しのライセンス」なぞ持たないミドルの家族を描いたのが「恋のロンドン狂想曲」(2010年の作品 変な邦題だなあ、原題はYou will meet a tall dark stranger  どういう訳がぴったりくるだろう・・) 長年連れ添ったヘレナと別れ、突然アンチエイジングに目覚めたアルフィ(アンソニー・ホプキンス)とその娘夫婦の日常風景です。夫に出て行かれたヘレナはインチキ占い師の言うがまま、娘のサリーは売れない作家である夫ロイにいささか飽き飽き、勤め先のギャラリーのボスにちょっとドキドキの毎日、ロイは隣のアパートの窓から見える赤い服を着たディアに心奪われる・・・

このアルフィ爺さん、なかなかに007しています。ジムで身体を鍛えるだけでなく、若いコールガールを後妻に迎え、劣化ウラン弾ならぬバイアグラ1錠でお勤めに励む毎日です(ボンドより危険な任務なのは明らかか・・)  アルフィが新婚生活を楽しむために新たに購入したのがテムズ河畔に立つマンション。アルフィが窓からアルバート橋が見え、ハロッズにも近いよって説明していたので、ちょっとグーグルで調べてみると、・・・ありましたロケで使ったであろうマンション。場所は「007・・」の中で爆破されたMI6の本部(ボクソール橋のたもとに立つ。実際にイギリス情報局秘密情報部が入っている)から西に車で8分ぐらい走った場所にある高級マンション。不動産サイトで見ると3億とか4億とかする部屋もあるみたいです。やはりアルフィは007かも。

これがMI6本部 映画では正面真ん中あたりが爆破されます


アルフィのマンション やっぱ007してます

 ヘレナが、がぶ飲みするスコッチはマッカラン50年よりはるかに庶民的な「ベル」です。それにしても2つの映画の中でけっこうスコッチをみなさん飲まれてましたね。ロックグラスでストレートという飲み方。ボンドも「M」もヘレナもサリーも・・・。パブでは意外とスコッチを飲む人は少ない印象でしたのでちょっと新鮮・・。

テディ役のフリーダ・ピント。この瞳で見つめられたら・・・

 

ウディ・アレンの映画は時々理屈っぽかったり、台詞が過剰で字幕読むのが疲れたりしますが(いつのウディ・アレン作品でしょうか?)、この作品は穏やかに楽しめるものでした。

 

上記2つの映画を続けて観ることは薦めです。私は土曜に「恋の・・」を日曜に「007・・」を楽しみました。

ちなみに、アンソニー・ホプキンスがボンドガールを侍らせて、ワルサー銃にバイアグラを装填している夢は見ませんでした。






ラストはちょっと気色悪い

2012-11-21 | イギリス



クリストファー・プリースト
「奇術師」

 

やっぱプリーストがつくるストーリーは上手いな!というのが率直な感想。
ボーデンとエンジャ、二人の偉大なイリュージョニストが残した手記、日記で語られる物語は、途中まではただただ素直に進行していくのであるが、途中突然相互の物語は不思議なくい違いを起こし、そしてラストは・・・怪しく怖い結末に・・・・。
二人が競い合い、人々を熱狂させた「瞬間移動」の出し物とは・・・・。
「双生児」で読者を唸らせた筆さばきが楽しめる一冊です。

 

それにしても総選挙、どうしようかな。
個人的には野田さん、好きだったのに。
分かりやすい言葉と声のトーンが聞き取りやすい。
誰からも嫌われる増税への道筋つけた首相として、英国では評価が高いと聞くのですけどね。
最後の解散最後っ屁も見事だったし・・・。
「近いうち」が「あさって」と分かったとたんのあの騒ぎは情けないよね。
今更「準備が間に合わない」とは禁句でしょう。
安部さんが総理というのが・・・許せないし・・・。
石原さん、嫌いだし・・・賞味期限もうすぐだし。(せめて太陽の党じゃなく、太陽族と名乗って欲しかった。そしたらハレテ族議員・・・)
橋下さん、いつも正論ばっか言う熱血生徒会長みたいで、引いちゃうよね。
と、言うより選挙権・・・まだ広島じゃん。