「ディケンズ短篇集」
ちょっと暗めな作品を集めた短篇集。でも暗さの中にもディケンズらしいユーモアが個々個所に感じられます。
*「墓堀り男をさらった鬼の話」
ピクウィック・クラブ(1837)挿入短編
クリスマス・イヴの夜、墓堀り男、ゲイブリエル・グリルが墓場で出会ったのは・・なんと鬼!このお話し、なかなかに視覚的、音響的な面白さに溢れてます。墓場に響く猛々しいコーラス、光の点滅と共に鳴るオルガン、雲が行き来するごとに場面が切り替わるテレビのような仕組み・・・。是非、舞台でこの話をアレンジして欲しいですね。アニメもいいかも。
*「旅商人の話」
ピクウィック・クラブ(1837)挿入短編
泊まった宿の部屋に、椅子の姿をした幽霊がいて・・・・。
*「奇妙な依頼人の話」
ピクウィック・クラブ(1837)挿入短編
ディケンズの父親も収監されていたというマーシャルシー債務者監獄。その体験が彼の著作に大きく影響しているのは確かなようです。当時は借金を返さない人間は犯罪者として監獄行きだったのです。現代では借金している側が「債権放棄しろ!」と威張っているんですから笑ってしまいますね。このマーシャルシー監獄に繋がれ、愛する妻と子を失った男の復讐劇がこのお話です。この監獄、そういえばジャック・オーブリー艦長も入れられていた所でした。
*「狂人の手記」
ピクウィック・クラブ(1837)挿入短編
*「グロッグツヴィッヒの男爵」
ニコラス・ニクルビー(1839)挿入短編
狩りに行くのが大好き!酒を飲み夜遊びするのが大好き!な男爵が、美しい奥さんをもらった。とたんに奥さん、男爵のお楽しみをみんな禁止しちゃった。それに加えて財産が一文無しに・・・。こうなったら自殺するしかない!ってことで最後のワインとパイプを楽しむ男爵です。そこに現れたのは、「絶望と自殺の守り神」という幽霊・・・・・・。ひたすらコミカルなお話です。
*「チャールズ二世の時代に獄中で発見された告白書」(1840)
早世した兄の子供を引き取っていた男が、その子を殺してしまうことに。彼がその死体を隠したのは・・・・・。
*「ある自虐者の物語」
リトル・ドリッド(1857)挿入短編
*「追いつめられて」(1859)
よく出来た推理小説です。話の舞台は生命保険会社。18世紀に誕生した近代的生命保険は、それまでの賭博的な商売をあらため、統計学に基ずく死亡率換算で成長を続けます。19世紀半ばには掛け金の少ない簡易版生保が登場し、労働者階級にまで保険が浸透することに。そうこれは保険金殺人事件です!
*「子守り女の話」(1860)
誰にでも子供時代に聞かされたことのある「恐い話」・・・。ディケンズ少年の「恐い話」ってどのようなものだったのでしょうか。
けっこう凝った恐怖話です。
*「信号手」(1866)
独立した短編としては有名な作品です。書かれた頃のイギリスは、まさに鉄道ブームの真っ盛り。トンネルの入り口で番をする信号手に見えた「幽霊」はなんだったのでしょうか?
*「ジョージ・シルヴァーマンの釈明」(1868)
極貧の中で生まれながら、教育を受け、英国国教会での聖職に付くことができたシルヴァーマン。彼自身、そして周囲の人間達のどこか偽善的な展開が気になる作品です。
ちょっと暗めな作品を集めた短篇集。でも暗さの中にもディケンズらしいユーモアが個々個所に感じられます。
*「墓堀り男をさらった鬼の話」
ピクウィック・クラブ(1837)挿入短編
クリスマス・イヴの夜、墓堀り男、ゲイブリエル・グリルが墓場で出会ったのは・・なんと鬼!このお話し、なかなかに視覚的、音響的な面白さに溢れてます。墓場に響く猛々しいコーラス、光の点滅と共に鳴るオルガン、雲が行き来するごとに場面が切り替わるテレビのような仕組み・・・。是非、舞台でこの話をアレンジして欲しいですね。アニメもいいかも。
*「旅商人の話」
ピクウィック・クラブ(1837)挿入短編
泊まった宿の部屋に、椅子の姿をした幽霊がいて・・・・。
*「奇妙な依頼人の話」
ピクウィック・クラブ(1837)挿入短編
ディケンズの父親も収監されていたというマーシャルシー債務者監獄。その体験が彼の著作に大きく影響しているのは確かなようです。当時は借金を返さない人間は犯罪者として監獄行きだったのです。現代では借金している側が「債権放棄しろ!」と威張っているんですから笑ってしまいますね。このマーシャルシー監獄に繋がれ、愛する妻と子を失った男の復讐劇がこのお話です。この監獄、そういえばジャック・オーブリー艦長も入れられていた所でした。
*「狂人の手記」
ピクウィック・クラブ(1837)挿入短編
*「グロッグツヴィッヒの男爵」
ニコラス・ニクルビー(1839)挿入短編
狩りに行くのが大好き!酒を飲み夜遊びするのが大好き!な男爵が、美しい奥さんをもらった。とたんに奥さん、男爵のお楽しみをみんな禁止しちゃった。それに加えて財産が一文無しに・・・。こうなったら自殺するしかない!ってことで最後のワインとパイプを楽しむ男爵です。そこに現れたのは、「絶望と自殺の守り神」という幽霊・・・・・・。ひたすらコミカルなお話です。
*「チャールズ二世の時代に獄中で発見された告白書」(1840)
早世した兄の子供を引き取っていた男が、その子を殺してしまうことに。彼がその死体を隠したのは・・・・・。
*「ある自虐者の物語」
リトル・ドリッド(1857)挿入短編
*「追いつめられて」(1859)
よく出来た推理小説です。話の舞台は生命保険会社。18世紀に誕生した近代的生命保険は、それまでの賭博的な商売をあらため、統計学に基ずく死亡率換算で成長を続けます。19世紀半ばには掛け金の少ない簡易版生保が登場し、労働者階級にまで保険が浸透することに。そうこれは保険金殺人事件です!
*「子守り女の話」(1860)
誰にでも子供時代に聞かされたことのある「恐い話」・・・。ディケンズ少年の「恐い話」ってどのようなものだったのでしょうか。
けっこう凝った恐怖話です。
*「信号手」(1866)
独立した短編としては有名な作品です。書かれた頃のイギリスは、まさに鉄道ブームの真っ盛り。トンネルの入り口で番をする信号手に見えた「幽霊」はなんだったのでしょうか?
*「ジョージ・シルヴァーマンの釈明」(1868)
極貧の中で生まれながら、教育を受け、英国国教会での聖職に付くことができたシルヴァーマン。彼自身、そして周囲の人間達のどこか偽善的な展開が気になる作品です。